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コストのすべてがゼロになる ジェレミー・リフキン『限界費用ゼロ社会』を紹介

ジェレミー・リフキンの著書『限界費用ゼロ社会』(邦訳2015,10)は、モノのインターネット (IoT) の発展によって、モノやサービスを生み出すコスト (限界費用) がゼロ、または限りなくゼロに近づくことで、新たに現れる社会について論じたものです。


ジェレミー・リフキンとは

ジェレミー・リフキンは、アメリカ出身の経済思想家、社会評論家、作家です。

リフキンは、エネルギー、経済、社会、環境の変化が互いに関連し合い、新しい時代の到来をもたらすと考えています。彼が「第三次産業革命」と呼ぶ新しい時代は、情報と通信を中心に展開し、分散型、協調型、持続可能性を重視した社会になると主張しています。

彼は世界で最も影響力のある思想家の1人として評価されています。彼の著書は35以上の言語に翻訳され、世界中のリーダーやビジネスマンに読まれています。

この本では、以下のような内容が詳しく解説されています。

  • IoTがどのように社会を変えるのか:具体的には、自動車、エネルギー、医療、教育などの分野におけるIoTの活用例が紹介されています。

  • 限界費用ゼロ社会がどのような社会なのか:モノやサービスの多くが無料となり、従来の企業や資本主義が衰退し、共有型経済や協調型経済が台頭する社会であると説明されています。

  • 限界費用ゼロ社会に対応するために私たちが何をするべきか:教育、政治、経済、文化など、さまざまな分野における必要性を論じています。

この本は、2014年に出版された書籍ですが、現在でも時代遅れの内容ではありません。最先端の知識を身につけられます。

具体的な内容

  • モノのインターネット (IoT) センサー、ネットワーク、人工知能などを活用して、モノがインターネットとつながる技術

  • 限界費用 追加的に1単位のモノやサービスを生み出す為に必要なコスト

  • 共有型経済 所有より共有、モノ・サービスのシェアリング経済システム

  • 協調型経済 個人が協力し合ってモノやサービスを生み出す経済システム

このとこについて、どういうことなのか、自分なりにまとめてみました。

 情報

インターネット

既に多くの情報が無料で利用可能になっています。ユーチューブとウィキペディアが二大巨頭かと思います。 

MOOC(Massive Open Online Course)

スタンフォード大学やマサチューセッツ工科大学などの著名な大学が、無料で受講できるオンライン講義を提供しています。

音楽・映像配信サービス

NetflixやSpotifyは月千円か、そこらでこの世のほとんどすべての音楽や映画を見ることができます。

オープンソースソフトウェア

LinuxとかMozillaなどのオープンソースソフトウェアは、無料で利用できます。

Webサービス

Google Docsや DropboxなどのWebサービスは、無料(もしくは激安)で利用できます。

製造

3Dプリンターを使用すれば、自宅でさまざまなものを製作することができます。(例)FabLab→誰でも3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル工作機械を利用できる施設です。

太陽光発電

太陽光発電システムの価格は年々下がっており、自宅で発電することも可能になっています。また、 風力発電もコストが下がっています。

カーシェアリング

UberやLyftなどのカーシェアリングサービスは、車を所有しないという選択ができるサービス。車を所有せずに移動できるのは革命的。

これらの例はほんの一例であり、今後はさらに多くのモノやサービスが限界費用ゼロ化していく可能性があります。

いまからの時代に取り残されないために、必ず読んでおくべき本です!
ぜひ、手に取って読んでみてください!



【編集後記】
私たちは「すべての記事を無料で、誰にでも読めるようにすること」をモットーにしています。そのため、今後も有料記事は一切公開いたしません。もし記事に価値を感じていただけたなら、ぜひサポートいただくか、リンクから本をご購入ください。次の記事の書籍代に活用させていただきます。

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