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日本人に多い糖尿病についての知見

糖尿病(今はダイアベティスと呼びましょうということらしいが、呼び方などどうでもいい)は、今や日本人の国民病であり、三人に一人が糖尿病あるいは糖尿病予備軍であると言われている。

糖尿病とインスリン抵抗性は深く結びついている。インスリン抵抗性とは簡単にいうと「インスリンの効き具合」を意味していて、膵臓からインスリンが血中に分泌されているにもかかわらず、標的臓器のインスリンに対する感受性が低下し、その作用が鈍くなっている状態をいう。

昔は糖尿病といえばインスリン注射をしたものだけれど、最近ではインスリンの量そのものではなく、いかに効果的にその使命を果たしているか注目されている。糖尿病の専門医ジェイソン・フォング医師によると、インスリンがグルコーズ(血糖)を細胞に取り込む働きは、満員電車を押し込む車掌にも似ている。

つまり電車(細胞)の中に乗客を(血糖)を押し込めようとしても電車が満員なので車掌(インスリン)がいくら乗客を押し込んでも一定以上は入らず、溢れ出てしまうというのだ。

つまり悪いのはインスリンが少ないからではなく、電車の許容量に比して乗客が多すぎるということ。定員オーバーの状態がメタボとなる。

ジャーナリストである友人は長い間二型糖尿病で苦しんでいた。彼は痩せ型で脂肪肝なんて全くなさそうなのに、それでも血糖値が高く、薬を使わなければなんとしても下がらない。

彼はジャーナリストであることもあって、力を尽くして様々な文献をあたったが、ある二つの重要なことに突き当たった。

一つは、日本人に糖尿病が多いのは、先に述べた電車の定員数規模が欧米人に比べて少なく、従ってほんの少しの余剰の脂質や糖質でも、許容量をいっぱいにしてしまう。溢れ出て血中に流れるグルコーズ量が必然的に多くなる。

もう一つはコルチゾール。これはストレスホルモンと呼ばれているもので、インスリンの働き具合に対して大きな悪影響を及ぼす。律儀な日本人はストレスが溜まりやすく、したがってこのコルチゾールがインスリン耐抗性に大きく影響していることがわかった。

そして膵臓は血糖を細胞内に取り込むべく必死になってインスリンを放出する。その挙げ句、疲労困憊してしまって、それが肝臓や腎臓などにもより大きな負担を与えるという。

ジャーナリストの友人は、食事療法や運動で改善しなかった糖尿病を、断食と瞑想で見事にくつがえした。定期的な断食は、肝臓に溜まった余分な脂肪を排出するのに役立ち、瞑想はストレスとコルチゾールレベルを下げることが科学的に証明されている。

もしもあなたのa1cが5.8以上であれば、もう予備軍かもしれないけれど、今からでも決して遅くない。糖尿病は必ず改善できる。





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