混ぜ屋さん

新型コロナによって、観光業を辞めて、 畜産で使用される混合飼料などを製造する ”混ぜ屋…

混ぜ屋さん

新型コロナによって、観光業を辞めて、 畜産で使用される混合飼料などを製造する ”混ぜ屋”に転職 「まさか、第一次産業に関わるとは…」 という思いで、様々なことを書いていきます。 まずは、日々勉強している内容から、 書いてみたいと思います。

記事一覧

畜産してる人が、除草するメリットは

今年も、だんだんと暑くなって、関東ですら梅雨入りか?というような 暑さを感じ始めている。 そして、梅雨すら開けてしまえば、酷暑になることだろう。 畜産を生業とする…

混ぜ屋さん
3か月前
4

ネッククーラーは人間だけじゃない!!母豚にも!!

今年も、暑いって… 今年もとても暑くなりそうですね… というのも、エルニーニョ現象の関係らしいと報道が頻発してますね 毎年のことではありますが、夏の暑さ対策は、 …

混ぜ屋さん
3か月前

ニワトリにもアスタキサンチン

アスタキサンチンについて、聞いたことはあるだろうか? アスタキサンチンを連想しやすいのは、化粧品『ASTALIFT』だろう。 アスタキサンチンとは何か アスタキサンチン…

混ぜ屋さん
7か月前

今年は展示会の年《国際養鶏養豚総合展2024》

今年は、3年に1度の養鶏・養豚の展示会 《国際養鶏養豚総合展2024》 が名古屋で開催になる。 毎回のことなのだが、国際養鶏養豚総合展はゴールデンウイーク前に、 名古屋…

混ぜ屋さん
7か月前

ニンニクを鶏に与えるとどうなるんだ!!

ニンニクといえば、料理に多用する。 ニンニクはサプリメントとしても販売されているくらい、健康に対する効果はよいイメージをもっているのではないだろうか? https://…

混ぜ屋さん
11か月前
4

複雑奇怪な業界のお話(動物薬卸)

混ぜ屋の取引先の半分は、動物薬卸 動物薬卸というと、人間での卸の売り上げについては、 noteにて書いておられる方もいる。 これの動物薬だと思ってもらえればいい。 売…

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【悔しかった話】物量こそパワー

食塩の見積があったので、対応したのだが、見合った提案が出来なかった。 悔しい… というのも、規模の大きくない肥育牛農場だったので、 500kg(20袋)での見積は使い切…

ローソニアに対して、どう向き合うか

ローソニアって、そもそも? ローソニア感染症は、ローソニア イントラセルラリス(Lawsonia intracellularis)という細菌による感染症 もう少し詳しく言うのであれば、…

1

ビックモーターの除草剤って…

ビックモーターの除草剤散布の話題 いろいろ話になっている。 それについて、noteでもみなさんいろいろ書いている。 畜産の現場でも、除草剤というのは必要不可欠 全く何…

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ニコチン酸が少し上がり始めてる?

畜産で使用しているナイアシン(ニコチン酸) が少しずつ値上げされてきているらしい。 日本ではビタミンB3として1960年代までニコチン酸やニコチン酸アミド、ナイアシン…

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無菌豚というのは、存在しません

街中などで、「無菌豚」という文言を見たことはないだろうか? 混ぜ屋として、働くようになってから、 「無菌○」という言葉は動物・畜産ではありえないということを感じ…

多分、卵の値段上がるんじゃな?って話

混ぜ屋として、採卵(レイヤー)をやっていて、 黄身の色を上げるのに、努力しておられる方に、 是非ともお伝えしたいことを勝手に書いてみる。 卵の値段が上がるんじゃな…

エコフィードといっても楽じゃない

混ぜ屋といっても、何でも屋といった側面のある弊社 そんな弊社でも珍しい内容の話があった。 というのも、リキッドフィードをしているところで、 pH3という非常に酸性の…

1

混ぜ屋の得意不得意(抗菌性飼料添加物編)

混ぜ屋にも得意不得意が存在する。 今回は、抗菌性飼料添加物 抗菌性飼料添加物とは、 あくまでも「飼料が含有している栄養成分の有効な利用の促進」が目的 で、どうい…

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三元豚っていうけれど

混ぜ屋になるまで、豚肉に対してしっかり見ることはなかった。 (なんなら、卵や牛肉などについても) で、最近食べたとんかつが非常に美味しかったのだが、 それが三元豚…

