見出し画像

大学生作家が元日にぼんやり考えている未来

――新年早々4000字くらい書いているのは、それくらいに情熱が滾っているからです。人生でいちばん物語の生まれた2023年でしたが、それを更新するような1年にしたいのです。


人生は物語。
どうも横山黎です。

大学生作家として本を書いたり、本を届けたり、本を届けるためにイベントを開催したりしています。

今回は「大学生作家が元日にぼんやり考えている未来」というテーマで話していこうと思います。


📚2024年にやりたいこと

新年あけましておめでとうございます。2024年もよろしくお願いします……ということで、この1年をどういう年にしていきたいのか、抱負を語りつつ、僕が今ぼんやり考えていることを綴っておこうと思います。

「ぼんやり」ですから、確定ではありません。ただの妄想で終わる可能性もありますが、整理して記事にすることでやりたくなるかもしれませんし、伏線は張っておくに越したことはありません。出し惜しみすることなく、綴っていきますね。


①「BOOK TALK LIVE “桃太郎”」

まずは大学関連のことから。僕は今大学4年生なので、泣いても笑ってもあと3ヶ月で卒業の予定です。学生最後に何か大きいことをしたいなとずっと考えていて、いろいろ考えた結果、「BOOK TALK LIVE “桃太郎”」を開催することにしました。

「BOOK TALK LIVE」とは、ひとつのテーマのもと、本にまつわる話をするブックトークをトークイベント化としたもの。一応、僕が命名したもので、他の人はやっていないんじゃないかな。開催する前は「きっと面白いものになる」と希望を抱いていたんですが、いざやってみると「これはやり続けて行った方が良い」と思えるほど面白いものでした。

初回は、2023年5月に開催しました。その名も「BOOK TALK LIVE “Message”」。僕の初書籍『Message』にまつわるエピソードを1時間かけて紹介したり、僕が本当に伝えたいことを伝えたりしました。オープニング動画にも音楽にも演出にもこだわった甲斐もあり、事後アンケートでは「涙が出ました」や「本を読みたくなりました」や「また開催してほしい」というありがたい言葉もいただきました。感動の舞台を作り上げることができたのです。

せっかくだし大学生のうちにまた別のテーマでもう一度開催したいなと思っていたんですが、僕にはちょうどいい題材がありました。「桃太郎」です。

このnoteでも12月中に原稿を共有していましたが、僕は自分の卒業研の題材にするほど「桃太郎」にはまっておりまして、自分でも『桃太郎』という今の時代の物語を書いたくらいなので、今まで研究してきたことをまた1時間かけて物語りにいこうかなと考えています。

「桃の節句」にちなんで、3月3日(日)の夕方に開催しますので、この日の予定は開けておいてください。会場は僕の大学の茨城大学です。近場の人は特に。詳細が決まり次第、また共有しますね。


②短編集『我楽多だらけの宝箱』

大学生最後に新作を出したいなと思っています。集大成のような作品にしたいなと考えていて、結論、短編集『我楽多だらけの宝箱』を出すことにしました。今までに綴ってきた作品を20作品収録する予定です。

伝わりやすいので「短編集」という言い方をしていますが、正確には「文芸集」とでもいうべきでしょうか。というのも、小説はもちろんのことですが、詩もあれば、散文もあれば、エッセイも収録します。

他人からすれば「ガラクタ」かもしれないけれど、僕からすれば「我楽多」であり「宝箱」なんですよね。もちろん世に出そうか迷えるような作品もあるけれど、それでも僕が刻んだ生きた証のひとつだし、思い出としての価値はとても高い。

僕の思い出を共有するように、作品を届けていけたらなと考えています。

どんな風に届けるのかは決まっていないけれど、小説『Message』のようにひたすら手売りするのはちょっと違うなと思っていて、今のところ「イベントでだけ売ろうかな」と考えています。それこそ、さっき紹介した「BOOK TALK LIVE “桃太郎”」とか、文学フリマとか。そんな風にして売る場所(買える場所)を制限していった方が逆に付加価値が高まるのかななんて。また詳細が決まったら、共有します。


③絵本「桃太郎」

もう少し「桃太郎」の話題が続きます(笑)

せっかく「桃太郎」について研究したし、しばらく「桃太郎」の可能性を探る時期が続くと思うんですが、やっぱり子どもを巻き込みたいなという欲があります。日本人なら誰だって子どもの頃に読む絵本が「桃太郎」ですし。

元々僕が「桃太郎」に興味を持つようになったのも、よく知られた「桃太郎」の物語って、今の時代にそぐわないよねという気付きを持てたからでもあります。今求められているのは、鬼を退治する勧善懲悪の物語ではなくて、鬼と共に生きる共生の物語。今後、子どもに読ませるなら絶対に後者です。実際にそういうメッセージ性のある絵本は増えてきていますし、「桃太郎」を題材にそういう物語の絵本もつくられていますが、せっかくだし僕もつくっちゃおうと考えているんです。

最近思い付いて「これ面白いかも」と思っているのが、「絵のない絵本」。今の時代にふさわしい物語を文章だけで表現して、絵は描かない。白紙にしておく。「絵を描くのは読者」というコンセプトで打ち出していこうかなと。

多様性とか共生とかをテーマにするのに、作り手の意志が絵に反映されていたらちょっとおかしな話ですよね。ある子どもにとっては桃太郎はスカートをはいているかもしれないし、ある子どもにとっては鬼は虹色かもしれない。子どもの価値観や創造性を邪魔しないためにも、逆に露見されるようなつくりの絵本があったら面白いと考えました。

