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余談的小売文化論

「知性ある消費」をテーマに、現代の消費行動や理想論と現実的な問題のギャップについて考え、言語化しています。「正解」を語るのではなく、読み手が自分なりの正解を見出すための一助になる…
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2018年3月の記事一覧

「おしゃれだけど売れない店」にならないために

先週から西日本のあちこちをうろちょろしておりました。

その中で素敵なお店にたくさん出会ったのですが、「ここはどうやって儲かっているのだろう…?」と勝手に心配してしまうようなお店もちらほらありました。

もちろん東京にも、入店客数の量に対して買い物袋を下げてでてくる人の数が圧倒的に少ないお店はたくさんあると思います。

ただ、地方だと絶対的に人口も減りますし、観光客の比率が高い場所だと食器や生鮮食

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「一度フリーランスを挟む」という転職スタイル

「一度フリーランスを挟む」という転職スタイル

昨日の記事にも買いた通り、4月から会社員に戻ることになりました。

私の場合は「転職しよう」と意図して動いたわけではないのですが、結果としてフリーランス期間が就職のきっかけになったことから、今後は「一度フリーランスを挟む」という転職スタイルも増えていくのでは?と感じています。

これまではフリーランスになるというと、ある程度業界で経験を積んだ上で意を決して独立し、自分の会社をもつものというイメージ

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【ご報告】フリーランス、卒業します。

【ご報告】フリーランス、卒業します。

4月1日に先駆けてのご報告なのですが、このたびフリーランスという身分から卒業することになりました。

来週からは、もう一度会社員に戻ります。

ことの経緯と私の思いは下記の記事にしたためましたので、ご一読いただければと。

▼「よく稼ぎ、よく使う」の両輪を学ぶ場へhttps://newspicks.com/news/2909741/body/?ref=series

記事にも書いたのですが、私にと

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コミュニティの核は「教祖型」だけじゃなく「黒子型」もあるはず

コミュニティの核は「教祖型」だけじゃなく「黒子型」もあるはず

最近、アーティストのファンクラブを見ていて、「これはまさに教祖型ファンクラブの最たるものだな」と感じました。

中心にアーティストがいて、その人のライブに優先的に行ったり、特別な商品がもらえたり、ちょっとだけ距離がある「憧れ」だからこそ人が熱狂して集い、横のつながりができていく。

これが教祖型コミュニティの基本だと思います。

コミュニティには核となるものが必要なので、こうした教祖型コミュニティ

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アートは「コミュニティ」への入り口

アートは「コミュニティ」への入り口

先日NewsPicks上でも話題になっていた「アート」をテーマにした連載。

その中で、個人的にとても腑に落ちるフレーズがありました。

商品の価値は、「使用価値」と「交換価値」の2つに分けて考えることができます。使用価値とは、商品そのものが使われることで生まれる価値のことです。ノートや鉛筆は文字を記録することで、野菜や肉は食べることが価値となります。
一方で交換価値は、ある商品と他の商品を交換す

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インフルエンサーマーケティングで「失敗しない」ための兵法

インフルエンサーマーケティングで「失敗しない」ための兵法

実は以前、ブロガーマーケティングの企画・運用を担当していたことがある私。

当時は代理店という立場で関わっていたのですが、Instagramがここまで広まる前だったこともあり、「ブロガー」「インフルエンサー」というものへの理解が薄い時代でもありました。

その頃から感じていた「もやもや」が、この1年くらいの間に「インフルエンサー」と呼ばれる友人・知人が増えてから、はっきりと「失敗の型」として抽象化

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「気持ちよくお金を払えるポイント」をどれだけ作れるか

「気持ちよくお金を払えるポイント」をどれだけ作れるか

小売業、その中でも特に実店舗が好きな私にとって、「店舗経営」は常に興味の尽きないテーマです。

とはいえ自分の資本で店舗を経営した経験はないので、無責任にあれやこれや言っているだけではあるのですが、最近の私は「キャッシュポイントをどれだけ多く作るか」についてよく考えています。

キャッシュポイントが多いということは、その場を楽しむための方法に多様性があるということだと思うからです。

例えば、小売

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本屋が楽しい、そのわけは

本屋がある街に住みたい。
本屋か図書館が近くにあることは、私にとって引っ越し場所を探すときの条件のひとつでもあります。

Amazonという便利なものができてから昔に比べるとめっきり本屋に行く機会は減ってしまったけれど、やっぱりあのぎっしり紙がつまった場所の匂いは、定期的に嗅ぎに行きたくなるものです。

買うものが決まっているときはAmazonが便利ですが、一度にたくさん見た上でセレンディピティを

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「モノ」は「コミュニケーション」のためのツールになっていく

「モノ」は「コミュニケーション」のためのツールになっていく

小売の世界にいると、「モノからコトへ」は耳にタコができるほどよく聞くフレーズです。

人はモノを買わなくなっている。

それは半分真実だけれど、半分は誤った認識だと私は思っています。

昨日1日を思い出してみて、モノを一切買わなかった人はほぼいないはずです。

何かしら食べるものだって買ったはずだし、無くなりそうな消耗品を買い足したり、あの人がおすすめしていた本をAmazonで買ったり。

洋服や

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私が仕事の優先順位をつけるときのたったひとつの基準

私が仕事の優先順位をつけるときのたったひとつの基準

さて、本日も大声では言いづらいことをぼそぼそと書いていきたいと思います。

今回は、よく聞かれる「仕事を受ける基準」について。

「書き仕事はビジネスメディア以外受けない」
「『小売』の軸から外れるものは基本受けない」
など地味にマイルールがあるのですが、最近それとは別に「これを軸に判断しているな」というものが言語化できて、普段の仕事の優先順位付けにも通じるなと思ったので、その話を書いてみたいと思

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意思ある「NO」がプロダクトをつくる

意思ある「NO」がプロダクトをつくる

なるべくなら、衝突せずにプロジェクトを進めたい。

ほとんどの人がそう考えているのではないでしょうか。

しかし、実際にはプロジェクトを進めようとすると、ありとあらゆるところで衝突することになります。

なぜならば、人は真剣になればなるほど自分の意見を「譲らない」生き物だから。

それぞれの分野の専門家が集まれば、自分のもつ知識や経験を総動員して、ベストな解をだせるようにみんなが四苦八苦します。

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忙しい人が返事をくれない理由と、動いてもらうための5つのポイント

忙しい人が返事をくれない理由と、動いてもらうための5つのポイント

今日も「あんまり大声では言えない秘密のこと」を書いてみます。

私は普段、なかなかつかまらない忙しい人たちと働くことが多いので、どうにかして「確認してもらう」「承認をもらう」ために試行錯誤してきたポイントをまとめてみました。

今回の記事も、一緒に仕事してる人にはあまり読まれたくないので、仕事相手の人は読まないでください。笑

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サウナとストロングゼロから考える、これからのブームの作り方

サウナとストロングゼロから考える、これからのブームの作り方

(※今日は野球記事のときと同じようなテンションでお送りしています。あらかじめご了承ください。)

ちょっと前からごく一部では話題になっていた「#わたしのストロングゼロ」なるハッシュタグ。

ここにきて、とうとうストロングゼロ界を牛耳るダブル長谷川の談合により、「#わたしのストロングゼロ」を軸に地下ユニットとして動き出すことになったそうです。

こうして今をときめくエース編集者たちが組んで本格的にや

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