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熱闘!見沼菜園クラブ&旬のお野菜情報

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半農予備校・菜園起業大学を運営する野菜栽培レッスンプロが、菜園起業のモデル事業として運営しているのが「地元野菜宅配サービス・野菜のマイクロマーケット」です。その野菜生産拠点である…
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2023年5月の記事一覧

ミツバが生える水路際

ミツバが生える水路際

見沼菜園クラブたんぽぽ農園の水路際の一角に植えてあるミツバがかなり育ってきました。

もともと、水路際を「キレイにする」対策の一環として、一昨年の秋に植えたものです。

昨年の春はまだ十分に育っておらず、昨年の夏、草の中に埋もれました。この春~初夏、だいぶ育ってきました。

たんぽぽ農園は2019年の台風19号による冠水で秋野菜が壊滅的な打撃を受けました。

その時は3日ぐらい水に浸かっていたと思

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スズメノカタビラでなく、イヌムギだったかもしれない・・・他

スズメノカタビラでなく、イヌムギだったかもしれない・・・他

畑に生えてきたイネ科と思われる雑草を刈らずに、水路際に植え替えたり、カボチャを植えて、夏枯れしたものをそのまま敷きワラ代わりにしたらどうだろうというような事を思いついて、やってきました。

この雑草をスズメノカタビラだと思っていたのですが、どうもイヌムギだったかもしれません。

秋冬の小さいうちに、図鑑で見て、どうもスズメノカタビラに似ていると判断したのですが、5月になって実をつけてきたのを見ると

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オクラのスベリヒユマルチ栽培他

オクラのスベリヒユマルチ栽培他

たんぽぽ農法は、「野菜の生育を妨害しない雑草は取らない」と言う考え方で、農作業の手間を軽減しようとしています。

雑草生態学的には、この言い方はちょっと奇妙です。

雑草の定義はいろいろありますが、大雑把には2つ、つまり、「人間に損害を与える草」、「人間による環境の擾乱に適応した草」に分けられるのだそうです。

「人間に損害を与える草」と言う定義は、野菜畑なら野菜の生育を妨害すると言うことを含んで

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今年の夏はメヒシバを観察してみよう他

今年の夏はメヒシバを観察してみよう他

紹菜(タケノコ白菜)の煮浸しにカタクリ粉溶いていて、工業物理化学ってなにかって分かりやすい説明を思いつきました。

紹菜や山東菜のような大陸系白菜は、日本の白菜に比べて水気が少なく、玉をまくと言うより「バサバサ」な感じがします。

と言うより、中国や韓国では、「バサバサ」だった白菜が日本に入ってきた後、「水気が多い」方向に品種改良されて、日本の白菜が生まれたと言う方が経緯としては正しいのですが・・

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「香る菜園」はやっぱり楽しい、不登校はいずれマジョリティになる他

「香る菜園」はやっぱり楽しい、不登校はいずれマジョリティになる他

昨年10月に公表された文部科学省の「令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」によると、不登校児童・生徒の割合は、小学校2.9%、中学校7.1%、小中学校合計4.3%となっています。

新商品の普及についての「キャズム理論」では、イノベータ2.5%、アーリーアダプタ13.5%としています。

例えば、固定電話しかない世界に「携帯電話」が登場した場合、ほとん

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同時季出現植物としてのシソ

同時季出現植物としてのシソ

「たんぽぽ農法」が成立する前、僕は「ハーブ草生農法」と言っていたこともあります。

ハーブを畝間に植えて雑草の繁茂を抑えようと言う発想でした。

その頃、近くの畑でシソがいっぱい生えていて、シソが生えていると、他の雑草が生える余地がなくなるのを見ました。

それで、シソみたいな「和のハーブ」もハーブ草生農法に取り入れたらよいと考えるようになりました。

さて、里いもの発芽とともに、メヒシバやホナガ

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ニンジンのレモン絞り器まきが成功した他

ニンジンのレモン絞り器まきが成功した他

ニンジンは発芽に光と酸素と水を必要とします。

水だけを必要とするなら、深く埋めればよいのですが、それだと光と酸素が行き届かない、そこで浅くまく(土を薄くかける)ことになります。

そうなると、乾きやすく、発芽しずらい・・・

夏まき秋冬採りニンジンの難しさがここにあります。

発芽するまで毎日水を与えろと指導する人もいますが、半農生活では、毎日畑に行くことができません。

「夏まき秋冬採りニンジ

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叢生の草と匍匐性の草、背が高くなる夏草のこと他

叢生の草と匍匐性の草、背が高くなる夏草のこと他

植物の葉に太陽の光があたり、一部は吸収され、一部は下に透けていく場合、

入ってくる光の強さI(0)と透けていく光の強さI(1)は対数比例します。

-log(I(1)/I(0)) = kcl ・・・ (1)

