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2020年3月15日 13:44
ふと、思い出した。母と2人で行った、火葬場。私達以外に人はおらず、通夜も葬式もなかった。なくなったのは80才くらいのおじいちゃんだった。母は確かその人をじっちゃん、と呼んでいた。お見舞いには1度だけ付いて行った気がする。母が着ていた服は丈が短く屈むと腰が見えた。病室のベットで寝ていて、起き上がるのもやっと。今にも死にそうな痩せこけたお爺さんは、手を伸ばし母の肌に触れよ
2019年10月23日 02:45
彼と離れようと決心して別れをほのめかす。ー別れましょう。と言えるほど強くない。あなたはどうしたい?決まって私はクエスチョンを投げかけて彼に答えを委ねる。彼はいつも言う。僕が決めれる事じゃない。ただ君といると幸せだ。言い回しを変えながら毎度同じ事を言う。 そうすると私は無意識に彼に近付き、彼も無意識に私に手を伸ばす。のどがじりじりと音をたて、私は空っぽの安い涙を流す。
2019年10月21日 21:22
何か新しい自分の一部を作りたくて本を買った。影響を受けやすいのだ。自己啓発本と昔から好きな女性小説家の文庫本。中身をじっくり読んで買ったわけじゃない。直感で選んだ。自己啓発本の1ページ目には、自分が変わりたいと思った時はそれは今がタイミングだと言う事。そう信じ込む事。シンプルな文章でストンと心に落ちた。あぁ私は今変わりたいんだ。と。私以外の女を抱き続ける、狂うほど愛している
2019年9月1日 13:40
愛してる。好き。側にいて。私だけを見て。貴方だけを見てる。腐る程溢れてる台詞。きっと本当に腐ってる。美しくあるのは、心に居る時だけ。口から生まれてしまった途端に何か悍ましい、毒々しい、それであって軽すぎて空に消えてしまう。何に愛を感じ、何に愛を感じられなくなったの?いっそずっと美しいまま留めておこうか。 #愛 #腐ってる #美 #好き #コラム #小説
2019年8月9日 19:41
付き合ってもう何年経ったんだろうね? 週に1回は会うようにしてる。 一緒に寝る時は手を繋いで寝る。 もうあんまり私に触れてこないね。 たまに軽くおでこにキスをしてくるね。私は知っているよ。あなたが私のおでこにキスをする日は罪滅ぼしのキス、私の知らない女の子をあなたは触った。 この同じベットの上であなたは動物になっている事を。 あなたは知らない。私がその動物
2019年7月10日 01:57
深夜2時過ぎ、繁華街の少し外れに住んでいる私。蒸し暑い今日は窓を開けて、Jazzを流しながら赤ワインを開けてみたり。車の音が聞こえる。外は眠らない。ホステスの今日はありがとね。また。と色っぽい声が外から聞こえる。見送られたタクシーの中の客の人生を想像してしまった。家族はいるのか、はたまた独身か。家まで送るという事は浅い客ではないなとか。毎日違う音が聞こえる。 #短編
2019年5月17日 04:01
これからも彼を愛し続けると信じながら目的地に向かう。実際に会うと会えない期間に思い描いていた、彼とは違う。私は誰に会いたかったんだろう?会えない時間に作り出した別の誰かがいるのだろうか。彼の話を聞きながら、会えたはずの本来の彼を想像してしまう。あなたは誰?私が会えたのは、私が愛せたはずのあなたはどこ?本当の彼を探しに出かけるべきか、目の前の彼を本物と信じさせるか。
2019年5月7日 16:22
脳内で何回も繰り返してるセリフ。 いっぱい練習した。あなたとの別れを。言いたいことも伝えたいことも沢山ありすぎて、泣きじゃくって話せないんじゃないかって。あなた以上に誰かをを愛せる日はもう来ない。でもあなたと一緒にいると私は永遠に後悔して生きる事になる。あの時別れておけば良かった。そう思った時にはもう遅すぎる。別れないで後悔して、愛が消えるなら別れて後悔して愛を残した方が幸
2019年5月6日 22:27
何も無いのに時々猛烈な不安に襲われる。みぞおち辺りにジリジリと何かが走る。漠然としたこの〈何か〉は理性を不安定にさせる。どうにでもなってしまえ。って思ったりする。今ある全てを捨てて中身を綺麗にしたい衝動に駆られる。中身には一体何があるんだろう?この体の中をめぐるジリジリとした感覚の正体は?自分自身の力で片付けれればいいのに。いつも誰かに求めてしまう。この不安を取り除いて
2019年4月29日 04:45
いつから壊れてしまったのだろう。あなたに会う約束をしたその日から、会うまでの間の時間さえ愛おしかったあの感情はもう感じられないの?何を恋とか愛っていうのだろう。寄り添っていたい、側にいたい。ただそれだけだったのに。許しても、許しきれない。彼を許してしまったあの日から私は汚れている。 好きだから許そうと思った。憎しみと愛しさが混合した。洗っても洗っても消えない。