「絵を描く」という体験を価値にする「絵のない絵本」。面白そうです。詳細が決まり次第、また共有します。


④脚本「DONBURAKO」

「桃太郎」の話題はこれで最後にしておきますのでご容赦ください(笑)

僕は中学時代に演劇部に所属していて、役者として演じたり、脚本を書いたりしていました。最近その頃の親友たちと合流することができて、「また舞台やりたいね」なんて話をしていたので、演劇への熱が再燃しているのです。

今の僕がどんな脚本を書くんだろうと自分でも気になります。そこで今題材にしたいものは何かと考えた結果、「桃太郎」でした(笑)

「僕と親友のふたり劇をやろう」ってことだけ決まっているんですが、その制限のなかで僕が書いてみたいのは、桃太郎と鬼太郎の物語でした。森のなかでふたりが出逢って、言語も違うし、価値観も違うし、はじめは衝突を繰り返すんだけれど、それでも対話を重ねるうちに心が通っていくハートフルコメディです。

僕と親友は、大学1年生のときに一度絶交しているんです。価値観が合わなくて。それでも完全に関係を絶ち切らずにもう一度再会してまた舞台をやろうとしている物語と取り合わせがいい。さらに、僕らは中学時代、「DONBURAKO」という桃太郎のパロディを3人でつくっていたんです。東京新御徒町駅の改札の前、案内板を囲むようにして、いつまでもあてもなく語り合っていたんです。

あのときつくったパロディは全く別の物語だけれど、タイトルを借りて、同じく「桃太郎」を題材にした脚本を書きたい。そして、演じたい。そんな強い思いがあります。

この前親友たちと話してきたんだけどいまいち魅力が伝わりきらなかったから、早いうちに脚本を仕上げて贈りつけてやります。まずは仲間たちにあっと言わせなきゃ。


⑤「写真×イラスト×物語」

シェアハウスで知り合ったゆうきくんは、フリーの動画クリエイターとして活動しているんですが、大のおじさん好きなんですね。「おじさんってかわいいじゃん?」と真面目に伝え続けてくるので、はじめこそ何を言っているんだろうと思っていたけれど最近は確かにかわいいかもと思うようになりました(笑)

で、おじさん好きが高じて、ゆうきくんはひとつのコンテンツをつくってしまったんです。

同じくシェアハウスの住人だったイラストレーター兼画家のさきさんとコラボした「写真×イラスト」のコンテンツ「深く吸って静かに吐く」。ゆうきくんの撮った写真に、さきさんがかわいいおじさんのイラストを描いたものです。

で、この前、「かわいいおじさんの物語をつくらない?」と誘われまして、「写真×イラスト×物語」が実現できたら面白そうだなと思ったので、引き受けることにしました。

別に締め切りが決まっているものではないのでゆっくりではありますが、近々ゆうきくんが友達と共同主催するイベントに参加する予定なので、そこで一度打ち合わせるつもりです。また共有しますね。


⑥ゲストハウス

ここまではどちらかといえば創作関連のやりたいことを綴ってきましたが、ここではまた別の角度から。

僕は3月から知り合いのゲストハウスオーナー宮田さんのもとで働くつもりでして、ゆくゆくは今宮田さんがほぼひとりで回しているその仕事(ゲストハウスとクラフトビールバーの運営)を引き継ぐつもりです(できるか知らんけど頑張る)。

2023年、いろんな場所に行って、いろんな人と会って、いろんなイベントに参加するようになるうちに、「場所をつくる」ことの意義を知りました。場づくりに興味を持つようになったのは、2023年出逢ったシェハウス「はちとご」の影響がいちばん強いと思います。それから、自分と関係のありそうな場所に足を運ぶようになりました。

ブックカフェ、独立系書店、他のシェアハウス、居酒屋、バー……。「場づくり」を意識するようになってから、どこかへ行くたびにその場所はどうなっているのか、どうして魅力的なのか、逆にどうしてあまり心を惹かれないのかを考えるようになりました。

もちろん大したことない実りばかりではあると思うけれど、それを考えるようになった変化に僕は注目していて、将来的には自分も場所を作ってみたいと思うようになったんですよね。

それの修行もふくめて、宮田さんのもとで場所づくりに携わるのは良い選択だと思ったので働くことにしました。


📚2024年もよろしくお願いします!

さて、新年早々4000字くらい書いているのは、それくらいに情熱が滾っているからです。人生でいちばん物語の生まれた2023年でしたが、それを更新するような1年にしたいのです。

この記事で紹介しきれなかったやりたいこともあります。そろそろちゃんと公募に向き合いたいと思っているのでそれ用の長編小説を書きたいなとも思っていますし、シェアハウス「はちとご」を舞台にした物語も書きたい。また、引き続きラジオパーソナリティーとしても活動していきますし、本のイベントも定期的に開催していくつもりです。

いろんなことに手を伸ばしがちな僕ですが、広い意味で僕はずっとつくり続けているだけ。本をつくる。絵本をつくる。舞台をつくる。イベントをつくる。場所をつくる。いろんな「つくる」を経験していって、誰かの人生に夜明けを与えたい。それを繰り返していって、誰にもまねできないような、とっておきの人生をつくりたい。

そんな人生を支えるような大きな学びを得ることができたから、大学生になってよかったなと思うし、今の自分の道を誇りに思います。2024年も出逢いと発見と創作の日々になると思いますが、変わらずよろしくお願いします。

20240101 横山黎


この記事が参加している募集

文学フリマ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?