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徒然読書→Positive Reading

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今まで読んだ本の備忘録📕✨ 本同士のつながりもまとめていきたい。
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#小説

”ほっ”と一息つける、あたたかな小説2冊【徒然読書番外編3】

”ほっ”と一息つける、あたたかな小説2冊【徒然読書番外編3】

心に余裕がないときにこそ、読書をする。
そんな”読書のかたち”もあると思います。

時間もまとめて取れなくて、でも心の揺れというかあたたまるような感覚を味わいたい。

だから、SFや歴史とか難しいものではなくて、軽いけど深い本が欲しい。

そんな時に読んで満足した小説を2冊紹介します。
読了感もすっきり、なので電車の中で読むのにぴったりだと思います!

水墨画の世界にどっぷりつかりながら、”いのち

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電車で開いたら面白すぎて乗り過ごしかけたSF小説【徒然読書65】

電車で開いたら面白すぎて乗り過ごしかけたSF小説【徒然読書65】

今回は今ベストセラーになっているSF小説を紹介します!!

それは、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』。

Amazonとかでランキング上位になっているのを見たことがあるかもしれませんね。

私は基本ベストセラーでも少し待ってしまうタイプです。

ついに「買おう!」というタイミングが来たので、いざ。

小説だから電車用だなと思い、電車でページをめくりました。

すると最初から何だか面白い。
最初は

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中国の西の西、敦煌を舞台にした歴史小説【徒然読書64】

中国の西の西、敦煌を舞台にした歴史小説【徒然読書64】

敦煌についてご存知でしょうか?

シルクロード展などで名前だけは聞いていました。
世界遺産の莫高窟があるところです。

莫高窟の別名が千仏洞です。
場所は中国の西の西。西安よりも西です。
中央アジア寄りですね。

そこから敦煌文書が1900年代に発掘され、3世紀から5世紀の文献からヘブライ語西夏語ウイグル語ソグド語などで書かれた文献が見つかり、現在では大変貴重な史料になっています。

前置きが長く

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時空を渡って歴史を変えるSF小説【徒然読書58】

時空を渡って歴史を変えるSF小説【徒然読書58】

SF小説も面白くて芋づる式に早くも沼にハマっています。

今回読んだ本は2007年という少し古めですが、『天冥の標』シリーズを書かれている小川一水さんが書いた本です。

前回紹介した『獣たちの海』や『ハーモニー』は未来社会でユートピアや現実の延長上にありました。

『時砂の王』は未来だけれど時間遡行や歴史改変が絡むので、また別の面白さがあります。

舞台は26世紀だけれど、主人公のメッセンジャーと

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SF思考で未来から逆算してみる【徒然読書52】

SF思考で未来から逆算してみる【徒然読書52】

自分がどうなりたいのか、何をしたいのか何が得意なのか。

フロムの『自由からの逃走』やアーレントの「悪の陳腐さ」でも言及されているように、人間は自由の幅が広がるとどこかに選択をゆだねたくなる性質があります。

よく、○○さんがやっていたから、○○さんが言っていたからという責任転嫁が見られるでしょう。

それって選択基準を未来の社会、未来の自分にあてたら考え方が変わると思うのです。

一億総クリエイ

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日常ものだけど身近すぎてグサッときた本【徒然読書47】

日常ものだけど身近すぎてグサッときた本【徒然読書47】

あなたは3000円を何に使いますか?

この本を読んで「お金」について考えさせられました。
BOOKHOTEL神保町に泊まったときに選書してくださった3冊のうち心に残った1冊です。

↑BOOKHOTEL神保町に泊まったときのレポはこちら。

この本を簡単にまとめると、祖母親孫の三世代にわたった家族物語です。
ただの家族物語ではなくて、「お金」を軸にした物語です。

それぞれいろいろ思うところがあ

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歴史小説だと思ったら専門書に近かった本【徒然読書44】

歴史小説だと思ったら専門書に近かった本【徒然読書44】

大学時代、歴史の講義で言われたことがあります。

「永井路子」の歴史小説を読むといい。

その時の私は歴史小説に興味がなくて、図書館で少し目を通しただけで読みませんでした。

最近ふとその言葉が繰り返し思い出されるようになったのです。

本屋で探してみましたが、何しろ出版年が30年前とか古いからなかなかない。

そこでたまたま見つかったこの本を読んでみました。

率直に感想を言うと好みが分かれると

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