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76歳。今日も良日~老いを楽しむ生き方のヒント(その2)

昨日のつづきです。中尾ミエさんの著書「76歳。今日も良日 年をとるほど楽しくなる70代の心得帖」を読んだ感想(その2)です。

私はこれまで何度も「堕落」していたことがあります。自分でもどうしようもなく、ダメな生き方をしていました。それも周期的にやってきて、仕事は続かないし、友達とも長く付き合えません。座禅を組みに行けば性根が治るのか? 滝に打たれたら堕落から抜け出せるのか? そんなことを考えたものの、どれも一度も体験したことはありません。

この本を読んでいて、「堕落していた頃の自分」をずいぶん思い出しました。「どんなときにも自分らしく」と言う言葉が本の中に出てきます。しかしこの「自分らしく」が見つからないのです。何が自分らしいのか? どうするのが自分らしいのか? ず~っと探しています。

「自分探し」というキーワードが、一時期話題になった頃がありましたよね。大人になってまだ探してるの? っていう人もいました。見つからないんだから仕方ないですよね。すぐ見つかる人はいいですよ。ミエさんもそうです。10代で芸能界デビューして、すぐヒット曲出して知名度を上げた人です。そういう人から「自分らしく」と言われても、人間の器が違うじゃない!?って思ってしまいました。失礼。

「目標を作って動く」とか、「無駄のない生き方」って言われるけど、そんなことができない、見つからないのでは、どうすればいいでしょうか? と、本を読みながら問いかけてしまいます。読み進めば、どんどんイヤな言葉が溢れ出てきました。

中途半端
チャランポラン
ケツを割る
逃げ出す
浅はか
薄っぺらい人間
できない恥ずかしさ
恥をかく
失敗する
怠け者
あきらめ
ダメ人間というレッテル

これらの言葉は、すべて私の人生です。マイナス思考にさせる言葉はいくらでも思い浮かぶのに、プラス思考の言葉は全然出てきません。思い返せば、「友達の裏切り」から私は変わってしまいました。あれ以来、自分を捨てることにしたのを思い出しました。

「良い人でいようとするのがダメ。かっこ悪くても煙たがれる存在でも、生き様が自分らしければOKだ。」

「生き様」とか、「自分らしく」って、「人の目を気にしないで生きていけ」と、いうことなんですよね。そもそも「自分らしさ」なんて、自分で見つけることはできないのかもしれません。それは人から見た姿であって、人が判断する言葉なのではないでしょうか。だから自分は思いっきり自分の思うままに考え行動すれば良いのです。高齢になれば、とくに人目は関係ないのです。これが、この本から私が学んだ生き方です。

失敗したからこそ自分を見つめ直す機会があったのです。苦労していない人なんていません。失敗をどう克服できたか、その経験がその後の人生にどう役立ってきたか、高齢者になってからどうのこうのではないのです。自分の人生はずっと前から始まっていたのに、そんな些細なことに気付いていませんでした。これまでの人生をどう受け止めてきたのか、泣き言を言いながらでも、乗り越えることができたのか? 乗り越えることをせず、諦める人生を歩んできたのか? 人の数だけ人生は存在します。人の人生を私が歩むことはできません。私は私の人生を歩むのです。

発見する楽しさ

人生はまだ終わってません。いまこの文章を読んでいるということは、生きている証拠です。息が止まるその時まで、まだ何が起こるか分かりません。「もう年だから」と、諦めてはダメなんです。その年にしか輝くことのできない素晴らしさがあるはずなんです。それに気付き、発見する楽しさを見い出せば、ずっと元気で生きていけるのです。

もうひとつこの本を読んでいて思い出した言葉があります。それが「発見する楽しさ」です。これは私が音楽の仕事をしていた頃に、コンセプトとして使っていた言葉です。まだ知らない音楽がこの世にはたくさんあります。例え一曲でもいい。自分のお気に入りの曲を発見した時の感動って、本当に素晴らしいんです。それが人生だって同じなんだということを、この本を読んで私の心の中で結びつきました。忘れていたものを思い出させてくれたのです。ミエさん、本当にありがとう。

人生はまだまだこれから。どんでん返しがあると信じます。エンディングに向けてこれからどんな道を歩むのか。自分の人生は自分でシナリオを描いていくものなのです。「好奇心というアンテナ」で「ワクワク、ドキドキ」の人生を歩みましょう!



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