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クエン酸って、本当に万能

クエン酸って、めちゃめちゃ万能で、 家庭だけでなく、畜産でも幅広く使われる。 特に、暑い季節になればなるほど、 クエン酸の問い合わせは多い。 何せ、クエン酸は家庭…

畜産してる人が、除草するメリットは

畜産してる人が、除草するメリットは

今年も、だんだんと暑くなって、関東ですら梅雨入りか?というような
暑さを感じ始めている。
そして、梅雨すら開けてしまえば、酷暑になることだろう。

畜産を生業とする人々が除草する理由水も、太陽光も、あれば茂るのが雑草
その雑草を放置するとろくなことがない。
害獣でもあるネズミの隠れ場所になったり、吸血性のあるハエであるサシバエなどにより、ストレスがかかるだけなく、病気を媒介する可能性は否定できない

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ネッククーラーは人間だけじゃない!!母豚にも!!

ネッククーラーは人間だけじゃない!!母豚にも!!

今年も、暑いって…

今年もとても暑くなりそうですね…
というのも、エルニーニョ現象の関係らしいと報道が頻発してますね

毎年のことではありますが、夏の暑さ対策は、
畜産現場でも頭を悩ませるものです。

暑熱による畜産関係被害状況 (令和3年9月30日時点)↓

https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/l_tiku_manage/attach/pd

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ニワトリにもアスタキサンチン

ニワトリにもアスタキサンチン

アスタキサンチンについて、聞いたことはあるだろうか?

アスタキサンチンを連想しやすいのは、化粧品『ASTALIFT』だろう。

アスタキサンチンとは何か

アスタキサンチンは、
・ブルーベリーアイで紹介されている有効成分、「アントシアニン」
・伊藤園のお~いお茶でシリーズ化している、「カテキン」
などでも話にあがる、抗酸化物質

アスタキサンチンはというと、
・活性酸素を除去する作用(抗酸化作用

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今年は展示会の年《国際養鶏養豚総合展2024》

今年は展示会の年《国際養鶏養豚総合展2024》

今年は、3年に1度の養鶏・養豚の展示会

《国際養鶏養豚総合展2024》
が名古屋で開催になる。

毎回のことなのだが、国際養鶏養豚総合展はゴールデンウイーク前に、
名古屋で行われるのが通例らしく、今年も変わらず、
4月24日水曜日~4月26日金曜日まで

4月27日土曜日から休むと10連休になるらしい

開催場所はポートメッセなごや 第1展示館

前回の国際養鶏養豚総合展2022の年に竣工した、

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ニンニクを鶏に与えるとどうなるんだ!!

ニンニクを鶏に与えるとどうなるんだ!!

ニンニクといえば、料理に多用する。

ニンニクはサプリメントとしても販売されているくらい、健康に対する効果はよいイメージをもっているのではないだろうか?

https://my-best.com/5367


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【2023年】にんにくサプリのおすすめ人気ランキング28選

畜産においても日本ガーリック株式会社という会社もあったりする。
(オーダーメイドプレミックスも作っているので、ペ

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複雑奇怪な業界のお話(動物薬卸)

複雑奇怪な業界のお話(動物薬卸)

混ぜ屋の取引先の半分は、動物薬卸

動物薬卸というと、人間での卸の売り上げについては、
noteにて書いておられる方もいる。

これの動物薬だと思ってもらえればいい。
売上高などは記載せず、あくまでもこんな動物薬卸がいるんだという認識でお願いしたい。

動物薬については、全国を網羅する会社はない。
広域にあったとしても、地域にぬけがあったりするのが常だ。

動物薬卸がどのように展開しているのか、簡

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【悔しかった話】物量こそパワー

【悔しかった話】物量こそパワー

食塩の見積があったので、対応したのだが、見合った提案が出来なかった。

悔しい…

というのも、規模の大きくない肥育牛農場だったので、
500kg(20袋)での見積は使い切るのに何年かかるか…

100kg(4袋)であれば使い切れると思うが、
それでは、ネットショップの価格に勝てない。
(Yahooのは運賃別)

使う物量が多ければ、価格も出すことが出来る。
しかも、飼料原料だからこそ、混ぜ屋を通

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ローソニアに対して、どう向き合うか

ローソニアに対して、どう向き合うか



ローソニアって、そもそも?

