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2023年2月の記事一覧
「場所にも恋をするのだ」を教えてくれた場所
20代「ヤドカリのように住処を変えながら生きる」は私にとってどうやら生まれながらに染みついた性質のようで、なんなら過去の人生どこかで本当にヤドカリ生だった事があるんじゃないか、と疑いたくなるほど自然な事だった。
ヤドカリが自分の体の大きさに合わせて住まいを変えるように、年齢やその時の気持ち、欲しい環境に合わせ柔軟に住む場所を変える。
海の側や気に入った国、田舎から都会まで、それはもう短期間
写真で綴る沖縄旅日記:球場編
2日に渡って沖縄旅のnoteを書いてきたのですが、今日は別の角度から、旅の記録を。
そもそも今回、2月に沖縄に行こう!となった一番の目的は、プロ野球の春季キャンプ観戦で、それゆえ2日間で一番長く時間を過ごしたのは、推しである北海道日本ハムファイターズ(以下、日ハム)のキャンプ地である「タピックスタジアム名護」だった。
もともと私は、小学校はサッカー、中高はバスケ部だったので、さほど野球に興味が
#029 私の唯一無二の場所 | 古性のちの頭の中
今、私は岡山県の瀬戸内海の側で暮らしている。と話すとよく初対面の人に「なんで岡山県を選んだの?」と聞かれる。
引っ越してきたのは約1年半前。この土地には、縁もゆかりもない。
こうして書きながら「あーこんなにも経ってしまったのか」と自分でも驚いている。
私の街は何もない。
「何もない」と言ってしまえば語弊があるかもしれないけれど、観光客は少ないし人口も少ない。
”消滅可能性都市” とさえ言われて
#028 「満ちたひとり」になれて初めて、「ふたり」が始まると知った夜のこと【伊佐知美の頭の中】
まずは昔の話になるけれど、30歳になった翌月に、離婚を決めたことがある。そして、離婚が成立したまた翌月には、世界一周の続きの旅へ。
季節は、これから日本が寒くなってゆく秋の暮れ。冬には出会いたくなかったから、旅先は季節が逆の南半球を選ぶことにした。
この世界を、改めてひとりで生き直すことにした新生活の始まりの日々。
その最初の数ヶ月間を、一緒に旅したひとがいた。
二度と行けない あのカフェの
2019年のハノイの旅は、ちょっと変わったものだった。
夫がベトナム北部のハノイで、とある長期プロジェクトに携わっていて、その滞在先に遊びに行ったのだった。
場所はハノイの中心部である旧市街地ではなく、西湖(テイホー)と呼ばれる大きな湖の東側、駐在員や外国人がたくさん暮らしているエリアだった。
昼間は夫は仕事なので、一人で湖を中心に毎日たくさん歩いた。外国人向けのオシャレなお店も多いけれど、少
#026 旅先では "ひとり" になりたい。海の向こうの対話の約束【伊佐知美の頭の中】
「誰かの生きる音は、私の寂しさを紛らわせてくれる」と気づいたのは、ずっと後になってからだったと思う。あの頃は全然気づいていなかった。
朝7:50に会社のオフィスに着いて、夜21:00まで働いて、終電まで飲みに出掛けて、それを月曜日から金曜日まで。
土曜日は午前中から誰かとブランチに出掛けて、日が高いうちは遊び歩き、夜になったら誰かの家か素敵なお店で、ビールをまた傾ける。日曜日は朝から彼が遊びに