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仕事のこと

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2020年7月の記事一覧

バスの中での失敗から

バスの中での失敗から

Go To トラベルキャンペーンが始まり、テレビで報道されるようになりました。事業所の利用者から、今年の旅行どうするの?、という質問があります。しかし、今年の事業所の旅行は、中止です。

私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。事業所では、毎年、旅行があります。利用者は、その旅行を楽しみにしてくれています。しかし、今年はコロナ禍の影響で、中止することにしました。

一般の交通機関で学

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労働基準法を理解しながら旅行に行こう

労働基準法を理解しながら旅行に行こう

法律を理解するのはたいへんです。経営者も支援者も「これはいい!」と提案し、利用者が喜んでくれた事業も、法律にひっかかり注意されることがあります。

私は、障がいのある人たちが利用する事業所を経営しています。事業所の行事で、毎年、一泊二日の旅行に行きます。以前は、二泊三日だったため、遠くまで行くことができました。しかし、今は一泊なので、行き先が限定されます。一泊二日になった理由について、昨日は、利用

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旅行より日常がいい…

旅行より日常がいい…

私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。日々、利用者の皆さんと一緒に活動をしたり、話を聞いたり、生活の手伝いをさせていただいています。そこで学ぶことは、私が良いと思うことを相手も良いと感じるわけではない、という当たり前のことです。

毎年、事業所で旅行に行っていました。しかし、今年は、コロナの影響で事業所の旅行が難しくなってきました。それでなくても、最近は、いろいろな事情があり、旅行

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今年の旅行は…

今年の旅行は…

今年の旅行は中止かなぁ…。そろそろその決断をして、利用者の皆さまに周知をしなければいけません。

事業所の旅行障がいのある人たちが利用する事業所を経営しています。事業所では、毎年、事業所ごとの一泊旅行があります。(以前は二泊三日でした)おかげで私も、いろいろな場所に連れて行っていただきました。

ディズニーリゾートやUSJ、スペイン村のようなテーマパークや、日光、山梨、伊豆、箱根の温泉にも行きまし

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あの事件から4年が経ちました

あの事件から4年が経ちました

2016年07月26日、今から4年前、悲しい事件が起きました。また、事件後に犯人の言葉が繰り返し報道され、さらにはそのことで、さまざまな言葉がネット上に飛び交いました。私は、その言葉が怖くて、しばらくネットを開くことができませんでした。しかし、そこで飛び交う言葉が現実であるということを受け止め、伝えるべきことは伝えていかなければいけない、そう考えるようになりました。

ある青年との出会い私は、障が

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気兼ねなく使えるように

気兼ねなく使えるように

対人援助、支援において、相手やそのご家族等に気を使わせないということも大事なことの一つです。

今日は、日本国憲法第13条に関係することを書きます。まず、日本国憲法第13条の条文を引用します。

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

ここに幸福追求と書いてあります。私たち

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「ありがとう、大丈夫だから、座ってて」って言うけれど、その結果…

「ありがとう、大丈夫だから、座ってて」って言うけれど、その結果…

私は、障害福祉サービスを提供する事業所を経営をしています。今日は、新人支援者の研修用に新しいスライドを作っていました。今回のスライドは、私がファミレスのアルバイトで学んだことと、アドラー心理学から学んだことが中心です。

アドラー心理学とパセージ早稲田大学のエクステンションセンター中野校でアドラー心理学を学びました。その後、サークルに入りアドラー心理学を基本とする子育てにおける親の育成プログラム・

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グループホームで暮らす

グループホームで暮らす

地域の皆さまに、私たちの事業を説明する機会があります。そこでの説明の一部を書きます。ぜひ、多くの人たちに知ってもらえると嬉しいです。

私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。事業所の中には、グループホームといい、障がいのある人たち6人が支援者と一緒に共同生活をしている場所があります。

この写真は、私の法人のホームの一つです。

グループホームは、個室です。

それ以外に、共用のリ

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生きづらさとこれからの専門性

生きづらさとこれからの専門性

今の社会で暮らす人たちは、いろいろな生きづらさを抱えています。私の仕事は、障がいのある人を支援する事業所の経営です。主に知的障がいと言われる人たちが利用しています。皆さん、このコロナ禍の中では、新しい生きづらさ生まれ、苦しんでいます。また、私は、その生きづらさを解消するお手伝いや、はっきりした回答が出せず、大変申し訳なく思う日々が続いています。

マスクをしていない人もいるよ…暑い日が続き、マスク

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#404美術館/私の身近な芸術家たち

#404美術館/私の身近な芸術家たち

私は、障がいのある人たちが利用する事業所を経営しています。事業所の利用者の中には、とても魅力的な絵を描いてくれる人がいます。今日は、noteお題企画の「#404美術館」で作品を紹介します。

きっかけをくれた一枚

これは、ミスプリの裏紙に墨で描いた作品です。もともとは書初めの練習でした。墨と筆の練習で「好きなもの書いて」と、お願いをしたら描いてくれた作品です。このセンスの良さに驚きました。またこ

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ちゃん付けで呼んだ方が親しみがわくという誤解

ちゃん付けで呼んだ方が親しみがわくという誤解

福祉サービスを提供する事業所において、利用者の名前の呼び方については、新人職員に正しく引き継がなければいけません。

私は、障がいのある人が利用する事業所の経営をしています。今年は、例年よりも遅れて新しい支援者の雇用をしたため、今が研修の真っ最中です。この研修では、日ごろ自分のやり方を言葉にして説明をするので、私にも良い勉強になります。

利用者の名前の呼び方今、福祉サービスにおいて利用者の名前の

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スキンシップの取り方

スキンシップの取り方

今年は、コロナの影響で新しい支援者の雇用が遅くなりました。今、新しい支援者の研修の真っ最中です。この研修は、私にも良い勉強になります。法人の理念や支援姿勢を伝えることで基本をふりかえることができます。

私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。幸いに、利用者に恵まれ、楽しい毎日をすごしています。利用者と一緒にすごす時間や経験が私の宝です。私の仕事は、その至福のときを新人支援者に伝える

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いのなかのかわず その2/福祉の世界

いのなかのかわず その2/福祉の世界

私は、障害福祉サービスという分野で働いています。この仕事に関わり始めて35年がすぎました。

数年前、「研究」の勉強をしました。そのときにあらためて、自分が、「いのなかのかわず」だということを知りました。私は、いのなかのかわずであり続けるために、より深い所深い所を目指して潜っていました。その結果、私の周りには、その井戸の中だけでしか通用しないルールや、私がその井戸の中で生活するにふさわしいルールを

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いのなかのかわず その1

いのなかのかわず その1

「いのなかのかわず」ということわざがあります。正しくは、「井の中の蛙 大海を知らず」です。私は、いつもこのことわざが気になります。

最近になって、このことわざには続きがあることを知りました。続きは、「されど空の蒼さを知る」というそうです。この続きをつけると解釈がかわってきます。

このことわざの解釈は、一般的には、井戸の中に居るカエルは広い世界のことを知らない、ということから世間が狭いということ

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