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アメリカ大統領も間違えた!人間は集団になると勢いがつく『リスキー・シフト』

『リスキー・シフト』とは、人間は集団になると勢いがついて判断を間違えやすくなることを意味します。

日本人はとくに「赤信号、みんなで渡れば怖くない」精神のもとで行動するので『リスキー・シフト』にかかりやすいといわれています。

今回は、人間は集団になると勢いがつく『リスキー・シフト』について紹介していきます。

リスキー・シフトとは


『リスキー・シフト』とは、社会心理学の用語で、人間は集団になると勢いがついて判断を間違えやすくなることを意味しています。

日本でも、「みんなが買っているから、買いだめしとこう!」精神で行動してトイレットペーパーが無くなったり、マスクが無くなったりしましたよね。

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そのために「集団思考」と訳すべき「group think」は「集団浅慮」と批判を込めて訳されたりもします。

ただ『リスキー・シフト』にひっかかりやすいのは、一般人だけではありません。

実は、アメリカの大統領と超優秀なチームも『リスキー・シフト』にかかって失敗をしたことがあります。

キューバ危機


キューバ危機とは、キューバにソ連軍のミサイル基地が建設中であることに抗議して、1962年10月22日以降、米国が戦艦と戦闘機でキューバを海上封鎖した事件です。

アメリカ大統領J.F. ケネディは、大統領就任後にCIA長官に説得され、キューバ軍基地を空襲し、亡命キューバ人部隊1500人を上陸させましたが、20万人のキューバ軍に3日で撃退されてしまいました。

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ケネディは、1961年のキューバ侵攻作戦(ピッグス湾事件)が失敗したときに「なぜ、あんなバカな決定をしてしまったのだろう」とつぶやきました。

優秀なチームを率いて判断した大統領の決定が、大きく間違えていたのです。

キューバ危機とピッグス湾事件の流れ


1959年1月:キューバ革命。

1960年3月:CIAとアイゼンハワーアメリカ大統領が、カストロ政権転覆計画を秘密裏に開始。

1960年6月:キューバがアメリカの資の国有化開始。

1961年1月3日:アメリカがキューバに国交断絶を通告。

1961年1月20日:ケネディ大統領就任、ケネディ大統領はCIAのダレス長官らに説得されて、作戦を容認。

1961年4月15日:アメリカ空軍の爆撃機がキューバ軍基地を空襲。

1961年4月17日:亡命キューバ人部隊1500人がキューバのピッグス湾への上陸を開始するも、20万人のキューバ軍に3日で撃退される。

1961年5月1日:キューバのカストロ首相が社会主義革命を宣言

1961年10月:キューバ危機

他にもアメリカは、北朝鮮侵攻、真珠湾攻撃、ベトナム戦争でも、集団になると誤った決定をする『リスキー・シフト』を経験しています。

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どんなに優秀な人間、集団であっても、人間は集団になると勢いがついて判断を間違えやすくなるのです。

最後に

今回は、人間は集団になると勢いがつく『リスキー・シフト』について紹介しました。

『リスキー・シフト』とは、人間は集団になると勢いがついて判断を間違えやすくなることを意味します。

日本人はとくに「赤信号、みんなで渡れば怖くない」精神のもとで行動するので『リスキー・シフト』にかかりやすいといわれています。

また『リスキー・シフト』は、一般人だけではなく、アメリカの大統領と超優秀なチームであってもかかってしまうので、慎重に判断をする必要があります。

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