現場支援と経営のズレ①
先日、障害福祉業界で活躍されている4名の方が主催された「福祉支援の現場と経営のすれ違いを探してみる会」のオンライン勉強会に参加をしました。
ここでは、現場支援者の「なんで上の人は現場を分かってくれないんだろう?数字ばかり出してさ」と感じるケースであったり、
一方で経営者側は、「なんで収入のこと、おざなりにするのか?お金を作るって仕組み、理解できてないな」と感じるケースであったりするなか、このズレを支援者側の視点、経営者側の視点から、深掘りし、議論していくのが、今回のテーマ。
クローズドな会であったため、内容は割愛しますが、とかく20年強、障害福祉に従事し、うち5年弱、中間管理職として役割を全うしている僕にとっては、首がもげるほどに頷き倒し、共感できる部分やまだ理解できていない部分もありました。
話は逸れますが、僕の仕事はサービス管理責任者という肩書きで現場にも入りながら、副主任という役職、中途新卒の採用担当、メンタルヘルスや虐待防止などの責任者、人材育成や管理などのコーディネートまで、多岐にわたる業務に携わっているため、「支援と経営の間」で仕事をしています。とかく、両者のズレが半端ない‼︎んです。
話を戻します。
▼支援者側のモヤモヤの正体
まず支援者側のモヤモヤを解きほぐしていくと、「経営側の考え、態度、姿勢が理解できない」「本当に現場知ってるの?」に始まる『分からない』&『分かってもらえてない』感情だと推測されます。
支援者は、利用者の生活と密接に関わりながら、生きづらさの改善に向けた打ち手を繰り返しています。
そんななか、経営側は数字や方向性を示してきます。しかし、数字や方向性の核となるパーパス、ビジョン、ミッション、バリューが支援者側に届かないと、今自分たちが取り組んでいる仕事が放ったらかしにされたような感覚に陥り、あの人たち(経営者層)の考えが「分からない」や「理解できない」感情として生まれてくるのかもしれません。
加えて、現場の大変さを分かって欲しい感情も見え隠れするのも理解できます。
▼経営側のモヤモヤの正体
一方、経営側は「現場は、利益の出し方、分かってんのかな?」「収入増やさないと、来年かなり厳しいこと、理解してない」に始まる『分かってもらっていない』感情があると推測されます。
経営側は、事業運営を管理、監督するのが仕事です。ここにはお金がつきものです。当たり前です。
ざっくりですが、基本報酬に加算を重ねながら、利用率を収入として換算し、そして支出とのバランスを見極めながら、運営は進んでいきます。
事業所によるとは思いますが、多くの支援者は、毎月の利益がどれだけでたのか知りません。どれだけ収入が厳しい状態かは知りません。お金のことを現場に見せない考えもあると思います。
となると、現場支援者は、利益や収入を触る仕事をしていないため、利益を出すプロセスを知らないし、分からない状況が生まれます。
こうした状況下で、経営側は現場へ、やって欲しい行動や達成して欲しい数字や方向性だけを伝えてしまうと、ズレがあっという間に表に表れます。
パーパス、ビジョン、ミッション、バリューは掲げてるから、現場は分かってるやろの傲慢さも見え隠れしているのかもしれません。
長くなりそうなので、パート②に続きます↓
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