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仕事のこと

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2021年6月の記事一覧

福祉現場のIT化の影で…

福祉現場のIT化の影で…

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。福祉の仕事も急速にIT化が進んでいます。パソコンが使えないと仕事ができなくなってきました。しかし、現場一筋で利用者と向き合ってきた支援者や、多職種から転職をして来た支援者の中には、パソコン技術の習得に苦労している人がいます。私は、それを知りながらIT化を進めています。ごめんなさい。

私とパソコンの出会い私は、1998年にパソコンを買いま

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支援の矛盾/「ご相談ください」と「自分で決めましょう」

支援の矛盾/「ご相談ください」と「自分で決めましょう」

支援場面における矛盾の一つです。利用者から電話があり、その矛盾を突っつかれました。ご相談くださいと書いてあるのに、相談したら自分で決めましょうと言われてしまったと言います。

私の社会福祉法人の場合私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。主たる業務は理事長業務です。ただし、もともとは現場の支援者だったこともあり、当時から付き合いのある利用者からは、直接、相談を受けることがありま

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話をしたがっている、もっと聴いて欲しいと思っている(サービス向上委員の来訪)

話をしたがっている、もっと聴いて欲しいと思っている(サービス向上委員の来訪)

サービス向上委員の訪問がありました。サービス向上委員は、定期的に訪れて、利用者から直接話を聴いたり、支援の状況を確認してくれます。客観的にアドバイスをいただけるので、だいじな存在です。

第三者委員の設置私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。社会福祉法人には、社会福祉法により、第三者委員を設置することが義務付けられています。この第三者委員は、利用者等から苦情があった際、その解

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映画「シックス・センス」/人を信じるということについて

映画「シックス・センス」/人を信じるということについて

noteに「映画館の思い出②_眠れなくなるほど恐怖編」という記事を書いたところ、「シックス・センス」という映画が面白いから観るといい、とすすめられました。早速、レンタルで借りて観ました。おもしろかったです。今日は、映画「シックス・センス」と私の身の回りのことをあわせてnoteを書きます。

映画「シックス・センス」「シックス・センス」という映画を観ました。シックスセンスとは、第六感です。この映画の

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上からきつく注意をしたときと、横からお願いをしたとき

上からきつく注意をしたときと、横からお願いをしたとき

「髙橋さん、また怒られちゃったよ…」、利用者から電話がかかってきました。その利用者は、日中活動先で支援者に注意され、さらにそのことを連絡帳に書かれてしまい、グループホームに帰りづらくなっていました。

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。私の社会福祉法人では、相談支援、日中活動、グループホーム事業を実施しています。その中のグループホーム利用者から電話がかかってきました。

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バトンを受け取る

バトンを受け取る

お二人の大先輩が現役を引退されました。お二人とも80代の女性です。まだ福祉制度が不十分だったころから、さまざまな活動を通して地域福祉の開拓をしてこられたお二人です。今の私たちの「仕事」を作ってくれた人たちでもあります。私たちは、お二人からバトンを託されたと思わなければいけません。

今年の6月は、多くの福祉関係法人で役員の改選が行われました。私の活動する地区では、長年、障害福祉や地域福祉活動の発展

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理事長に再任です

理事長に再任です

本日、理事長に再任されました。引き続き、社会福祉法人の理事長をさせていただきます。しかし、再任されるたび、そろそろちがう人の視点も必要だなぁ…と思います。しかし、なかなか後任が見つからず困っています。と、いうことは、私が新しい視点にならなければいけないということです。

私が経営する社会福祉法人は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。事業は、相談、生活介護、地域活動支援センター、グルー

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もしかしたら一年で一番忙しいかもしれない一週間の始まり

もしかしたら一年で一番忙しいかもしれない一週間の始まり

今週は、理事会・評議員会週間です。この一週間の間で理事会、評議員会とそれに関係する会議が7つあります。また、中には進行を間違えると法令違反になる手続きのための会議もあります。難しい会議ばかりです。もう少し建設的な会議がないかなぁ、そんなふうに思ってしまいます。

理事会・評議員会週間の始まり私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。理事長です。また、私の法人の役員には、近隣の社会

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「先生」って呼ばないで…肩書の話

「先生」って呼ばないで…肩書の話

地域の役員の集まりに参加をすると「先生」と呼ばれることがあります。「先生」と呼ばれると、気恥ずかしい思いがします。何年経っても「先生」と呼ばれるのは苦手です。今日のnoteは、肩書の話です。

「先生」と呼ばないで…私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。おかげで今は、「理事長」と呼ばれることが多くなりました。しかし、私がまだ支援者だったころは「先生」が一般的でした。私の職場も

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気にかける

気にかける

私は障がいのある人が利用する事業所の経営をしています。専門は、障害福祉サービスです。しかし、これからの専門性は、地域福祉サービスという視点が大切です。昨日のnoteでは、地域住民と結びつきを強める取り組みについて書きました。今日は、地域福祉における地域連携について具体的な例を示します。

地域や多職種とつながるわけ福祉サービスの制度は、対象ごとに法律があります。例えば、障害者総合支援法、介護保険法

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専門:障害福祉から地域福祉へ

専門:障害福祉から地域福祉へ

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。専門分野は、障害福祉サービスです。しかし、最近になって専門分野を見直さなければいけないと思っています。これからは、地域福祉を専門分野にできるよう、地域のことを学んでいきます。

私が経営する法人は、主に知的な障がいがある人を支援する事業所を運営しています。事業所は、相談支援、日中活動、グループホームです。私は、仕事に就いてから30年、障害

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雨の日の仕事は、傘を整えることから始まる

雨の日の仕事は、傘を整えることから始まる

雨の季節が近づいて来ました。雨の日は、いつもと違うお迎えをします。今日のnoteは、雨の日ならではの支援についてです。

今日の戸塚区は、梅雨入りしそうで梅雨入りしない、そんな天気でした。朝、利用者の皆さんが事業所に来たときは、雨がポツポツ降っていました。そのため、皆さん、傘をさしていました。雨の日は、いつもと違う迎え方をします。

雨の日の朝は…私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営し

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禁句:私のときは食べてくれるよ…/食事介助②

禁句:私のときは食べてくれるよ…/食事介助②

利用者の食事介助をしているときのことです。食事は食べなきゃいけない、という強い思いから、支援者が一方的な支援をしてしまうことがあります。昨日のnoteには、支援者が権力者になってしまうということについて書きました。支援者が権力者になってしまう背景には、支援者同士の会話が原因になっていることがあります。

以前の私は、食事介助のとき、権力者になっていました。私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人

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食事介助①/支援者が権力者になるとき

食事介助①/支援者が権力者になるとき

福祉サービスを提供する事業所では、食事介助という支援があります。しかし、なかなか食が進まない人がいます。支援者は、利用者の食事が進まないと困ります。困ったあげく、支援者は権力者になってしまうことがあります。

高齢者デイサービスの食事介助私には、高校生と大学生の娘がいます。娘たちは、家の近所にある高齢者デイサービスでアルバイトをしています。仕事内容は、一般的な身体介助、フロア管理、記録作成、調理、

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