半年ほど前から、販売用の小説が書けなくなってしまった。ここ数年、自分のやりたいことのトップに君臨していたのが『物書き』だったため、書けなくなるとどうしたらいいか…
上京してシェアハウスで暮らしていた時、住んでいた建物の向かいがラブホテルだった。 赤坂・六本木にアクセスが近く、目抜き通りからは路地を何本か裏手に入った場所…
書くことを仕事にしたいと初めに思ったのは、高校生 の頃だ。 当時、単純に本が好きで、出版社に勤めることが憧れだったけれど、父親が何千万円かの借金と書き置きを…
自宅から徒歩3分のところにあるコンビニは、とてもフランクである。 例えば、ポスティングチラシについてるクーポンを持参すると割引してもらえるキャンペーンの期間…
「お前さん、ストリッパーにならないか」 と、東京の街で声をかけられたのは、21歳の初夏のことだった。 振り向いた先に立っていたのは、胡散臭い初老のおっさん。…
るるこ
2024年3月22日 17:26
半年ほど前から、販売用の小説が書けなくなってしまった。ここ数年、自分のやりたいことのトップに君臨していたのが『物書き』だったため、書けなくなるとどうしたらいいかわからなくなった。書けなくなった理由は、夏の終わりから、自律神経系の体調不良が続いて、パニック障害の症状が頻発するようになったこともあるし、ずっとやってみたかった小説の販売を始めたものの、約2年やった結果の平均売上を見て、これを続
2022年1月23日 13:57
上京してシェアハウスで暮らしていた時、住んでいた建物の向かいがラブホテルだった。 赤坂・六本木にアクセスが近く、目抜き通りからは路地を何本か裏手に入った場所だ。 あまりこのホテルに人が入っていくところを見た事がなかったので、はたして需要があるのかよくわからなかったが、まあここら辺で必要になる人もいるのかなぁ、とぼんやりと思っていた。 ある晩、私がいつものように近くのコンビニで夕飯を買っ
2022年1月16日 17:10
書くことを仕事にしたいと初めに思ったのは、高校生の頃だ。 当時、単純に本が好きで、出版社に勤めることが憧れだったけれど、父親が何千万円かの借金と書き置きを残してトンズラするという、しょうもない出来事が起こるような家庭に育ったので、自分が大学に行けるという考えがまるでなかった。(借金を悪のように思っていて、大学に行くために金を借りることすらまっぴらごめんだと思っていたのだ) 出版社に勤
2022年1月4日 10:38
自宅から徒歩3分のところにあるコンビニは、とてもフランクである。 例えば、ポスティングチラシについてるクーポンを持参すると割引してもらえるキャンペーンの期間中、うっかりチラシを家に置いてきてしまい、「あっ、クーポンを忘れちゃった!」と思わず声に出せば、レジの片隅に置いてあるチラシのストックを手に取った店員さんが、「じゃあこれで割引しちゃいますね!」とやってくれる。 ここは田舎の古い団地が
2021年12月31日 17:24
「お前さん、ストリッパーにならないか」 と、東京の街で声をかけられたのは、21歳の初夏のことだった。 振り向いた先に立っていたのは、胡散臭い初老のおっさん。どう見ても怪しすぎて、常識的に考えれば、ついて行っちゃいけない類の人である。 けれど、街をぶらついていて唐突に提示された『ストリップ』という内容に興味を持ってしまった私は、毅然と断わ……れず、どうしようかと迷うような曖昧な態度をとった