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《有料、冒頭試読》【ロッテ球団73年考察/(20)-投手-「ホールドと中継ぎ登板」93シーズン歴代ベスト10】

(写真 球団初セーブを記録、初の最優秀中継ぎ投手を獲得した藤田宗一)


(20)(投手編)「ホールドと中継ぎ登板」93シーズン歴代ベスト10

 今回は中継ぎ投手の指標である「ホールド」について考察する。
 ただ、その歴史は浅く、記録は2005(平成17)年からになる。
 パ・リーグでホールドが導入されたのは1996(平成8)年から。中継ぎ投手を表彰する指標として導入され、単純に最多ホールド投手が「最多ホールド」(2002年から「最優秀中継ぎ投手」に名称変更)として表彰された。但し、セ・リーグは独自のポイントシステムを導入しており、公式記録ではなかった。また、その付与条件も現在とは全く違ったルールだった。
 2004年オフ、現在のホールドルールを導入することと公式記録とすることを決定し、2005(平成17)年からホールド数と救援勝利数を合わせた「ホールドポイント」による「最優秀中継ぎ投手」が表彰されることとなった。
 これに伴い、大幅に付与ルールが変更されたため、1996(平成8)年から2004(平成16)年のパ・リーグで記録されたホールドは記録として扱わないこととなった。
 今回の項でも記録は2005(平成17)年以降だけを扱うこととする。また、救援勝利とプラスした「ホールドポイント」が最優秀中継ぎ投手のポイントになっているが、今回は「ホールド数」に限ることとする。

【球団初ホールド】

◆藤田宗一 2005(平成17)年3月30日 オリックス3回戦(大阪ドーム)
 先発小野信吾が1失点で粘り、7回表に2-1と逆転。8回表に1点を追加し3-1とリードした8回裏に藤田が登板。8回裏を3人で片づけて初ホールドを記録。9回裏は小林雅英が締めてセーブを挙げた。

【最優秀中継ぎ投手 一覧】

◆2000(平成12)年…藤田 宗一 19ホールド(70登板)※旧ホールドルール
◆2007(平成19)年…薮田 安彦 38ホールドP(58登板)
◆2008(平成20)年…川崎 雄介 31ホールドP(65登板)
※1996(平成8)年から表彰、2001(平成13)年まで名称が「最多ホールド」
※2004(平成16)年までホールド数にて表彰
※2005(平成17)年からホールドの規定を変更して公式記録となり、ホールドポイント(ホールド+救援勝利)にて表彰

 1996年から表彰が始まった最優秀中継ぎ投手として、最初に獲得したのは、2000(平成12)年の藤田宗一。球団2位の記録となる70試合に登板し、初めて獲得した。
 現在のホールドが制定されて、最初に獲得したのは2007(平成19)年の薮田安彦、翌2008(平成20)年には川崎雄介と2年連続して獲得。歴代3投手が名前を刻んでいる。

【歴代シーズンホールド数 ベスト10】

◆1位…◎益田直也 41ホールド(パリーグ2位)2012(平成24)年 ※NPB100傑14位タイ
◆2位…薮田 安彦 34ホールド【最優秀中継ぎ】2007(平成19)年 ※NPB100傑45位タイ
◆3位…大谷 智久 32ホールド(パリーグ2位)2015(平成27)年 ※NPB100傑66位タイ
◆4位…伊藤 義弘 30ホールド(パリーグ4位)2010(平成22)年 ※NPB100傑86位タイ
◆〃 …◎東條大樹 30ホールド(パリーグ3位)2022(令和4)年 ※NPB100傑86位タイ

