見出し画像

【詩】竹

空を突き抜ける竹も
ただ
すくすくと伸びたわけではなく
竹なりに夏を超え冬に絶え
竹とて争い
竹として何故、自分は竹なのかと悩み
時に竹も竹として恋をし
恋に破れ
涙し
眉間に皺を寄せ
歯軋りし
頭をかきむしり

竹は竹ゆえの挫折感と戦い
挫折は節となる

挫折のエネルギーが節で
節と節との連続が竹なのだ

節のない竹など
挫折のない竹など
己の身の重さに耐えかねて
折れるだけ

挫折は節で
節は強さで

節こそが
竹の美しさだ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?