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《有料、冒頭試読》【ロッテ球団73年考察/(13)-打者-「打点」73シーズン歴代ベスト10】

(写真 球団史上唯一チームシーズン700打点超えの2005年シーズン打点ベスト3、左からイスンヨプ、フランコ、福浦和也)

(13)(打者編)「打点」73シーズン歴代ベスト10

 打撃三冠のもう一つのタイトルが打点。打率、本塁打と比べ、一人では結果が出せない記録であり、勝負強い打者の前に走者が必要なだけに、チームの強さとチーム貢献が図れる数字だ。
 パ・リーグ創設年の二冠王・別当薫から12年間で7度獲得した創設期のオリオンズの牙城ともいえるタイトルだった。
 まずは、チームの打点記録から。

【チーム歴代打点数 ベスト10】

★1位…713打点-1- 2005(平成17)年(136試合)-1- (李承燁(82)/フランコ(78)/福浦(72))
★2位…695打点-2- 1985(昭和60)年(130試合)-2- (落合(145)/リー(94)/山本功(67))
★3位…663打点-1- 2010(平成22)年(144試合)-3- (井口(103)/金泰均(92)/今江(77))
★4位…640打点-1- 1950(昭和25)年(120試合)-1- (別当(105)/戸倉(96)/本堂(84))
★〃 …640打点-2- 2008(平成20)年(144試合)-4- (大松尚逸(91)/サブロー(56)/今江・橋本(55))
★6位…628打点-5- 2003(平成15)年(144試合)-4- (フェルナンデス(100)/堀(78)/福浦(76))
★7位…626打点-4- 2004(平成16)年(144試合)-4- (ベニー(100)/福浦(73)/フランコ(65))
★8位…625打点-1- 1971(昭和46)年(130試合)-2- (アルトマン(103)/江藤(91)/ロペス(77))
★9位…613打点-2- 2019(令和元)年(143試合)-4- (レアード(89)/鈴木(68)/井上(65))
★10位…609打点-2- 1984(昭和59)年(130試合)-2- (落合(94)/リー(88)/山本功(66))
※シーズン最少…402打点 1958(昭和33)年(130試合)-4-
※NPB最多…825打点 松竹 1950(昭和25)年(120試合)

 チームの歴代打点記録を並べると、73シーズンでチーム打点が600打点を超えたのは12シーズン。700打点を超えたのは2005(平成17)年の1シーズンだけ。100打点を超えた打者はいなかったが、主軸が万遍なく打点を稼いだ。
 以下、600打点台が並ぶ。2位の1985(昭和60)年は落合とリーが打点を稼いだが、リーグでは2位だった。3位には井口を中心に主軸の打点が高かった2010(平成22)年がランクインした。続く4位には球団初年度の1950(昭和25)年と2008(平成20)年が続く。
 6位、7位には2003(平成15)年と翌04(H16)年が入る。100打点を超える外国人と福浦が打線を引っ張った。
 8位には東京球場時代で唯一のランクインとなった1971(昭和46)年、8位にはレアードを中心に打線が好調位だった2019(令和元)年、10位には1984(昭和59)年がランクインした。