ローソニア感染症は、ローソニア イントラセルラリス(Lawsonia intracellularis)という細菌による感染症
もう少し詳しく言うのであれば、グラム陰性偏性細胞内寄生細菌として分類している。
簡単に言うのであれば、菌の増殖に酸素がない環境が好ましい菌らしい。

細菌性の病気であり、肥育豚の他に、鶏や馬、猫なんかもかかるようだ。
人間もかからないことは

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ビックモーターの除草剤って…

ビックモーターの除草剤って…

ビックモーターの除草剤散布の話題
いろいろ話になっている。

それについて、noteでもみなさんいろいろ書いている。

畜産の現場でも、除草剤というのは必要不可欠
全く何も使っていないということはあまりないと思う。

というのも、農林水産省からの指導が入るのだ。

農林水産大臣が、
家畜の飼養に関わる衛生管理の方法に関し、
家畜所有者が遵守すべき基準を定めているからだ。
(飼養衛生管理基準及び家畜

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ニコチン酸が少し上がり始めてる?

ニコチン酸が少し上がり始めてる?

畜産で使用しているナイアシン(ニコチン酸)
が少しずつ値上げされてきているらしい。

日本ではビタミンB3として1960年代までニコチン酸やニコチン酸アミド、ナイアシンを表現していたらしく、現在でもめちゃめちゃ混在している。

しかも、別段統一しているということもないらしく、
ニコチン酸・ニコチン酸アミド・ナイアシンのどれも通用するし、
なんなら、ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)という成分

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無菌豚というのは、存在しません

無菌豚というのは、存在しません

街中などで、「無菌豚」という文言を見たことはないだろうか?

混ぜ屋として、働くようになってから、
「無菌○」という言葉は動物・畜産ではありえないということを感じた。

そんな中で、「無菌豚」という表記を見て、絶句してしまった。

なんで、「無菌豚」なんて表記に至ったのか、
書いてみたいと思う。

まず、このメニューに書かれている「SPF豚」が原因だと思う。

先に言っておくのだが、
「無菌豚」=

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多分、卵の値段上がるんじゃな?って話

多分、卵の値段上がるんじゃな?って話

混ぜ屋として、採卵(レイヤー)をやっていて、
黄身の色を上げるのに、努力しておられる方に、
是非ともお伝えしたいことを勝手に書いてみる。

卵の値段が上がるんじゃないかって話が入ってきた。

こんな記事が出たり

こんな報道が出ている。

が、そういった話とは少し違った話だ。

というのも、卵の黄身の色を鮮やかにしている、
色素の1つ、パプリカの不作によるものだ。

少し前のネットの記事では、

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エコフィードといっても楽じゃない

エコフィードといっても楽じゃない

混ぜ屋といっても、何でも屋といった側面のある弊社
そんな弊社でも珍しい内容の話があった。

というのも、リキッドフィードをしているところで、
pH3という非常に酸性のものが出来てしまい、豚が食べないとのこと。
中和する為に食品添加物の水酸化カルシウムを混ぜて、
ある程度中和して豚に与えているということだった。

水酸化カルシウムを与えることは問題ではないが、
食品添加物だから使っていいということで

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混ぜ屋の得意不得意(抗菌性飼料添加物編)

混ぜ屋の得意不得意(抗菌性飼料添加物編)

混ぜ屋にも得意不得意が存在する。

今回は、抗菌性飼料添加物

抗菌性飼料添加物とは、

あくまでも「飼料が含有している栄養成分の有効な利用の促進」が目的

で、どういった作用で「飼料が含有している栄養成分の有効な利用の促進」が出来るのかというと、病気の原因となるような菌をあらかじめ抑えることで、それらの菌によって疲弊することで消費するエネルギーを減らす。
という理解をしている。
(概ねあっている

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三元豚っていうけれど

三元豚っていうけれど

混ぜ屋になるまで、豚肉に対してしっかり見ることはなかった。
(なんなら、卵や牛肉などについても)

で、最近食べたとんかつが非常に美味しかったのだが、
それが三元豚らしい。

オーケーストアでも、三元豚を使ったロースかつ重を販売している。

そもそも三元豚って

三元豚というが、より正確に言うなら三元交雑種のことであり、
3種の豚の特徴を持った豚ですよ
ということらしい。

http://www.

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クエン酸って、本当に万能

クエン酸って、本当に万能

クエン酸って、めちゃめちゃ万能で、
家庭だけでなく、畜産でも幅広く使われる。

特に、暑い季節になればなるほど、
クエン酸の問い合わせは多い。

何せ、クエン酸は家庭の掃除でも使ったりするので、
流通量が多い。

だからこそ、他の有機酸に比べれば安い。

今回は、クエン酸の使い方や添加量について書いてみようと思う。

①養豚でクエン酸を

「豚は酸っぱいものが好き」というのは、常識らしい。
(子豚

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