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自殺願望

不思議な夢を見た。

卒業式の当日、好きだった子が自殺したことを知らされる夢だった。

「死にたい死にたい」と思っていた僕はのうのうと生きて卒業式を迎え、病と闘いながら「生きたい」と願っていた彼女が遂に闘いに敗れ、自ら命を経ったという夢だ。




ーー実は、限りなく現実に近い夢だ。

現実には彼女は自殺なんかしていないし、卒業できなかったのは僕の方だった。


夢の中で、僕は在りし日の彼女との会話を回想していた。

「私は大丈夫だけど、一緒に卒業できないのは困るから、君はちゃんと学校に来なきゃダメだよ」




こんな会話を、現実にもしたような気がするし、しなかったような気もする。


彼女が病に倒れ学校を休むようになり、僕は心の支えを失い、いよいよ心身のバランスを崩した。

彼女の体調が幾らか安定し、学校に戻ってきた頃、入れ替わるように僕が学校に行けなくなった。

以来、彼女とは一度も会っていない。




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