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意思決定基準たち

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仕事や生活をより充実したものにできる、あるいはより効率・効果を高められる、そんな「意思決定基準」を日々打ち立て、あるいは改善していく。
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#読書日記

正しい意思決定をするための「心の物差し」

正しい意思決定をするための「心の物差し」

「Integrity」を「真摯さ」と訳したのは、
ドラッカーの著作の大半を翻訳された
故・上田惇生先生である。
英語の言葉そのものも、なかなかなじみの
ない単語である上、充てられた訳語も、
日本人が普段頻繁に使う言葉ではないため、
その意味するところを理解する人はかなり
少ないような気がしている。

しかしながら、この「Integrity」あるいは
「真摯さ」は、ビジネスパーソンとして
極めて重要

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幸せな人生を送るスイッチ

幸せな人生を送るスイッチ

筑波大学名誉教授の村上和雄先生が
亡くなられて、既に2ヶ月近くが
過ぎようとしている。
定期購読している『致知』に、毎号
「生命科学研究者からのメッセージ」
と題する連載をされており、いつも
興味深いお話を書かれていた。

先月届いた6月号が、この連載の
最終回となった。
タイトルは、「人間の究極の願いは
幸せになること」。
アメリカのポジティブ心理学研究者、
タル・ベン・シャハー博士の考えを

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「原始思考法」の衝撃

「原始思考法」の衝撃

1991年というと、私が高校を卒業した
年にあたる。
振り返れば、その年はバブルが弾けた
年でもある。
当時はまだ、それがバブルだったと
いう認識が社会に行き渡っておらず、
じわじわと時間をかけて
「あれはバブルだったのだ・・・」
という共通認識が形成されていった
ように記憶している。

そんな1991年の頭に、一冊の本が
講談社から出版されていた。
齊藤令介著『原始思考法』である。

(絶版のた

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心洗われるとき

最近、読書対象が少し偏り気味かも、
そう思っていた。
いわゆるビジネス書の類を読むことが
多く、文芸ものにあまり触れる機会が
なかったからである。

家族は、東野圭吾とか、林真理子とか、
割とメジャーな娯楽作品を読んでいる
ことが多く、私もかつては推理小説を
頻繁に読みふけったものだ。
何に時間を奪われているのか、改めて
振り返ると、やはりスマホ経由での
SNSであったり、ZOOMでセミナーを

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『クライシスマネジメントの本質』

『クライシスマネジメントの本質』

今年は、東日本大震災から丁度10年
という節目の年であった。
3月11日、多くの人が10年前を振り返り、
色々なことに思いを致したものと想像
している。

このタイミングに間に合わせる形で、
極めて大きく、かつ重いテーマに
挑んだ、「鎮魂の書」とでも言うべき
大作が上梓された。
西條剛央さんの著作、
『クライシスマネジメントの本質
 本質行動学による3・11
 大川小学校事故の研究』
である。

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マネジメントからリーダーシップへ

マネジメントからリーダーシップへ

明朝、リーダーシップ論の世界的権威
である、クレアモント大学院大学・
ドラッカースクールの
Jean Lipman-Blumen 女史による
オンライン講義を拝聴する予定だ。
4回シリーズの4回目。
その中で散々語られてきたのが、この
不確実性の時代におけるリーダーシップ
の重要性だ。
勇気を奮って、リスクを取って、
まだ誰も通ったことのない道をも
進んでいく。

リーダーシップとよく対比される

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「良い会社」でなく「いい会社」

「良い会社」でなく「いい会社」

伊那と聞くと、中央道で名古屋方面へ走り、
諏訪を越えて更にかなり先。
長野県にある山深い場所である。
子どもたちが幼稚園に通っていた時分、
もう10年から15年も前になるが、その
幼稚園が宿泊施設を保有しており、夏に
お邪魔したことがある。
空気が澄んでいて、星空がとても美しく、
のんびりドライブするにはとても良い
場所だった。

当時、『いい会社をつくりましょう』が
出版されてまだ日が浅かった記

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為せば成る

為せば成る

為せば成る
為さねば成らぬ 
何事も
成らぬは人の 
為さぬなりけり。

上杉鷹山が語ったと言われる名言。
知らない人の方が少ないだろう。

やってみせ
言って聞かせて
させてみて
褒めてやらねば
人は動かじ

連合艦隊を率いた山本五十六の
言葉として紹介されることの多い
こちらの言葉も、実は元ネタは
鷹山の言葉だと言われている。

たとえ、上杉鷹山の名前を直接は
知らなくても、様々なところで

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