高埜 志保

季節のうつろいや物語性を感じさせる表現を目指して、休日に写真を撮っています。

高埜 志保

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  • 季節は巡り、そして私たちはまた光を追いかける

    2021年2月26日〜3月14日に開催する三浦えりさんとのオンライン写真展「季節は巡り、そして私たちはまた光を追いかける」について、2人の言葉の記録をまとめます。

    • 季節は巡り、そして私たちはまた光を追いかける

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国家公務員を退職します

この度、国家公務員を退職することになりました。 驚かれた方も多いと思います。本業と写真活動を両立している姿に励まされてきたのに、と、少なからず残念な気持ちにさせてしまった方もいるかもしれません。 ここでは、国家公務員を目指す方や、趣味と仕事の両立に悩まれている方にとって少しでも参考になればという願いのもと、私が国家公務員を退職するに至った理由と、今後の写真活動について、文章を綴ることにします。 はじめに 前提として、ここに記載するのは、あくまで私が所属していた省庁・部

    • 20代最後の日に、2022年を振り返ってみた

      今年は人生の中で1位か2位を争うほどの、激動の1年だったと思う。 実は明日に誕生日を迎えて30代に突入するのだが、20代最後の日に、1年の歩みを簡単に振り返ってみたい。 1月から3月にかけては、週末の度に遠方に足を伸ばし、作品撮りに明け暮れた。 4月には前職(某省庁)の部署異動があり、国会対応を中心に非常に多忙な日々が続いた。 身体的・精神的な負荷が高い業務内容と、写真を満足に撮れない状況に疲弊し、詳しい経緯はこちらのnote記事で記載したが、写真活動と両立のできる持続可能

      • 写真の評価軸をSNSに委ねることについて

        私を含め、SNSを表現の場として活用している人々にとって、SNSにおけるフォロワー数やいいねの数は、軽視できない存在だろう。 数に執着しすぎるのは良くないけれど、SNSで発表した作品が多くのいいねを集めれば嬉しいし、フォロワー数は作品の知名度を表す一つの指標になり得る、というのが、多くの人の率直な感覚なのではないだろうか。 現在、私は主にTwitterに作品を掲載しており、約3万人の方にフォローしていただいている。 純粋な数字だけ見ると、一般的なTwitterユーザーよりは

        • 少し早起きをして、最高の朝食を楽しんできました。

          冬の到来を感じさせる土曜日の朝、少し早起きをして「樋口家の食卓」に参加してきました。 料理人であり作家の樋口直哉さんが手料理を振る舞い、奥様である純子さんが空間作りとおもてなしを手掛けられる、招待制のイベントです。 樋口さんは、「バズレシピ」のリュウジさんから、師匠のような人と言われている物凄い方です。 ちなみに、奥様の純子さんもお料理の腕前が素晴らしく、以前、愛媛県の郷土料理「伊予さつま」を作っていただいているところを撮らせていただいたことがあります(noteの記事はこちら

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          「根無草のコスモポリタン」ー帰国子女であり宗教二世の私のこれまで

          どこかの本に綴られていたのか、それとも誰かが口にした台詞だったのかは、もう覚えていない。 ふとした瞬間に出会ったその言葉は、多感な時期の私の心を激しく揺さぶり、以降、人生の節目節目で私を決して愉快ではない気持ちにさせた。 喉の奥に刺さった、魚の小骨のように。 「根無草のコスモポリタン」という言葉が、ポジティブな文脈で使われることは殆どないだろう。 元々は、バビロン捕囚により故郷を失い、各地で生きるためにその土地の文化に同化せざるを得なかったユダヤ人に対する、反ユダヤ主義側か

          写真展『透光』の振り返りと、公務員を退職してからの実際のところ

          ここ数日で一気に気温が冷え込みましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 私はここ1ヶ月、転職と写真展の開催という重大イベントを乗り切り、心身ともに目まぐるしい日々を過ごしていました。 やっと落ち着いて自分に向き合える時間ができたので、こうしてnoteを書いています。 写真展『透光』について9月30日から10月2日まで、Aoki Nagisaさんとの合同写真展『透光』を開催していました。 光の存在感と透明感を大切に写真を撮っているNagisaさんと一緒に、うつろう四季の彩りと

          木漏れ日の古民家宿で、100年の時を感じる旅

          次の職場で勤務を開始するまで、1ヶ月のお休みをいただいています。 この機会に念願の宮古島旅行を決行すべく、かなりの時間をかけて夫と計画を立てていたのですが、第7波の影響により地元の医療体制が危機的な状況にあるとの報道に接し、泣く泣く自粛することにしました。 その代わりに、比較的近場である山梨県に足を伸ばしました。 宮古島の代わり、という位置付けでは正直あったのですが、これ以上ないほど充実した旅になりました。 今回の旅でお世話になったのは、私のnoteではお馴染みの一棟貸し

          国家公務員仲間の松本純子さんに、愛媛の郷土料理を作っていただきました。

          同じ国家公務員仲間であり、野菜ソムリエプロ、フードアナリストの松本純子さんを撮影させていただきました。 数ヶ月前に松本さんのnoteを見つけ、美しくも素朴なお料理を作られる方だなと気になって記事を読み進めるうちに、食物を育む日本の気候や風土への感謝の眼差しや、農家さんなど作り手の想いに丁寧に耳を傾ける姿勢が伝わってくるようで、急速に惹かれていったのを覚えています。 日頃から日経ビジネスや農水省のウェブサイトをはじめ、様々な媒体で食の魅力に関する発信を続けていらっしゃる松本

