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筋肉の使い方が間違っています。

というと、たいがい「キョトン」とされます。
その意味がわからないようです。

例えば、野球のボールの投げ方で説明しましょう。

高校野球のエースで130キロが投げれる人がいます。プロのコーチに習うことで、150キロが投げられるように成長しました。この話を聞くとある程度納得できると思います。そもそも素質があって努力したし、プロが教えてくれたからでしょ? って感じです。

では、まったく運動しない高校生が、ボールを投げたらどうでしょう? スピードがどうとかの問題ではなく、キャッチャーまでまず届かないです。いやそれ以前に、まっすぐ前へ投げることすらできないでしょう。そこで、プロのコーチに習ったら、真っすぐ投げることができるようになれば上出来で、キャッチャーまで届くかどうかくらいです。速度は計測するだけ野暮でしょう。

筋肉の使い方の問題


ボールを投げるという動作は、一つの筋肉だけでできるものではありません。腕だけではなく、体幹や足などの筋肉との連携が必要なのです。だから「力」ではなく、「テクニック」でもなく、「筋肉の連携」がうまく行く人は、真っすぐ投げられるようになります。速い球が投げられるかどうかは、力やテクニックが必要となり、別問題です。しかし連携すらうまくできない人は、ボールを真っすぐ投げることすらできません。

この「連携」をテクニックだとか素質だと言いだすと間違いの元となります。筋肉の連携がうまくいけば、上手に投げることができます。しかし、うまく動かせない人が、まっすぐ投げることができないというわけです。

連携で上手下手が分かれます。


では「歩く」という動作で考えてみましょう。

体に障がいのない人であれば歩くことは容易いことです。ところが歩き方には一人一人個性があります。シルエットだけでも誰だか分かります。それはその人の「筋肉の連携の特徴」なのです。力でもテクニックでもありませんよね。それは理解できますよね。

手足を動かすタイミングは簡単には変えられない


歩く動作で、筋肉の連携を変えようとしても簡単ではありません。例えば、歩く時に「手と足の出すタイミングをわざと変えてみてください」と言われて、すぐできる人はいないです。逆に動かすことではなく、コンマ何秒わざとズラす歩き方を今話しています。

微妙に腕を遅く動かし始めて歩いてみようとしたら、まったくできないです。逆に微妙に早めようとしてもできません。自分の持ったタイミングというのがありますから、そう簡単に変えることができないです。ウソだと思われるならやってみてください。

それが、体幹や足、腕などの筋肉の連携で、これをクセと言います。

クセは性格でもすぐ直すことができないように、体の使い方もまた治すことは困難です。歩くという動作は何十年とやってきています。いまさらタイミング変えろと言われても無理です。

クセを直すには、筋肉のリセットをすること


「筋肉の使い方が間違っています」
という冒頭の言葉ですが、これは何もスポーツの世界とは限りません。日常生活の中でも起こっているのです。しかしそんなこと、気にしたこともないでしょう。だからクセなんです。

そのクセが関節を痛めたり、筋肉を傷める原因となります。寒い冬になると「ぎっくり腰」になる人が増えます。日常生活のクセが原因です。なりたくなければ、日々ストレッチをして筋肉を柔軟な状態を保つことです。

整体師という仕事柄、どこへ行っても人の体の動かし方に目がいってしまいます。「あの歩き方だったら、近い将来、膝が痛くなるだろう」「腰を痛めるだろうな」など、想像してしまいます。別に予言者ではありません。筋肉の使い方から見通せるだけです。だからこそ生活習慣を見直して、毎日筋肉をリセットするように心がけてほしいです。その方法が、ストレッチです。

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