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#パルプ小説
ジビエのレシピは信じない
まさかこんなカジュアルに撃ってくるとは思わなかった。さては素人だな。
「ばか! 発砲するなって言ったろ!」
怒られてやんの。そりゃそうだ。
あたしは屋上に乱立する室外機を踏み台にして跳躍する。視野がひらけるこの瞬間は好きだ。となりのビルに着地し、身体を一回転させて衝撃を逃す。
人間よりも優れた聴覚が、狩人たちの困惑を捉えてくれる。また火薬の爆ぜる音がした。
「撃つなって! 傷ついたら味が落
全裸の呼び声 -16- #ppslgr
輝ける流星の一撃は、かすみがかって周囲をどんよりさせる不快な暗黒露出闘気を真っ二つに切り裂き、大地に着弾した衝撃の余波は残り霞を一発で吹き飛ばした。あたり一面に、あの不快極まりない汚濁した大気が戻ってくる。さらには、流星の着弾点を中心に光輝のドーム状結界が立ち現れたではないか。
「裸道流奥義、裸身流星脚!からの、光輝夏浜裸身結界!」
「助っ人。助っ人……?」
輝ける流星の正体を見て、レイヴ
#パルプアドベントカレンダー2020 閉会式
(CV:千葉繁)
2020年、12月ッ!
宇宙空間に発生した時空の歪みから、サンタクロースの群れが出現したッ!
さらにッ!
地底で! 海底で! そしてサイバー空間上で! サンタクロースは無数に発生ッ! サンタクロースによる世界征服はあと一歩のところまできていたッ!
しかァしッッ!
人類は諦めていなかったッ!
イマジネーションを力にかえ、パルプの弾丸を放つ猛者たち──パルプスリンガ
ハンティング #第一回お肉仮面文芸祭
「ねぇカズヤ、お肉仮面って知ってる?」
「なにそれ? 時代劇かなんか?」
「違うよ、都市伝説! ほら、きさらぎ駅とか、口裂け女とか、人面犬みたいな!」
「あ、またそういう系? そんなのどこで仕入れてくるんだよ」
「インスタだよ! ほら、これ。生肉のマスクかぶってて、いろんなとこで写真撮ってるの!」
「インスタやってる都市伝説がいるわけないだろ……」
「いやいや、わかんないよー? だって──」
『
ファイヤーファイター #パルプアドベントカレンダー2020
約9,300文字 <読むのにかかる時間:18分>
世界は荒廃した。
というのは祖父からの受け売りで、俺自身は実感したことはない。生まれた時から世界はこの状態だった。
過去、どれだけ繁栄していたのかは知らない。知らないほうが幸せなのかもしれない。祖父は、現在に嘆き、過去を懐かしんで、人生の晩年を愚痴で染め上げた。最期の言葉は「雪が見たい」だった。もちろん、叶うことはない。叶わない願いは、やは