マガジンのカバー画像

山登り編

78
運営しているクリエイター

#登山

鍋割山の鍋焼きうどんは、特別な味だった。

鍋割山の鍋焼きうどんは、特別な味だった。

ハァーハァーハァー、
額に汗、腰を手を当てながら登ってくる登山者とすれ違う。

「こんにちはー。」

下山する私は、あいさつをするも、
ハァーハァー、ハァー
と、目であいさつだけして通り過ぎる。
何人も、何人も、次から次に、鍋割山を目指して登ってくる。みんな疲れた表情だ。足元はヨレヨレという人も。

丹沢縦走2日目の私は、
鍋割山の鍋焼きうどんを食べるのが目的の登山だ。泊まった木の又小屋から、塔ノ

もっとみる
パワフルな女性「木の又小屋」

パワフルな女性「木の又小屋」

こちらの続きです。

丹沢縦走1日目、木の又小屋に到着して、
荷物をお布団の足元に下ろして、ささっと着替える。

ここに今夜泊まる皆さんは、
もう飲み会をしている。私も、もう一本ビールを手にして、皆さんの輪に入る。

「空がきれいですよー」

山小屋スタッフの女性が、みんなに声をかけると、皆さん携帯電話を持って、外の展望のいい場所に移動する。

不思議な夕焼け空

「わー、きれい!」

こうして夕

もっとみる
丹沢「木の又小屋」はアットホームな山小屋だった。

丹沢「木の又小屋」はアットホームな山小屋だった。

こちらの続き。

具合の悪いゆりさんを見送った後、
ヤビツ峠から三ノ塔への登山口へ向かう。

朝は少し道路が凍結していたけれど、それも溶けて、快適に歩いて登山口に到着する。

私一人、丹沢縦走登山を楽しんで、
ゆりさんに申し訳ない、と思いながら、
だからこそ、良い写真を撮りながら登ろうと、歩みを進める。

天気は快晴、暑い。
三ノ塔へは、急な登りを登っていく。
ぐんぐん標高が上がり、展望が開ける。

もっとみる
いつかは行きたい山小屋、三斗小屋温泉「煙草屋旅館」2日目 三本槍岳に登る

いつかは行きたい山小屋、三斗小屋温泉「煙草屋旅館」2日目 三本槍岳に登る

朝、暗いうちから温泉に入る。
温泉の小さな窓から見える空が、白々と朝を迎える。

今日もいい天気だ!

6時半、山小屋の朝ご飯を、ソロ登山グループ3人で食べる。
お二人は、
昨日、朝日岳を登って来たので、今日は下山。
私は三本槍岳を登る。

「気をつけてね。」

と見送って頂いて、7時に出発する。
煙草屋旅館の裏、温泉神社に参拝して、急な登りを登る。

途中、山火事?
と思うほどの噴煙を上げている

もっとみる
ゆるゆる登山(丹沢大山)

ゆるゆる登山(丹沢大山)

秦野からヤビツ峠へ向かう一番バスは、
平日なのにお立ちが出て満員だ。

バスの出発時間の20分前に着く様に、
早く家を出て良かったと、窓側の席を陣取ってウトウトする。

バスを降りて、みんなトイレへ行って身支度するのを横目に、私がまず向かったのが
ヤビツ峠に1年ちょっと前に出来た山小屋。
朝一番のお客さん、コーヒーを頼む。

大山は、大山阿夫利神社を経て山頂へ向かう登山道がメインだが、
今日は、ヤ

もっとみる
大人の遠足だ〜(立山三山縦走)最終日

大人の遠足だ〜(立山三山縦走)最終日

おっさん!いびきうるさいんですけどー!

登山の程よい疲れでぐっすり眠れるかと思ったのに、部屋は暑いわ、いびきはうるさいわ、熟睡出来ずにいたら、いつの間にか外が明るい。(山小屋は相部屋です。他の夫婦と4人でした。)

昨日の登山の様子はこちら↓

慌てて飛び起き、
寒くない様に上着を着込み!外へ出る。
立山の後ろから日が登る様だ。
太陽は見えないが、外はもう明るい。立山は太陽を背に受けて、黒々と私

もっとみる
晴れた〜(立山三山縦走)2日目

晴れた〜(立山三山縦走)2日目

知識より経験
今回一緒に山を歩くおっさんは、登山歴15年以上、その経験から天気の予報が当たった!
大潮が来ると台風が発生し、それが通過すると高気圧に覆われて、快晴になる。

まさに快晴だ。

こんなすごい景色のところに泊まっていたんだ。目の前には剱岳が、剱の刃先がギザギザとしているところまで、ハッキリと見えるほど、近い位置にそびえている。

東の空がだんだんと明るくなって、素晴らしい山歩きを予感さ

もっとみる
大人の遠足だ〜(立山三山縦走)

大人の遠足だ〜(立山三山縦走)

2年前、紅葉の立山に感動して、
またこの紅葉の時期にやってきた。

立山は、雄山、大汝山、富士の折立、の三山の総称だ。
前回来た時は、山の大きさに圧倒され、3つの山を回れるか不安になり、雄山だけの登山だった。今回は3つの山を歩く。そして、今回は一人登山ではなく、登山好きのおっさんと。

おっさんとおばさんの山登りだ。

おっさんの長期天気予報が当たり、出発の28日は東京は青空が広がっている。
待ち

もっとみる
しらびそ小屋から天狗岳へ

しらびそ小屋から天狗岳へ

雨は前日夜だけだったようだ。

5時過ぎに目が覚め、部屋の外を見る。

天狗岳に雲がかかっているが、
雲のない下の方は朝日を浴びてオレンジ色に光っている。モルゲンロートだ。
素晴らしいお天気を予感させる。

しらびそ小屋の朝食はゆっくりで7時から、それまで朝のお散歩だ。

今日もリスは来るかな?とエサ場を除く。
エサを食べに来るウソや、キジバト(この朝はリスは来なかった)眺めていたら、朝食のトース

もっとみる
いつかは行きたい山小屋、北八ヶ岳「しらびそ小屋」

いつかは行きたい山小屋、北八ヶ岳「しらびそ小屋」

両脇に広がる白樺の林、明るく清々しい八ヶ岳の森。

いつ来ても、気持ちいい。
初めて八ヶ岳に来た時、埼玉や東京との森の違いに驚いた。森が明るい。
それは、関東の杉や檜の常緑樹の森と違って、幹が白っぽい、白樺や、ダケカンバ等の落葉広葉樹が多いからだ。

白樺の林をバスは登山口へと向かう。

登山口は「稲子湯」
硫黄、二酸化炭素含む単純冷鉱泉
温泉が登山口なのだ。

今日は、この稲子湯から、2時間半の

もっとみる
雨、雨、雨の下山の日

雨、雨、雨の下山の日

薬師沢小屋は、薬師沢と奥の廊下という流れがぶつかって一つになり、黒部川となる場所。
右も左も沢。

夜寝ていても、沢の音が騒がしく聞こえる。
風流という流れではなく、眠れない。

夜、まだ3時前、外は暗くて、沢の音なのか、雨の音なのかわからない。
隣のお兄さんがゴソゴソと、出発の準備をしている。3時、お兄さんは暗い中出発していった。

「すごいなぁ、こんな暗いうちから出かけるんだ。」

朝ごはんを

もっとみる