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【所感】飯田隆「言語とメタ言語」
以前書いたnote「【読解】飯田隆「言語とは何か?」」では未読だった、飯田の「言語とメタ言語」という論文を、まずは流して読んだ。訂正の意味を込めて本noteを書く。
「言語とメタ言語」では、「「言語の外に立つ」ことはできないが、「言語の外には出られる」(『分析哲学これからとこれまで』148頁」)」という主張がなされていた。これは、世界(実在)の側を、人間(認識)が、正しく指し示すことができるのか?
【読解】飯田隆「言語とは何か?」
本noteは、『現代思想2024年1月号 特集=ビッグ・クエスチョン(青土社)』に所収された、飯田隆の「言語とは何か?」という論文の主張を検討したものである。本論文は、ウィトゲンシュタインの哲学的態度の変化を道標に「言語とは何か?」という問いについて考察している。
さて、「言語とは何か?」という問いは、特有のフラストレーションが伴う。概ね飯田は次のように言う。
では、飯田からしばし離れ、ウィトゲ
ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』のエッセンス
『論理哲学論考』は難解だと言われているが、論旨の中核はそこまで複雑ではない。そこで本noteでは、概要でもなく、感想でもなく、本書のエッセンスを列挙する。これがわかれば、本書が読みやすくなるかもしれない、というものだ。そして、一番シンプルな解説だとも言える。
ウィトゲンシュタインは、有意味な言語表現と、無意味な言語表現を区別した。有意味な言語は、世界の内で起こる事実を記述しえるが、無意味な言語は