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【詩】ラーメンとおっぱい

夜遅くにやっているラーメン屋で
週刊誌を眺めては
うら若き女子の水着写真を眺めては
なんだかな~とため息をつく

どれもこれもおっぱいは若くパンパンと張りがあるが
所詮どのおっぱいも空っぽで
プチンと針を刺せば虚しい音をたてて風船のように空へ飛んでいく
そんなただただおっぱいと言うだけのおっぱいだ

例えばそれぞれにしゃぶりつけば
おっぱいは確かにおっぱいの味はするだろうが
「あぁおっぱいだね」というだけのおっぱいで
「だからなんなの?」と問えば
「だからも、なにも、おっぱいはおっぱいよ!」
と開き直るだけのおっぱいなのだ

僕が求めているおっぱいは
もっとションボリとしていたり
どこかくたびれていたり
それでも頑張っていたり

例えば針で刺せば
優しさや涙や
意地や辛抱や
夢や生活や
現実や逃避や
そんな なんだらかんだらが
ポトリポトリと流れ落ちるような
そんなおっぱいなのだ

そう しゃぶりつけば
おっぱいの前に「女」の味がする
それこそが「おっぱい」なのだ

しょっぱいラーメンを食べながら
若きおっぱいを眺めては
しょっぱいおっぱいを思う

ラーメンを食べ終えたら
キミのアパートへ向かう
キミはもう布団の中で夢の中で
僕はキミを背中からそっと抱きしめて
詩を読む

キミのおっぱいは
ポエムだ


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