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YASU
2021年1月2日 08:43
人気店にありがちの少しツンとした姉さんが肉を持ってくる「こっちはラムでこっちはマトンね。」その値段の違いからきっとマトンよりラムの方が若く柔らかいのだろうジンギスカン鍋のふちに野菜を並べてジンギスカン鍋の山にラムとマトンを並べる「こっちはラムでこっちはマトンね。」ラムとマトンを食べ比べる若いという理由だけで値段が高いのか若いという理由だけで人気が
2020年12月16日 17:31
外は雨が降っている「詩歌」の棚には詩人達の本が並ぶ詩って何だよ詩人って何なんだよなかば喧嘩腰で詩集を羽交い絞めにしてはつまらんくだらんそれがどうしたと片っ端から難癖をつけて棚に戻すきっぱりとした雨が降っている素敵な女性がソファーに座っている僕は退屈な詩集を小脇に抱えて向かいのソファーに座るスカートの中が見えそうで見えない微妙な場所を陣取り詩人の 詩集の 詩の 言
2020年12月14日 22:00
言葉は僕を離れてしまえばもう僕のものではないそれをどう解釈されようともう僕のものではないそれは受け止めた人の感性に委ねられその感性にその人の中に僕が形作られる本当の僕は無力に立ち尽くすああああああ、またしても「本当の僕」などという言葉を口にしてしまった「本当の僕」なんと陳腐な言葉だと反吐が出る「僕は僕らしく」「君は君らしく」安い流行歌だああ陳腐だ
2020年12月11日 07:30
医学の進歩は目覚ましく臓器を切ったりつないだり誰かの臓器をもらったりキリンの首をちょん切って首の短いキリンとかキリンの首を僕につないで首の長い僕だとか背の高い僕うっとり見上げて「届かないよ」とキスせがむ君首のたてがみに指をからめて背伸びをしながらキスをする君医学の進歩は目覚ましくなんだか少し首筋が痒い
2020年12月10日 07:26
夜遅くにやっているラーメン屋で週刊誌を眺めてはうら若き女子の水着写真を眺めてはなんだかな~とため息をつくどれもこれもおっぱいは若くパンパンと張りがあるが所詮どのおっぱいも空っぽでプチンと針を刺せば虚しい音をたてて風船のように空へ飛んでいくそんなただただおっぱいと言うだけのおっぱいだ例えばそれぞれにしゃぶりつけばおっぱいは確かにおっぱいの味はするだろうが
2020年12月7日 07:08
アルプスの風はミルク頬に残る母の匂いアルプスの土はビール父の膝の上のいたずらな苦みアルプスの空は虫取り網雲を追いかけて膝すりむいた赤い血アルプスの命は滴子宮の中の卵子と精子アルプスからアルプスへ摂理は当たり前につらなり不連続の連続に今連立方程式DNA円周率コスモ鏡の中の瞳鏡の中の瞳の中の瞳鏡の中の瞳の中の
2020年12月6日 11:16
君が肉を食う肉が君となり肉が君の肉となりその贅沢な尻となり足となり肩となる君が肉を食う肉が君となり肉が君の肉となりその奔放な胸となり血となり熱となるああ肉よ君に食われし肉よ吾は肉を愛撫し甘噛みしいつまでも飲み込まず筆先のそれのような優しさで愛おしみ見つからぬ場所に爪痕を刻むだろうああ肉よ君に食われし肉よその咀嚼音よその唾液に絡まれる繊維よその閉じ
2020年12月5日 07:40
私達は年頃になると生殖器がぷっくりと膨らむのやがて太陽のギラギラとした視線を浴びて生殖器を開くの開くの 開くの 開くのねえ、見てって大きく開くの生殖器から漂う香りに虫さん達が集まるわ虫さん達ったら私の生殖器に顔をうずめて・・・ああ恥ずかしい人間の男なんて私達の生殖器を束にして愛する人に贈るの女達は私の生殖器の香を嗅いで「ありがとう」なんて涙浮か
2020年12月4日 07:23
空を突き抜ける竹もただすくすくと伸びたわけではなく竹なりに夏を超え冬に絶え竹とて争い竹として何故、自分は竹なのかと悩み時に竹も竹として恋をし恋に破れ涙し眉間に皺を寄せ歯軋りし頭をかきむしり竹は竹ゆえの挫折感と戦い挫折は節となる挫折のエネルギーが節で節と節との連続が竹なのだ節のない竹など挫折のない竹など己の身の重さに
2020年12月2日 08:46
なんの根拠もなく恐れる人々をなんの根拠もなく僕は嘲笑うなんの悪気もなく受け渡す人となんの落ち度もなく受け取る人となんの不思議もなく感染するきっとそれが社会ってやつなのだ例えばなにかのウイルスが人類を滅亡させようとして最後まで生き残るのはきっと「ひきこもり人」という社会不適合者達でもしもその日が来たなら「ひきこもり人」は「ひきこもり人」達とコミュニケーションをとるのだ