          ワインと珈琲と古民家と。

          連休を利用して、夫と山梨県牧丘町の「るうふ丘之家」という古民家一棟貸しの宿に泊まってきました。 あっという間に連休も最終日となり、気分が沈みがちですが、楽しかった旅の記憶を写真と共に振り返ろうと思います。 るうふさんを利用するのは、実はこれで3回目です。 去年の夏に、「るうふtiny house camp」というグランピング施設にて、自然の中で心から癒された経験が心に残り、それがきっかけで今年の冬には「るうふ書之家」という別の古民家宿を、ポートレート撮影に使用させていただき

          ガラスのうつわに息づく、初夏の香り。

          海に近い、静かな住宅街に佇む一軒家にて、ガラス作家の藤井友梨香さんの制作風景を撮影させていただきました。 数ヶ月前、twitterに投稿した七草粥の写真を藤井さんに見つけていただき、フォローいただいたのがきっかけで藤井さんの作品を知ったのですが、繊細な筆遣いで描かれた草花の美しさと生命の力強さに触れ、目が離せなくなってしまいました。 また、彼女のnoteを拝読し、季節のうつろいを丁寧に見つめながら自分の表現を突き詰められている姿勢に共感できる部分が多く、是非お会いしたいと

          祖父の死と、絶対に忘れたくないこと。

          約一週間前に、祖父が亡くなった。 もう祖父の身体はこの世界には存在しないのに、何度涙を流しても尚どこか現実感がなく、感情の整理がついていないように思う。 祖父は、長いこと病と闘っていた。 私が産まれる前から何度も救急車で運ばれるようなことがあったようだが、私の前では殆ど、不調を仄めかす素振りはしなかった。 元教師と言われれば誰もが頷くであろう、温厚で物知りで我慢強い人だった。 そして、孫である私や妹達の幸せを第一に考える人だった。 私達が幼い頃は、台車に私達を乗せて庭を走

          一棟貸切の古民家宿で、心身ともに癒された旅

          山梨県身延町に佇む一棟貸切の古民家宿である「るうふ書之家」で撮影をしてきました。 去年の夏に「るうふ Tiny House Camp」で過ごした時の様子をnoteの記事にまとめましたが、書之家は、そのるうふさんが貸し出している古民家宿のうちの一つです。 旅のお供は、これまで何度も写真の被写体をお願いしている砂織さん。 2人ともしっかり検査を受けて、陰性であることを確認して旅に臨みました。 1日目の天気は曇り。体の芯から冷えるような寒さに両手を擦り合わせながら書之家の引き戸

          「自分」から一旦離れてみたい

          Noteを始め、意識的に言葉を発信するように心懸けてから約1年が経った。 1年の振り返りの一環として、これまでに執筆したNoteやSNSでの呟きを振り返ってみると、私の文章には「自分」という言葉が頻出することに気がついた。 「自分」の撮りたい写真、「自分」の考え、「自分」の発する言葉、等々。 それは「私」という言葉でも言い換えられるのだろうが、私の使う「自分」は英語でいうと、単純な一人称としての”I”ではなく、むしろ"I myself”のように、殊に周囲との対比や主体性を強調

          秋の群馬を満喫した旅

          早く記事にしたいと思っていつつ時間が取れなかったのですが、10月に群馬を旅行した時の記録を綴ります。 関東で紅葉が有名な場所というと真っ先に栃木の日光を挙げる方が多いと思うのですが、私もこれまで、群馬で紅葉が楽しめるという印象はあまり持っていませんでした。 ただ、改めて調べてみたところ、群馬にも谷川岳など、美しい紅葉を見ることができる場所があるのだと知り、夫と少し足を伸ばしてみました。 まずは、昔懐かしい農村風景と、伝統工芸の体験ができるたくみの里へ。 古民家が立ち並ぶ

          雲の上の存在だった人から突然ブロックされた話

          「価値観が合わないので、ブロックさせていただきます」 それは突然のことで、私は思わず「えっ」と短い叫び声をあげてしまった。 殆ど話したことのない、顔も知らない相手からのDM。目は字面を追っていても、頭の中で意味が結びつかず、暫くの間、呆然とiPhoneの画面を見つめていた。 DMを送ってきた人は、優しく繊細な雰囲気の写真が人気の写真家で、多くの人から慕われ、私にとっては雲の上の存在だった。 「素敵な写真ですね」といった言葉をリプライ欄で交わしたことがあったかもしれなかった

          山梨のキャンプ施設「るうふTiny House Camp」に行ってきました

          先日、お休みの日に山梨県にあるキャンプ施設「るうふTiny House Camp」に行ってきました。 1日5組限定で、1組あたり独立したキャビンで宿泊するので、プライベートが確保された空間で安心して寝泊まりできますし、感染症対策の面でも安心です。 私が宿泊したのは、高床式の最も小さなキャビン。できる限り無駄を削ぎ落としたミニマムな空間でした。 施設に到着したら、まずは敷地内の畑にて夏野菜を収穫させていただきました。 色も形も大きさも、同じものは何一つとしてない野菜達が目