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北国の札幌在住・お酒が好き・23歳

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喉が焼ける

頬に寒さが刺さる。 彼女と飲みすぎた赤ワインで僕の顔は火照っていた。 彼女は顔色ひとつ変わらない。 落ち葉が雨で濡れていた。 彼女はそれを避けて飛び跳ねるように歩いている。鼻歌を歌いながら。 僕らは赤信号で立ち止まった。彼女は僕の顔を見ないで、 ''やっぱり違ったかもね" と笑顔で言った。 彼女の話はいつも唐突で、脈絡がない。 ただ、この時ばかりはすぐに言葉の意味を理解した。 体に痛みと焦りが走り、一気に酔いが覚めた。 僕の言葉は喉の奥に詰まってジリジリと焼けた

    • つまらない女

      君にはつまらない女にならないで欲しい。 他の子とは違う魅力がある。 才能がある。 貴方はよくそう言った。 一体私に何の才能があるのだろう。 今の私には貴方を好きなところ位しか他の子と違う箇所は見いだせない。 でも貴方をそんなに好きじゃないフリをする。 自分の人生を全て捧げて貴方のために生きたいとさえ思ってるいる。 ただそう思っているようには感じさせたくない。 貴方は本当の私を知らない。 たった1人の男の為に人生を捧げれてしまうと思ってる普通のつまらない女だというこ

      • 自分の為に頑張りたい

        食べさせる人がいないと小洒落たパスタなんて作らないし、かわいい食器もワインもいらない。 1人だと2日間お風呂入らなくても平気だし、パジャマも伸びきったTシャツでいい。 あなたがいるから可愛い部屋着を着て間接照明を付けて、洋楽を流すの。 そんな自分が好きだったけど、あなたがいないと 何もしてない自分に嫌気がさした。 自分の為だけに全部をやってみよう #小説 #彼 #恋愛 #エッセイ

        • ワインを飲む男

          日常によくある会話だ。 どんな人がタイプ? 何か答えを決めていた方が楽だなと思いつつ 毎回考えてしまう。 無難に優しい人。面白い人。頭がいい人、 人としてちゃんとしてる人。とか テンプレートのような回答をしていた。 そして、また自分がどんな人がタイプなんて 忘れていく。 いつか行った、好きな本を読みながら過ごせるカフェ 隠れ家のような雑居ビルに入っていた。 流れている音楽も小さな音で、話し声は目立つ。 そこにいる人は皆そこの空間を楽しむように小声でひっそりと

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        記事

          他人の骨を拾う

          ふと、思い出した。 母と2人で行った、火葬場。 私達以外に人はおらず、通夜も葬式もなかった。 なくなったのは80才くらいのおじいちゃんだった。 母は確かその人をじっちゃん、と呼んでいた。 お見舞いには1度だけ付いて行った気がする。 母が着ていた服は丈が短く屈むと腰が見えた。 病室のベットで寝ていて、起き上がるのもやっと。 今にも死にそうな痩せこけたお爺さんは、 手を伸ばし母の肌に触れようとしていた。 幼いながらに、その行動に虫酸が走るような 嫌悪感を覚えた。

          他人の骨を拾う

          あなたと別れてから涙を流す事が減りました。 その流していた涙さえ恋しくてなってしまう自分を 責めたいの。

          あなたと別れてから涙を流す事が減りました。 その流していた涙さえ恋しくてなってしまう自分を 責めたいの。

          私を焼き付けて

          あなたから離れてから色々な男の人を試してみた。 あなたは5回目のデートで付き合う?と私に聞いた。 付き合おう、じゃなくて疑問形で私に委ねたのがあなたらしいと思う。 あなたと過ごした3年間に きっとあなた以上に私は執着している。 ずっと非表示にしていたSNSをあなたに見えるようにわざと変えてみたの。 あなたは自分の周りの人と私が関わるのを嫌った。 それを知っていながら、復讐の意味を込めて あなたの周りの人とばかり関わったの。 あなたの中の私を膨らませたくて。 今頃ど

          私を焼き付けて

          離れられない女

          彼と離れようと決心して別れをほのめかす。 ー別れましょう。 と言えるほど強くない。 あなたはどうしたい?決まって私はクエスチョンを投げかけて彼に答えを委ねる。 彼はいつも言う。 僕が決めれる事じゃない。ただ君といると幸せだ。 言い回しを変えながら毎度同じ事を言う。 そうすると私は無意識に彼に近付き、 彼も無意識に私に手を伸ばす。 のどがじりじりと音をたて、私は空っぽの安い涙を流す。 私はきっとメロドラマの一部なんだと。 この安劇を死ぬまで彼と繰り返すのだ。

