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オクラのスベリヒユマルチ栽培他

たんぽぽ農法は、「野菜の生育を妨害しない雑草は取らない」と言う考え方で、農作業の手間を軽減しようとしています。

雑草生態学的には、この言い方はちょっと奇妙です。

雑草の定義はいろいろありますが、大雑把には2つ、つまり、「人間に損害を与える草」、「人間による環境の擾乱に適応した草」に分けられるのだそうです。

「人間に損害を与える草」と言う定義は、野菜畑なら野菜の生育を妨害すると言うことを含んでいるので、「野菜の生育を妨害しない雑草」と言うのは、論理矛盾になります。

他方の定義で、「人間による環境の擾乱」の「擾乱」はかき乱すと言う意味です。

耕したり、草取りをしたりするのは、植物からみると環境をかき乱されていることになります。そういう環境でも育つのが雑草だと言う事です。

たんぽぽ農法の考え方は、畑を野菜も雑草も育っている生態系だと考えて、その生態系を「上手にかき乱す」事で野菜の生育を妨害しないような形で雑草が生えている状態を実現し、草取りの手間を減らして、農作業の効率アップを図ると言うものです。

さて、5月下旬になって畑にはスベリヒユが生えてきました。

スベリヒユは、あまり大きくならず、背丈はせいぜい10cm以内ぐらいにとどまります。

つまり、スベリヒユは地面を覆うだけで、地面の上に生えている野菜の生育をあまり妨害しない草なのです。

4月まきしたオクラの発芽率があまり良くなかったので、先週、追加で種まきをしたのですが、このオクラの畝にもスベリヒユが生えてきました。

それで、スベリヒユ以外の雑草を取って、スベリヒユは取らないと言う管理をしました。

種まきから1週間経って、オクラは無事にスベリヒユの隙間から芽生え、双葉を開いています。

つまり、スベリヒユが地面を覆っていても、オクラは発芽すると言うことです。

夏場、オクラは、高さ1-2mほどになり、だいたい人の背丈ぐらいの高さに実をつけます。

地面にあるスベリヒユは、このオクラの生長を妨害しません。

また、スベリヒユが地面を覆っていれば、他の草が生える余地がなくります。

地面を覆うポリシートを「マルチ」と呼びます。

「スベリヒユ・マルチ」は、このポリシートをライブマルチ(生きているマルチ=ポリシートの代わりに何らかの植物で地面を覆う事)で置き換えたものの一種と考えることが出来ます。

資材代高騰(いつもポリシートのマルチを買いに行くお店では、だいたいかつての1.5倍以上の値段になっています。)の折、見沼菜園クラブでも出来るだけポリシートのマルチを使わない方向で野菜栽培をするようになりました。

スベリヒユマルチは、ポリシートの使用を減らしてコストを抑える効果もあり、「たんぽぽ農法」の有力な手段だと思います。

5月下旬から6月の最高気温の平年値(1980-2022平均値)は、気温の水準が基本的に上昇を続けながら、「上昇線」に対して、比較的高い状態と比較的低い状態が数日~1週間おきに交代すると言う傾向を示しています。

高温期に比べ低温期は約1℃程度低くなっています。

高温期は晴れの日が多く、低温期は雨や曇の日が多いとすると、5月末から6月初の高温期が終わり、低温期が始まる6/9頃が「梅雨入り」の平均的な時季だと考えることが出来ます。

6月前半低温期は6/14-15頃に終わり、6/16-20にかけて高温期が続きます。この時季が平年における梅雨の中休み期と考えることが出来るでしょう。

その後、6/21-27の低温期が平年の「梅雨後半」だと考える事が出来ます。

まとめると、6/9-6/15 梅雨前半 6/16-20 梅雨中休み 6/21-27 梅雨後半が平年の「梅雨」の成り行きです。

2週間予報は、2023年は、5/29-6/7頃までが低温期で、6/8-9頃から高温期との見通しを伝えていると言えます。

「梅雨の前倒し」と例年の梅雨が空梅雨状態になるとの見通しで考えるべきでしょうか。6月まきのブロッコリー、キャベツ、ニンジンの種まきをいつすべきか、考えています。

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