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エッセイらしきものばかり

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何がエッセイなのかよく分かっていない人が書いたエッセイらしきものです。
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2023年5月の記事一覧

グーグルマップ与太話

グーグルマップ与太話

 ネタ探しのため、地図アプリで地元を調べる時があります。懐かしい地名や景色を見てネタになるような記憶を思い出させることが目的です。また、地元にいた頃は知らなかった、ネタになりそうなものを新たに発見する場合もあるんです。例えば、実家から自転車で10分程度の場所に、面白い名前の遺跡があるのを発見したりする。

 そういうものを見つけると、居ても立っても居られなくなりまして、帰省時のジョギングコースにそ

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ひたすらに借主が変わる、ある不動産の運命

ひたすらに借主が変わる、ある不動産の運命

 不動産の運命も予想がつかないものです。これから持ち主が何人変わるかなんて分からない。何ならいきなり共同名義をやり始めるかもしれないし、何だったら名義人が3桁いっちゃうかもしれない。

 その昔、私の実家から少し歩いた場所にホテルがあったんです。ホテルと言ってもラブなホテルですから、外観がかなり派手目でございました。完全に西洋の城を意識した形なんですが、全体的にどこか安っぽく、昔のRPGに出てきそ

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販売所御殿

販売所御殿

 東京に出てビックリしたことのひとつに「個人でやってる無人販売所が意外とある」というものがあります。自分のところで収穫した農作物を、自分の敷地内で販売する施設ですね。棚に農作物が並べられ、手書きの値札がついていて、備えつけの箱にお金を入れて作物を持って行くシステムです。私の地元の田舎でも時々見かけました。

 田舎ならば農家もたくさんいますし、自宅で収穫したものを自宅で販売する方もいらっしゃるでし

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原野商法カモン

原野商法カモン

 家族間の仲は特にいいとは思いませんが、なぜか昔から誕生日になると互いにプレゼントを渡し合う習慣がずっと続いています。

 友人とか恋人とかならサプライズ狙いで欲しいものを予測して買う場合もあるでしょうが、我が家は性格上、サプライズをする側もされる側も恥ずかしいからやめてほしいタイプだとみんな分かっています。何しろ両親からして「サンタクロースってのは嘘だから」と言ってクリスマスに欲しいものを幼い私

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ポスティング業者対象エンターテイメント

ポスティング業者対象エンターテイメント

 欲しがっている人へどうやってピンポイントへ物やサービスを送れるか。そんな方法が分かれば世の商売はもっと楽になってるわけで、だから皆さん現在も試行錯誤の真っ最中なんだと思います。

 広告もそのようです。そうじゃなかったら、動画を見ている最中に欲しくもない広告を挟み込まれてムッとすることもなくなるわけです。代わりに「おっ、こんなの発売されてんのか」と広告に対して少しはポジティブな反応になるはずなん

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まとめ買いに翻弄されてきました

まとめ買いに翻弄されてきました

 まとめ買いという考え方がありますね。大体のものはたくさん買うと、単位重量辺りの値段は安くなる。例えば、100グラムの物体を買うと100円だったのが、1000グラム一気に買うと800円で変えたりする。100グラムだと1グラム1円だったのが、1000グラムだと1グラム0.8円になってるわけですね。だから、たくさん使うものは一気に買った方がお得なわけです。

 私は一時期、まとめ買いの魅力に取りつかれ

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マイクロラスベガス・サーチライト

マイクロラスベガス・サーチライト

 夜、サーチライトのような強い光が黒い空を貫く帯に見えたりします。いわゆる光線というやつです。

 英語版ウィキペディアによるとサーチライトが最初に使用されたのは普仏戦争のパリ包囲戦で、西暦ですと1870年とかそういう時期のようです。

 敵を探したり、目くらましに使ったり、自分たちの作業場所を照らしたりと、夜間での活動に使われるようで、どうも軍事利用から始まった技術のようです。夜空を貫く光のライ

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たぶん一生することのない謙遜

たぶん一生することのない謙遜

 子供の頃の落書き場所と言えばノートでした。方眼とか罫線とか関係なく、筆圧マックスのぶっとい線で何だかよく分からない絵とか、文字らしき何かとか書いていました。書いたものが気に入らないとページを破ってゴミ箱に捨てる。地球に厳しい創作活動です。

 お金もかかったはずなんですが、母は何も言わずにノートをくれました。私の創作活動に理解があったわけではございません。ノートに書く場所がなくなると、壁やら床や

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「神様のお陰」は万能じゃない

「神様のお陰」は万能じゃない

 「神様のお陰」という考え方があると思うんです。何か幸運だと感じられる出来事に遭遇した時、その原因を神様に求めるわけですね。仮に自分が頑張っただけだったとしても、神様のお陰にすることで調子に乗らないよう謙虚さを維持する、そんな役割があるんじゃないかと勝手に考えております。

 万能な考え方なんてまず存在しませんから、常に謙虚であればいいとは限りません。謙遜しすぎて相手を苛立たせてしまう時も残念なが

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朗読鼻血

朗読鼻血

 なんか怖い絵本ってずっとありますよね。子供にはよくないからと表現がソフトになってゆく絵本が多い中、何だか知りませんけどひたすら怖い話を絵本にぶち込む、我が道を貫くタイプの方々がいらっしゃいます。そして、きっと今もトイレに行けなくなる子供を生み出してるんだと思います。

 何でなくならないかって、そりゃあ怖いけど同時に興味があるからだと思うんです。お化けとか妖怪とか、そういう正体不明のものは恐怖も

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なんとなく厄年

なんとなく厄年

 厄年の起源はよく分かっていないようです。一応は陰陽道から来ているんじゃないかと考えられているようですが、あくまでも仮説のひとつに留まっているようです。

 起源がよく分かっていないから、どうして人間に厄年が設定されているのかも不明のようです。この時期に体調を崩しやすいとか、人生の節目になる年齢だとか、なんかいろいろ言われているようですが、どれも「多分こうだと思う」程度のものみたいです。

 ただ

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他人の杞憂は面白い

他人の杞憂は面白い

 私はしなくてもいい心配、すなわち杞憂をするのが大得意なので、他の人が杞憂に走る気持ちは非常によく分かります。起きる確率がどれだけ小さかろうとゼロじゃないなら余裕で心配してしまうんです。実際、ほぼ全ての心配事が現実にならず終わるんですが、私のような杞憂のプロになりますと、ひとつの心配事が幻と消えたところで他の心配事に夢中ですから、気持ちの休まる暇がないわけです。

 杞憂を抱く人の気持ちはよく分か

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アナログスパムメール

アナログスパムメール

 私が幼稚園児をしていた頃、通っている幼稚園が一時期、公式で郵便ごっこをしておりました。先生が用意した、明らかに画用紙でできたオリジナルハガキの住所部分にはクラス名、宛名部分には送りたい子の名前を書き、どうみても段ボール製のポストに投函すると、先生の指導の下、配達係の子たちがハガキを回収、分類され、それぞれのロッカーにハガキが届けられる。

 もちろん、ハガキの裏側は好きにメッセージが書き込まれる

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覚えのない寄贈品

覚えのない寄贈品

 学校に行ってふと脇を見ると「〇〇年度卒業生寄贈」という看板なり立札なりが確認できる場合が往々にしてございます。大体寄贈されているのは構内に生えいている木だったり、何らかの銅像だったり、屋外イベントで使われるテントだったりするイメージです。小学生の頃から気にはなっていたんです。「これは何だろう」と。学年が上になり、いろんな言葉を覚え、漢字を覚え、「卒業生寄贈」という言葉の意味をおおよそ把握すると私

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