◆6位…川崎 雄介 29ホールド【最優秀中継ぎ】2008(平成20)年 ※NPB100傑98位タイ
◆7位…薮田 安彦 28ホールド(パリーグ5位)2010(平成22)年
◆〃 …松永 昂大 28ホールド(パリーグ3位)2013(平成25)年
◆9位…カルロスロサ 27ホールド(パリーグ5位)2013(平成25)年
◆10位…松永 昂大 26ホールド(パリーグ4位)2018(平成30)年
◆〃 …◎佐々木千隼 26ホールド(パリーグ4位)2021(令和3)年
※NPB最多…50ホールド 清水昇 (ヤクルト) 2021(令和3)年
※現役最多…41ホールド 益田直也 2012(平成24)年

 かつて、中継ぎ専門に50試合以上のマウンドに上がっていた投手もいたが、残念ながら数字の指標が無いため、ホールド数のみのランキングとなる。
 完了(シーズン67完了、歴代348完了)、セーブ(シーズン38セーブ)と抑えの球団記録保持者益田が、シーズンホールド、歴代通算ホールドでも球団トップに立つ。シーズン最多ホールドはルーキーイヤーで新人王を獲得した2012(平成24)年の41ホールドがシーズン球団記録となる。
 2位には2007(平成19)年の薮田の34ホールド。救援勝利の4勝を加え、38ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手を獲得したシーズンの記録が入った。
 3位には2015(平成27)年の大谷の32ホールドがランクインし、4位には2010(平成22)年の伊藤と昨シーズン2022(令和4)年に記録した東條の30ホールドが並んだ。
 6位には最優秀中継ぎを獲得した2008(平成20)年の川崎の29セーブがランクイン。救援勝利の2勝を加えて31セーブポイントを記録した。
 7位には2010(平成22)年の薮田と2013(平成25)年の松永が28ホールドで並び、9位には2013(平成25)年のカルロスロサの27ホールド、10位には2018(平成30)年の松永、2021(令和3)年の佐々木千の26ホールドがランクインした。

【歴代通算ホールド数 ベスト10】

◆1位…153ホールド ◎益田直也 ※NPB100傑11位
      <在籍8年・2012(H24)~>
◆2位…135ホールド 松永 昂大 ※NPB100傑16位
      <在籍10年・2013(H25)~2022(R4)>
◆3位…120ホールド 大谷 智久 ※NPB100傑21位
      <在籍11年・2010(平成22)~2020(令和2)>
◆4位…112ホールド 薮田 安彦 ※NPB100傑30位
      <在籍16年・1996(平成8)~07(平成19)、10(平成22)~13(平成25)>
◆5位… 87ホールド 内  竜也 ※NPB100傑52位タイ
      <在籍17年・2004(平成16)~2020(令和2)>
◆6位… 71ホールド 伊藤 義弘 ※NPB100傑82位タイ
      <在籍9年・2008(H20)~2016(H28)>
◆7位… 63ホールド ◎唐川侑己 ※NPB100傑92位タイ
      <在籍8年・2008(H20)~>
◆8位… 77ホールド 藤田 宗一 (通算 77H ※NPB100傑77位タイ)
      <在籍10年・1998(H10)~2007(H19)/通算14年3球団>
◆9位… 56ホールド ◎東條大樹
      <在籍7年・2016(H28)~>
◆10位… 48ホールド Fハーマン(通算 113H ※NPB100傑28位タイ)
      <在籍2年・2020(R2)~/通算5年>
※NPB最多…380ホールド 宮西尚生(日本ハム) (2008(平成20)年~)
※現役最多…益田直也 153ホールド

 歴代通算ホールド数のトップは益田。以下、松永、大谷、薮田、内、藤田、伊藤とシーズンホールド数記録にランキングされた投手が続く。8位の唐川以下、9位東條と現役が続くが、どこまで数字を伸ばしていくか注目したい。10位には2年在籍したハーマンが入った。

(次回)⇒《有料、冒頭試読》(21)(打者編)「三塁打」の73シーズンベスト10

※参考文献、引用--------------------------------
『千葉ロッテマリーンズ ガイドブック』各年度版
『千葉ロッテマリーンズ球団50年史』株式会社スリーライト刊
『日本プロ野球記録 公式戦全スコアWEB』
 https://2689web.com/#google_vignette


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