          離れられない女

          私以外の誰かと結婚して欲しい

          何か新しい自分の一部を作りたくて本を買った。 影響を受けやすいのだ。 自己啓発本と昔から好きな女性小説家の文庫本。 中身をじっくり読んで買ったわけじゃない。直感で選んだ。 自己啓発本の1ページ目には、 自分が変わりたいと思った時はそれは今がタイミングだと言う事。そう信じ込む事。 シンプルな文章でストンと心に落ちた。 あぁ私は今変わりたいんだ。と。 私以外の女を抱き続ける、狂うほど愛している男から早く離れないといけない。 小説は短編で、 女子大生と家庭を持っている男の

          私以外の誰かと結婚して欲しい

          愛を比べる。

          たまに愛を比べる。 3年前に別れた人。 今付き合ってる人。 1度だけ寝た人。 付き合えなかったあの人。 その時、その時の愛がそれぞれあって どれも同じではなくて、 でも比べちゃって、 あの人との全てが好きだった訳じゃない。 あの映画を一緒に見たその瞬間は誰よりも好きだった。付き合えなかった人。 嬉しそうに私の写真を撮る姿が好きだなって思えた。3年前に別れた人。 手に入る前は心が焦げるほど好きだと思えた。 1度だけ寝た人。 長いキスがとても優しくて好き。 今付き合っ

          愛を比べる。

          腐敗

          愛してる。 好き。 側にいて。 私だけを見て。 貴方だけを見てる。 腐る程溢れてる台詞。 きっと本当に腐ってる。 美しくあるのは、心に居る時だけ。 口から生まれてしまった途端に何か悍ましい、 毒々しい、それであって軽すぎて空に消えてしまう。 何に愛を感じ、何に愛を感じられなくなったの? いっそずっと美しいまま留めておこうか。 #愛 #腐ってる #美 #好き #コラム #小説

          腐敗

          飼われている彼

          付き合ってもう何年経ったんだろうね? 週に1回は会うようにしてる。 一緒に寝る時は手を繋いで寝る。 もうあんまり私に触れてこないね。 たまに軽くおでこにキスをしてくるね。 私は知っているよ。 あなたが私のおでこにキスをする日は 罪滅ぼしのキス、 私の知らない女の子をあなたは触った。 この同じベットの上であなたは動物になっている事を。 あなたは知らない。 私がその動物を飼っている事を。 #読み切り #小説 #短編小説 #読み切り小説 #恋愛

          飼われている彼

          色っぽい声

          深夜2時過ぎ、 繁華街の少し外れに住んでいる私。 蒸し暑い今日は窓を開けて、Jazzを流しながら赤ワインを開けてみたり。 車の音が聞こえる。 外は眠らない。 ホステスの今日はありがとね。また。と色っぽい声が外から聞こえる。 見送られたタクシーの中の客の人生を想像してしまった。 家族はいるのか、はたまた独身か。 家まで送るという事は浅い客ではないなとか。 毎日違う音が聞こえる。 #短編 #読み切り小説 #コラム #日記 #小説 #夜 #繁華街 #エッセイ #ススキ

          色っぽい声

          とある本

          1日1読書を目標にしている。 叶わない日々が多いが。 どんなに億劫でも一文だけでも目を通そうと。 本に触れる習慣をつくる。 今読んだ本の見出しに ''自分の選択に責任を持つ'' とあった。当たり前の事だが刺さる。 1日の中で数多くの選択を、無意識にしている。 それが問題の原因だと。 たしかに…無意識に選択してしまうとその結末は自責には出来ない。他責だ。 後悔しないためにも1つ1つの行動に意味を深く持つ。 #読書 #1日1読書 #文系

          とある本

          衝動

          守らなきゃいけない ''なにか" から解放されてしまった。 一体何を何から守っていたのかも分からない。 ぷつんと音がするように弾けた。 急に1人で東京旅行を決めた。 きっかけの言い訳は作るけど、本当にそれが目的かと聞かれると、そうとは思えない。 きっと1人でどこか遠くに行ってみたかった。 でもまだ、誰も知らない何処かへ行く勇気はなかった。 次は誰も知らない何処かへ行ってみよう。 そんな事を考えながら東京でバスに揺られて。

          衝動

          流れてく

          さよならをした後も何かしら理由を付けて会ってしまう。 彼も拒まない。 もう肌を重ねたりはしない。 ただ手を繋いで寝てしまう。部屋を出る時に優しく抱擁を交わす。 お互いに付き合っていた数年の時間を止められずにいる。 もうとっくに終わってしまっているのに。 いつ終わってしまったのか、思い出せない。 早く誰か別の人を好きになってしまいたい。 彼を全て忘れてしまうような。 もう一回、別の誰かを本気で愛せて その愛がもし終わってしまったら、 もう一回だけ、ふた

          流れてく