 続いて個人記録。まずは、打点王を獲得した打者と100打点を記録した打者一覧から。

【歴代打点王&100打点記録打者 一覧】

★1950(昭和25)年…別当  薫(30歳) 105打点(120試合)【打点王】※本塁打と二冠
★1954(昭和29)年…山内 和弘(22歳) 97打点(140試合)【打点王】
★1955(昭和30)年…山内 和弘(23歳) 99打点(137試合)【打点王】
★1958(昭和33)年…葛城 隆雄(22歳) 85打点(125試合)【打点王】
★1959(昭和34)年…葛城 隆雄(23歳) 95打点(132試合)【打点王】
★1960(昭和35)年…山内 和弘(28歳) 103打点(133試合)【打点王】※本塁打と二冠
★1961(昭和36)年…山内 和弘(29歳) 112打点(140試合)【打点王】
★1968(昭和43)年…アルトマン(35歳) 100打点(139試合)【打点王】
◇1971(昭和46)年…アルトマン(38歳) 103打点(130試合)(リーグ5位)
★1977(昭和52)年…レロンリー(29歳) 109打点(124試合)【打点王】※本塁打と二冠
◇1980(昭和55)年…レオン.L(29歳) 116打点(130試合)(リーグ2位)
★1982(昭和57)年…落合 博満(29歳) 99打点(128試合)【打点王】※三冠王
★1985(昭和60)年…落合 博満(32歳) 146打点(130試合)【打点王】※三冠王
★1986(昭和61)年…落合 博満(33歳) 116打点(123試合)【打点王】※三冠王
◇1989(平成元)年…Мディアズ(29歳) 105打点(130試合)(リーグ3位)
◇1990(平成2)年…Мディアズ(30歳) 101打点(130試合)(リーグ3位)
★1995(平成7)年…初芝  清(28歳) 80打点(123試合)【打点王】※オリックス・イチロー、日本ハム・田中幸雄と同時獲得
◇2000(平成12)年…ボーリック(34歳) 102打点(135試合)(リーグ4位)
◇2000(平成12)年…ボーリック(29歳) 101打点(140試合)(リーグ6位)
◇2003(平成15)年…フェルナンデス(35歳) 101打点(140試合)(リーグ6位)
◇2004(平成16)年…ベニー.A(33歳) 100打点(140試合)(リーグ3位)
◇2010(平成22)年…井口 資仁(36歳) 103打点(140試合)(リーグ2位)

 パ・リーグ創設年の二冠王・別当薫が初代として獲得、続いて打線の主軸として成長した山内和が1954(昭和29)年から2年連続で獲得した。1958(昭和33)年には山内が病気療養のため長期戦線離脱すると、代わって4番に座った葛城隆雄が獲得。翌59(S34)年は山内が復帰し三冠王を視野に入れる活躍をするも後半に死球を受けて離脱。代わって再び4番に座った葛城が2年連続で獲得した。山内は60(S35)年に復活すると本塁打王と二冠を獲得して3度目の打点王、翌61(S36)年にも2年連続、通算4度目の打点王となった。
 1968(昭和43)年に来日したアルトマンは4番に座り勝負強さを発揮。いきなり打点王に輝く。71(S46)年には自己最多となる103打点を記録するも、リーグ成績は5位に終わり、タイトルはこの一度だけだった。
 1977(昭和52)年に来日したリーは来日1年目から4番に座り、打点王を本塁打王と二冠を獲得した。
 1982(昭和57)年には4年目の落合博満が三冠王となり初の打点王に。1985(昭和60)年から2年連続で三冠王を獲得した。85(S60)年の146打点は球団史上最高の打点。NPBで4位、パ・リーグ2番目の記録として残る。
 千葉移転後の1995(平成7)年には初芝が自身初タイトルとなる打点王を獲得。3人同時獲得だったが、マリーンズとなって打者初のタイトルとなった。以降、ボーリック、フェルナンデス、ベニー、井口と100打点を記録したが、打点王には届いていない。

 続いて、シーズン最多打点のベスト10。

【シーズン最多打点 ベスト10】

◆1位…落合 博満 146打点【打点王】1985(昭和60)年 ※NPB100傑4位-T
◆2位…レオン.L 116打点(パ2位)1980(昭和55)年 ※NPB100傑64位-T
◆〃 …落合 博満 116打点【打点王】1986(昭和61)年 ※NPB100傑64位-T
◆4位…山内 和弘 112打点【打点王】1961(昭和36)年 ※NPB100傑88位-T
◆5位…別当  薫 105打点【打点王】1950(昭和25)年
◆〃 …Мディアズ 105打点(パ3位)1989(平成元)年

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