これを「ランバート・ベールの法則」と言います。

式(1)の「=」の右側の「k」は、比例係数です。

平たく言うと、入ってくる光と透けていく光の強さの割合は、多い場合と少ない場合がある、

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「同時季出現性雑草」と言う考え方、上代の歌と野菜や農具のこと他

「同時季出現性雑草」と言う考え方、上代の歌と野菜や農具のこと他

「鉄の古代史(奥野正男)」には、遺跡から出土した木器の話も出てきます。菜畑遺跡から出土した諸手鍬は平鍬、片刃鍬は三角鍬に形が似ています。

「九州北部の木製農具は、板付遺跡、菜畑遺跡例などにより縄文時代晩期~弥生時代前期末に、諸手鍬による耕起、又鍬による砕工、エブリによるかき鳴らしと言う三段階に必要な農耕具が揃う」

と書かれています。

ここで思い出すのは、日本書紀に仁徳天皇の歌として出てくる「

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「ハキダメキク」は抜くべきか?他

「ハキダメキク」は抜くべきか?他

「鉄の古代史(奥野正男)」に岡山県の雄町遺跡から出土した食用植物種子のリストが載っています。

炭化籾、マクワウリ、スイカ等とならんで、エノコログサ、タデ、タカサブロウ、ハコベ、カタバミ、カナムグラなどの雑草種子も書かれています。

え?、タカサブロウ?、カナムグラ?、食用種子?

そんなものを貯蔵していたの?、カナムグラの種子をわざわざ?、一瞬目を疑いました。

よく読むと溝遺構出土とありました

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農園の周りの道やヤブの雑草管理とマイクロツーリズム

農園の周りの道やヤブの雑草管理とマイクロツーリズム

見沼菜園クラブの周りで芝川の土手は定期的に役所が委託した業者が草刈りをしています。

刈払機やハンマーモア等で作業しています。

刈払機やハンマーモアは、地上部の草をほぼ完全に刈り取ります。

ただし、多年草の根や地下茎は生き残ります。

根や地下茎が生き残った多年草は、また芽を出すことが出来ます。発芽後は、地上部には「競争相手」となる一年草がないので光合成を活発に行なう事ができます。

葉の光合

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カボチャの草むらまき栽培は可能か?

カボチャの草むらまき栽培は可能か?

カボチャを育てるとけっこう地面に接触して腐ってしまう実も出てきます。

翌年、初夏になって陽気が良くなってくると、その実の中の種からカボチャが発芽してくる事があります。

こういう「こぼれ種カボチャ」もけっこう順調に育ちます。地元野菜宅配サービス・野菜のマイクロマーケットでお客さんにお届けすることもあります。

そして、陽気が良くなった頃にこぼれ種から自然発芽するカボチャは、草が茂っている中からも

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わざと草の中で葉物を育ててトウ立ちを防ぐ方法はあるか?他

わざと草の中で葉物を育ててトウ立ちを防ぐ方法はあるか?他

「鉄の古代史(奥野正男)」と言う本を読んでいたら、弥生時代の畑作集落の話が出ていました。

どうも、稲作が普及すると、畑作集落も出現すると言うことのようです。

稲作が普及し人口が増える、新たに水田にできるような場所を開発し、集落を作ると言う中で、高地で稲作がしずらい場所にも集落が生まれ、畑作が行われるようになると言うことのようです。

さて、見沼菜園クラブでは2月植えのジャガイモが順調に育ってい

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クローバー・オオバコ街道の出現と刈払機の関係

クローバー・オオバコ街道の出現と刈払機の関係

見沼菜園クラブたんぽぽ農園の前にクローバー・オオバコ街道が出来ずつあります。

農園前は花壇のようにして、ジョギングやイヌの散歩、サイクリングがてら見に来る人を増やし、農園がマイクロツーリズムの拠点として機能するようになればいいなあと思っていたのですが、

夏場は、相当に背の高い草が茂り、草取りに追われてしまうと言うことが繰り返されてきました。

昨年秋頃から、少し考え方を変えてみました。

第一

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