#スタートアップ
スタートアップのマーケット論その1:「大きなマーケット」とは何か
テックスタートアップのベンチャーキャピタルへのピッチ資料には、チーム、プロダクト、ビジネスモデルなど様々なことが詰め込まれていると思いますが、その中の一つで意味があるのかないのかよくわからないと思われがちなのが「マーケットサイズ」です。
起業家の皆さんはVCに「ちょっとマーケットが小さいなあ」などと言われ、「そしたらちょっと市場規模増やしとくか」と無理やり計算したり関連市場を増やしたり、「これ意
SaaSメトリクス解説
SaaSのメトリクス(経営指標・KPI)を分かりやすく・詳しく解説します。
・21個の重要なSaaSメトリクスを解説
・92枚のスライドと22,000文字の説明
・84の参考情報をメトリクスごとに整理
・27の厳選リソース集(統計・レポート・SaaS Playbook)
想定する読者
1. SaaS企業の経営者(自社の現状分析、競合分析、経営指標として)
2. SaaS企業で働く方(事業への理解
中上級者向けのサービスグロースガイド① ~指標設定の極意~
これから3回のシリーズに分けて、サービスグロースにおいて中上級者が意外と見落としがちな3つの重要なテーマについて書いていこうと思います。
第一回目は「グロース指標の設定」について。
グロース指標の概念グロース指標とは、KGIやKPIなど、サービスを伸ばすための指針として設定する数値のことです。Metrics(メトリクス)とも呼ばれます。
Metrics選定は、グロースのセンスが問われる実は非
スタートアップのマーケット論その2: "Why now"指数関数的な変化、技術の変曲点
前の記事に書いたGmail開発者のPaul Buchheitの言葉を再掲します。
(巨大なテック企業になるためには何が必要かと聞かれて)
Google, Netflix, Amazonのようになるために必要なことは、指数関数的な変化の上で事業を行っている事。インテルや初期のマイクロソフトやアップルは"マイクロコンピューターの勃興"という変化の上で事業を行っていた。マイクロコンピューターがなければ
スタートアップ冬の時代におけるコスト優位戦略 ("スタートアップだから大手より安い"という神話の終焉)
DCMベンチャーズの原です。この記事は別記事の一つのカテゴリとして書いていましたが、昨今の経済環境の変化から、これまで多くのスタートアップが行ってきたアグレッシブな経営手法に変化が求められているので、しっかり書くことにしました。具体的には"とりあえず競合より安く製品やサービスを提供"、"利益率は度外視で成長"という姿勢から、本質的なコスト優位性が求められてくると思っています。
スタートアップのプ
Moat(モート): スタートアップの競争戦略概論
moat /moʊt/ [名]
(都市・城壁の周囲に掘られた)堀
Moat(モート)とはウォーレンバフェットと盟友のチャーリーマンガーが様々なインタビューで繰り返し繰り返し述べている事業において最も大切な概念です。
僕が投資家として、最も時間と思考を費やしている対象もMoat(モート)です。
バフェット/マンガーにはMoatについてのいくつもの引用がありますが下記の質疑応答の一部がわかりやすい