見出し画像

《有料、冒頭試読》【ロッテ球団73年考察/(3) -チーム-「敗戦数と引分」73シーズン考察】

(写真 歴代最多敗戦となった2017(平成29)年シーズンの苦戦を伝える日刊スポーツ(2017(平成29)年5月19日付日刊スポーツ)

(3)(チーム)「敗戦数と引分」の73シーズン考察

 勝利に関する考察を行ったが、今回はチーム敗戦数と勝率を左右する引分について考察する。

 73年間の敗戦数は4,710敗。63シーズンのうち、5割を超えたシーンが33シーズン。ほぼ、5割の戦績である。その中で強かったシーズンもあれば、弱かったシーズンもある。
 まずは、チーム敗戦の歴史を考察する。

【チームシーズン敗戦 最少ベスト10】

(勝率/勝利数/試合数/監督)
★1位…34敗 1950(昭和25)年(.704/81勝/120試合/湯浅禎夫)※日本一
★2位…45敗 1952(昭和27)年(.625/75勝/120試合/湯浅禎夫→別当 薫)
★3位…46敗 1971(昭和46)年(.635/80勝/130試合/濃人 渉→大沢啓二)
★4位…47敗 1970(昭和45)年(.630/80勝/130試合/濃人 渉)※リーグ優勝
★5位…48敗 1959(昭和34)年(.631/82勝/136試合/別当 薫)
★〃 …48敗 1960(昭和35)年(.631/82勝/133試合/西本幸雄)※リーグ優勝
★7位…49敗 1973(昭和48)年(.588/70勝/130試合/金田正一)
★〃 …49敗 2005(平成17)年(.632/84勝/136試合/バレンタイン)※日本一
★9位…50敗 1974(昭和49)年(.580/69勝/130試合/金田正一)※日本一
★10位…51敗 1951(昭和26)年(.514/54勝/110試合/湯浅禎夫)
★〃 …51敗 1980(昭和55)年(.557/64勝/130試合/山内一弘)※前期優勝
★〃 …51敗 1984(昭和59)年(.557/64勝/130試合/稲尾和久)

 パ・リーグ初年度の1950(昭和25)年、オリオンズはリーグ制覇を成し遂げ、初代の日本一に輝いた。球団戦力に大きな差があったが、リーグ成績81勝34敗5分、勝率.704は前回詳述した通り現在でも球団記録だが、34敗も球団最少敗戦記録である。試合数が120試合だったが、34試合しか負けなかったことは現在では考えられない敗戦数になる。
 2位以下は40~50敗台が並ぶ。2位は1952(昭和27)年の45敗、3位は1971(昭和46)年の46敗だが、この2シーズンは敗戦数は少なかったものの、2位に終わったシーズンが並んだ。4位にリーグ優勝した1970(昭和45)年の47敗が入った。
 5位には1959(昭和34)年と60(S35)年の48敗が並んだ。この2シーズンはともに82勝48敗だったが、2位とリーグ優勝した2年だった。
 7位には金田監督1年目の1973(昭和48)年の49敗。2シーズン制だったため。実質は2位だったが、3位の南海がプレーオフで優勝したため。繰り下がりの3位となった。そのシーズンに並んだのが日本一になった2005(平成17)年。逆にリーグ2位だったが、プレーオフを制してリーグ優勝となった。
 10位には創設2年目の1951(昭和26)年の51敗に川崎時代の前期優勝した1980(昭和55)年と2位となった1984(昭和59)年が並んでランキングされた。

 続いて敗戦数の多いシーズンのランキング。

【チームシーズン敗戦 最多ベスト10】

(勝率/勝利数/試合数/監督)
★1位…87敗 2017(平成29)年(.383/54勝/143試合/伊東 勤)

ここから先は

4,024字
この記事のみ ¥ 150
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?