2021年上半期ベストトラック 10

上半期ベストシリーズ、最後はベストトラック。単曲の配信リリースが定番になってきて、強い曲がドンと沢山出ていた。"沁み"重視で10曲を選出。

10位 adieu「天使」
作演出:カネコアヤノ、出演:上白石萌歌、の座組で贈るカラっとした1曲。楽曲に憑依するようなadieuの在り方が最も快活な方向で花開いた作品だろう。

9位 10-FEET「アオ」
分からないなりに向けることが出来る優しさはあるし、嘘でしか救えなかったこともある。柔らかなシンセと、激情的な演奏にその逡巡が乗っている。

8位 ずっと真夜中でいいのに。「あいつら全員同窓会」
浮世離れした言語感覚とファンキーなピアノポップスを研ぎ澄ませ、スリリングなメロディに強い意志表示を重ねた、一歩先に踏み出した1曲だと思う。

7位 ズーカラデル 「ブギーバック」
＜今夜はあんたを離さない＞という言葉が頼もしく聴こえた日々があり、そして今も生き続ける為の祝砲。リーガルリリーたかはしのコーラスも柔和。

6位 羊文学「ラッキー」
ドンタタドンタのリズムが鳴ってしまうとウキウキする体に仕込まれているので、この曲はずっとニコニコ聴いちゃう。心を晴らしていくギターだ。

5位 スカートとPUNPEE「ODDTAXI」
スイートなボーカルにスムースなラップ、上質なタイアップを依代に創出された高級コラボ。都会の空気を含みつつ、そこへの"馴染めなさ"に浸れる。

4位 Base Ball Bear 「ドライブ」
じんわりと心を芯から温めていく、それは鼓舞するともまた違う寄り添い方。滋味深く身辺を見つめ、それを労わる気持ち。こんな生活を編みたい。

3位 藤井風「旅路」
いつか、いやもしかしたら来年の春には新しい卒業式の定番曲になってるんじゃないか？なんてことを思わせる泣きのメロディと"往年"の匂い、絶品。

2位 STUTS & 松たか子「Presence Ⅳ feat.Daichi Yamamoto,松田龍平[with 3exes]」
5パターンにRemix,butaji版とどれを選ぶなんて野暮な話だけど唯一、2人の人物に向けられてるリリックにいつも涙腺をやられるこのテイクを推したい。

1位 小山田壮平「恋はマーブルの海へ」
あどけなさと円熟味を備えた歌声の躍動感、メロディのうねり、異国情緒溢れるアレンジ、どこを取っても黄金律。笑いながら泣けてくる現代の牧歌。

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