マガジンのカバー画像

エッセイはとつぜんに

212
つれづれなるままに、ひぐらし、ではないが、ときたまPCにむかひて。役には立ちませんが、何の変哲もない日常を楽しめるようにはなるかもね。
運営しているクリエイター

2018年5月の記事一覧

夫と、洋楽タイトルの和訳遊びをしてみたら

夫と、洋楽タイトルの和訳遊びをしてみたら

ある日、夫がyoutubeで何気なくスティービー・ワンダーの曲を流していて、ふと思い出したようにこう言った。

「スティービー・ワンダーの『Isn't She Lovely?』って、娘のことを歌った曲らしいよ」

「へぇ、そうなんだね」

そう返しながら何気なく食器の片付けをしていると、その間に検索したらしく、夫が続けた。

「あ、邦題は『可愛いアイシャ』だって。アイシャって娘さんの名前みたい。タ

もっとみる
意気揚々と文字起こしの自動化を試してしょんぼりした話

意気揚々と文字起こしの自動化を試してしょんぼりした話

育児で休業中、ライター業に復帰したらぜひとも試そう、とひそかに楽しみにしていたことがあった。

文字起こしの自動化、である。

以前noteで話題になっていた平野太一さんの記事「SoundFlowerとwriter.appを使った、自動文字起こし術決定版」などもお気に入りに保存し、ほかにも人から話を聞いたりして、「おお、ついに文字起こしから開放される時代が! 革命だ!」とわくわくしていたのだった。

もっとみる
育児中、一家全員ダウンな日々よ

育児中、一家全員ダウンな日々よ

ここ一週間の記憶がほぼない。

いや、正確にはあるのだ。確かにある。冷静になって振り返ってみれば、この日はこうで、この日はこうなって…と記憶を引っ張りだすことができる。

ただ、もうずーっと地続きで、地をはって、なんとかその日その日を必死でやり過ごしている感じでいた。

一週間の記憶がないんじゃなくて、一週間経った記憶がない、だな。

これは普段のエッセイというよりは、体調不良な1歳の娘と夫と私の

もっとみる
変な汗をかくって必要なのかもしれない

変な汗をかくって必要なのかもしれない

けさ、どきどきしながら、とある2人にメッセージを送った。

頭のなかは妙にクリアで、しんとしていて。

喜びにも怒りに近い感情にもなりうる相手の反応への不安と、ここからどう転ぶのかわからない妙な高揚感で、胸のなかだけが、どきどきしている。

* * *

先日、こんなnoteを書いた。

要約すると、数年前に個人でインタビューして、形にできていない原稿を、やっぱり今からでも形にしよう、と動き出しま

もっとみる
家電と、ていねいな暮らし

家電と、ていねいな暮らし

ひさしぶりに実家へ帰ったら、ダイニングテーブルの片隅にネスカフェのバリスタが導入されていた。

カップに牛乳を入れて、ピッ、とボタンを押す。

あとは数分待つだけで、ふわふわのフォームミルクがのったカフェラテができあがる。

カップに口を近づけ、くちびるにふわっと優しい泡を感じ、ごくん、とひとくち。のどに流れる、まろやかな苦味。

あ、カフェだなぁ、この感じ、と思う。

* * *

わたしの母は

もっとみる
30年前、自分と同世代だった親が買ったもの

30年前、自分と同世代だった親が買ったもの

飽きるほど慣れ親しんだ土地のはずなのに、時間が経ってから再訪すると、まったく違ったふうにその土地が見えてくる、ということはないだろうか。

連休のいま、ふるさとへ帰省している方も多いだろう。

その土地は、こどものころ見ていたのと同じ印象で見えているだろうか。

それとも、年齢やライフステージが変わるとともに、その土地の見え方も変わってきただろうか。

わたしは、完全に後者だ。

* * *

もっとみる