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感情のエッセイ

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気持ちを込めて書いた文章
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#趣味

ねぇドラえもん

ねぇドラえもん

自分の伸びしろを見失った。

書いているうちに、これがどういう風に盛り上げられて、どういう風に落とされるかがうっすらみえる。
べつに悪い記事じゃない。自分ではいい記事だとおもって書いている。
でも、出来上がってみればいつも通りの僕の文章でしかない。

その未来が書いてる途中から見えてる。そして現実としてそれが目の前にくると、すこしガッカリする。あぁ、またいつもの自分だなぁって。

よくよくこういう

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自分の顔が好きですか?

自分の顔が好きですか?

自分の顔が好きだ。
僕が可愛くなりたいとか言ってられるのは自分のベースを気に入ってるからに違いない。ただ、そのぶん嫌なところが気になってしまう。

いまの僕はイケメンとは呼べないし、まったくもって可愛くない。
汚いおっさんの卵だ。それが産声をあげないように躍起になって抵抗している。ユニセックスという理想に振りきるのが遅すぎた。

整形を繰り返す人の気持ちがすこしわかる。彼等の多くは自分の顔が好きな

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冷酒のように味わって

冷酒のように味わって

夜。風呂上がりに涼もうと外に出る。ひんやりとした風が気持ちいい。
月がでている。そこいらのコンクリに腰かけて、ゆっくりと味わうように息をすいこむ。

日中に揮発した草や土の水分がいっぱいに溶け込んだ空気。ゆっくりと冷やされたそれが、ひとつの贅沢として僕をみたしていく。

あぁ、夏の夜の匂いだ。

季節を彩る香りのなかで、最も芳醇で豊かな味わい。味わうごとにいろんな思い出が通り抜けていって、火照った

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知らないミミズ

知らないミミズ

ずっと昔、穴を掘るのが好きだった。
庭や駐車場の土を、小さなスコップひとつでひたすら掘っていた。

はじめは穴が大きくなっていくのが面白い。そのうちにミミズがでてきたり、こんなとこに石が埋まってるのかとビックリしたりして楽しい。
でも何より面白かったのは、奥へ掘るほどに土の質が変わっていくことだった。

掘れば掘るほど土の色が変わって、やがて粘土質になってくる。
この、オレンジ色の土に辿り着いた時

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