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《有料・冒頭試読》【73年考察/(8)(打者編)「安打数」73シーズン考察&安打ベスト10】

(写真 通算安打数ベスト3は通算2000本安打達成した3選手。左から榎本喜八、有藤道世、福浦和也(2000安打))

(8)(打者編)「安打数」73シーズン考察&安打ベスト10

 今回は、安打数のランキング。2022年シーズンを終えて、73シーズンで積み重ねた総安打数は「84,838安打」になる。まず、チームのシーズン安打数のランキングから。

【チーム 歴代シーズン安打数 ベスト10】

★1位…1350安打 2010(平成22)年(144試合)9.375【リーグ1位】(西岡(206)/今江(176)/井口(156))
★2位…1336安打 2005(平成17)年(146試合)9.151【リーグ1位】(今江(143)/フランコ(139)/福浦(130))
★3位…1309安打 2008(平成20)年(144試合)9.090(リーグ3位)(西岡(142)/今江(125)/大松(117))
★4位…1292安打 2003(平成15)年(140試合)9.228(リーグ6位)(福浦(172)/フェルナンデス(145)/ショート(143))
★5位…1287安打 2007(平成19)年(144試合)(リーグ2位)(TSUYOSHI(148)/早川(130)/里崎(129))
★6位…1279安打 1985(昭和60)年(130試合)9.838【リーグ1位】(落合(169)/西村(159)/リー(148))
★7位…1262安打 1964(昭和39)年(150試合)(リーグ3位)(榎本(168)/パリス(143)/前田(126))
★8位…1257安打 2013(平成25)年(144試合)(リーグ2位)(今江(165)/井口(144)/角中(133))
★9位…1254安打 1968(昭和43)年(130試合)9.646【リーグ1位】(アルトマン(170)/ロペス(162)/榎本(149))
★10位…1249安打 2009(平成21)年(144試合)(リーグ5位)(サブロー(134)/大松(133)/井口(126))

 ベスト10中7シーズンがマリーンズ時代の記録になる。これは、試合数が140試合以上となったことが影響している。また、球団創成期も試合数は多かったが、総体的に投手力が圧倒的に強く、多いシーズンでも1200安打を超える程度だった。
 ランキングのトップはリーグ3位から「下剋上」で日本一となったの2010(平成22)年の1350安打。このシーズンは打率もリーグ1位だった。2位には日本一となった 2005(平成17)年の1336安打が続く。
 3位には2008(平成20)年の1309安打、このシーズンは1300安打以上を記録したがリーグでは3番目の安打数だった。3位までが1300安打を超えたシーズンだった。
 4位には2003(平成15)年の1292安打がランクインしたが、1292安打はリーグで最下位の安打数だった。このシーズンのリーグ1位ダイエーの1461安打は日本記録となっているほど、このシーズンのパ・リーグは記録的に安打数が多かった。
 5位には2007(平成19)年の1287安打、6位には、オリオンズ時代の最多安打であり、落合が2度目の三冠王を獲得した1985(昭和60)年の1279安打、7位には東京時代の1964(昭和39)年の1262安打とオリオンズ時代の記録が入った。
 8位と10位には2013(平成25)年、2009(平成21)年とマリーンズ時代の記録が入り、9位には東京時代の1968(昭和43)年がランクインした。

 歴代記録は試合数は勘案せず、単純に数字を並べることになるが、では、実際に平均化したらどうなるか、1試合平均安打数(安打数÷試合数)でランキング化してみると、ガラッと変わる。

【チーム 歴代シーズン1試合平均安打数 ベスト10】

★1位…10.100安打 1950(昭和25)年 (1212安打/120試合)
★2位… 9.838安打 1985(昭和60)年 (1279安打/130試合)
★3位… 9.515安打 1980(昭和55)年 (1237安打/130試合)
★4位… 9.454安打 1986(昭和61)年 (1229安打/130試合)
★5位… 9.375安打 2010(平成22)年 (1350安打/144試合)
★6位… 9.308安打 1981(昭和56)年 (1210安打/130試合)
★7位… 9.303安打 1962(昭和37)年 (1228安打/132試合)
★8位… 9.246安打 1984(昭和59)年 (1202安打/130試合)
★9位… 9.229安打 2003(平成15)年 (1292安打/140試合)
★10位… 9.151安打 2005(平成17)年 (1336安打/146試合)

 1試合平均の安打数を割り出すと、シーズン安打数ではベスト10には入らなかった1年目の1950(昭和25)年がトップになる。試合数が120試合で1200安打を超え、73年の歴史の中で唯一2ケタの10.1安打を記録した。いかに打線が強力だったか、ご理解頂けると思う。

 2位以下は130試合制での1200安打超えのシーズンが並ぶ。2位は安打数で6位にランクした1985(昭和60)年入ったが、3位と4位には安打数ではベスト10に入らなかった1980(昭和55)年と1986(昭和61)年がランクイン。6位に球団記録となる1350安打の2010(平成22)年がランクインした。
 以下、130試合と132試合のシーズンだった3シーズンが並び、9位に2003(平成15)年、球団2番目の記録だった1336安打の2005(平成17)年は10位だった。
 
 続いて個人記録。まずは、シーズン安打数のベスト10から。シーズン安打数は、面白いランキングが出来上がった。

【歴代シーズン安打数 ベスト10】
◎現役、( )内はチーム試合数
◆1位…西岡  剛 206安打(144) 2010(平成22)年【最多安打/首位打者】※NPB100傑5位
◆2位…榎本 喜八 180安打(144) 1961(昭和36)年(最多安打/打率2位)※NPB100傑56位
◆3位…◎角中勝也 178安打(143) 2016(平成28)年【最多安打首位打者】※NPB100傑69位
◆4位…今江 敏晃 176安打(144) 2010(平成22)年(パ5位/打率3位)※NPB100傑87位
◆5位…レロンリー 175安打(130) 1980(昭和55)年【最多安打/首位打者】

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