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生きづらさとこれからの専門性

今の社会で暮らす人たちは、いろいろな生きづらさを抱えています。私の仕事は、障がいのある人を支援する事業所の経営です。主に知的障がいと言われる人たちが利用しています。皆さん、このコロナ禍の中では、新しい生きづらさ生まれ、苦しんでいます。また、私は、その生きづらさを解消するお手伝いや、はっきりした回答が出せず、大変申し訳なく思う日々が続いています。

マスクをしていない人もいるよ…

暑い日が続き、マスク生活が日増しに辛くなってきました。政府からは、熱中症対策の観点から、臨機応変にマスクの着脱をするような指示が出ています。しかし、この臨機応変な対応が苦手な人たちがいます。

私が経営する事業所の中にグループホームといい、障がいのある人が支援者と一緒に共同生活をしている所があります。グループホームで生活をする人たちは、送迎車を使って日中活動事業所に行く人、一般交通機関を使って就労を補助する事業所に行く人、一般就労をする人などさまざまです。コロナ感染者の人数増加が報道される今日このごろ、一般交通機関を使って生活をしている利用者からの相談が増えています。

熱中症対策から、街を歩くとき、マスクをしないで歩いている人が増えました。それを見て、自分もマスクをしなくていい?、と相談があります。

ここで難しいのが臨機応変です。乗り物に乗ったらマスクをしましょう、それは大丈夫です。しかし、駅の中は?人混みのお店の中は?そこの切り替えが難しいです。また、はずしたマスクの管理も大変です。そのため、どうしてもマスクの着用をお願いすることになります。利用者からは、マスクをしないで街を歩いている人がうらやましく見えます。

遊びに行っていいの?

休日に一人で遊びに行っていいのかどうか困っている人たちがいます。ゲームセンターやカラオケに行きたい、でもコロナが怖い、テレビを見ていると休業要請は解除になった、Go To トラベルが始まる、しかし感染者が増えてきた、家族や支援者からは、人混みには行くなと言われる、どうしていいかわからず、困っています。

「髙橋さん、行っていいの?いけないの?どっちなの?」よく聞かれます。

今は、外出から帰ったらそのままお風呂やシャワーに入っていただくことを徹底し、ホームにウイルスを持ち込まないようにしています。また、お小遣い帳を一緒につけながら、行先などの確認をしています。

グループホームはクラスターになる確率が高いので要注意です。

これからの専門性

利用者の中には、臨機応変、情報過多、それによって生きづらさが助長されている人たちがいます。さらに私たち支援者のあいまいな応答も影響しています。

今は、感染症対策に従事された看護師に教わりながら、日常生活で注意すること、工夫できることを学んでいます。その学びは、マスクの外し方、上着の脱ぎ方、テーブルの拭き方、掃除の仕方と多岐におよびます。これらを学び、利用者が安全で安心した生活をおくれるようにしていかなければいけません。これからはこのような技術も専門性に加わります。

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