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障がい福祉

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障がい者支援にまつわる話題や組織で働くための姿勢、心構えなどをまとめています。
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#仕事のコツ

支援のプロセスは共有すべし

支援のプロセスは共有すべし

福祉サービスには、3つの特徴がある。
①即時性
②無形性
③不可逆性

福祉や教育などは、サービスの生産と消費が同時に行われたり、暮らしの困り感や生きづらさの解消や支援という実態のある製品が存在しなかったり、元と全く同じ状態に戻せなかったりする。
 
こうした特性を持ち合わせている業界にいる認識がないと、クライアントである利用者や家族からの信用をすぐに失ってしまう。とはいえ、ただ認識しておけばOK

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他人の人生を清く正しく美しくさせようとしてないかい?

他人の人生を清く正しく美しくさせようとしてないかい?

どーも。林田です。

毎年、年度末になると鬼のような業務量に加え、必ず体調を崩すというルーティーンを繰り返しております。(今年は謎の咳が1ヶ月以上続いてるよ。今週病院に行ってみる!) 

喋ったり、冷たい空気吸い込むと咳が出るので、stand fmもしばらくお休みしてます。

さて
今回は「我々支援者は、他人の人生を清く正しく美しくさせようとしてないかい?」というテーマでお話しします。

突然です

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教育と福祉は違う‼︎

教育と福祉は違う‼︎

私は、大学生の前で福祉の話をする機会が年に数回あるが、まれに福祉に対して超意識高い系の学生が存在する。

「すぐに起業したいんです。今、教育や心理学勉強をしていて、児童福祉の◯◯なところに社会的課題を感じて、こんな仕組みを作ったら、◯◯になると思うんです」

「それで質問なんですけど、教育と福祉の違いってなんですか?」

少し悩んだあと、こう回答した。

教育はティーチング福祉はコーチング

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落ちこぼれリーダーの話

落ちこぼれリーダーの話

リーダー、または管理職になると、必ず部下やメンバーとの面談が発生する。

面談にはやってはいけないことがある。それは

「何でもいいから話聞きますスタイル」である。

これは、僕自身の失敗談である。

7年程前、一般職からリーダー職になり、意気揚々とマネジメントを始めた。事業所からは、金銭的なインセンティブを与えられた訳ではないが、猛烈な改革をすすめた。

チーム内でのチューター制度の整備。
業務

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悔いのない支援をしよう

悔いのない支援をしよう

施設入所支援に携わり、20年近く。

現在40名定員のうち、65歳以上の方が4分の1ほど。これまでの施設入所支援のなか、僕が利用者の方の死に触れた経験は両手で足りるくらい。

そのなかで10年程前、膵臓がんで亡くなった70代後半の利用者の方がいた。

この方が死に至るまでの支援や介護のあり方とか、支援者自身の死の受け止め方とか、色々と考えることがあり、同時に無力感も感じていた。

その方が亡くなっ

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感情労働は頭脳労働と肉体労働に影響を受ける

感情労働は頭脳労働と肉体労働に影響を受ける

福祉の仕事って、感情労働とよく表現される。
「他人の感情に向き合う仕事って、すごいよね」と言われることも少なくない。

じゃぁ、そもそも感情は、どうやって動かされるのか?

ぼんやりと考えてみたら、「環境」なのかなと。となると福祉現場での環境では、利用者の方であったり、上司部下であったり。または職場環境もあるだろう。

ヒトやモノのリソースへアップロードしたり、ダウンロードしたり、つながりを保ちな

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現場支援と経営のズレ①

現場支援と経営のズレ①

先日、障害福祉業界で活躍されている4名の方が主催された「福祉支援の現場と経営のすれ違いを探してみる会」のオンライン勉強会に参加をしました。

ここでは、現場支援者の「なんで上の人は現場を分かってくれないんだろう?数字ばかり出してさ」と感じるケースであったり、
一方で経営者側は、「なんで収入のこと、おざなりにするのか?お金を作るって仕組み、理解できてないな」と感じるケースであったりするなか、このズレ

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現場支援と経営のズレ②

現場支援と経営のズレ②

そんなこんなで、パート①では、4人の方のお話を聞きながら、僕の視点で感じたことをまとめてみました。

4名の方のお話を拝聴させていただくなかで、現場側、経営側のそれぞれの「福祉」の見方(価値)が異なっているために、ズレが生じているのではないかという視点に気付かされました。

支援者側からみる「福祉」は「専門性」や「寄り添い」ですし、経営側からみる「福祉」は「収入」や「ビジネス」です。

どちらも間

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体験からできるを引き出す

体験からできるを引き出す

おはようございます、林田です。

障害者支援施設で働く私、林田が仕事を通じて感じたり考えたり、または実践したりしていることを発信するラジオです。

さて、今日は、「体験からできるを引き出す」というテーマでお話をさせていただこうかなと思います。

障害のある人のプラン作成に伴うアセスメントについてのお話ですね。

このアセスメントというのは、簡単に言うと、障害のある人の身体状況、または健康状

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