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《有料、冒頭試読》【ロッテ球団73年考察/(25) -打者-「塁打数と長打率」73シーズン歴代ベスト10】

(写真 シーズン、通算塁打数、通算長打率でトップの落合博満)

(25)(打者編)「塁打数と長打率」73シーズン歴代ベスト10

 今回は打者の長打力の指標である「塁打数と長打率」の73シーズンを考察する。
 塁打数は安打を1として二塁打を2、三塁打を3、本塁打を4として集計した数字。その塁打数を打数で割った数字が長打率となる。長打いわゆる「長距離打者」の一つの指標となる。
 まずはチームの塁打数のランキングから。

【チーム 歴代シーズン塁打数 ベスト10】

★1位…2111塁打-1- 2005(平成17)年(136試合)-1- (フランコ(230)、李承燁(225)、今江(208))
★2位…2070塁打-5- 2003(平成17)年(140試合)-4- (福浦(287)、フェルナンデス(273)、堀(230))
★3位…2034塁打-2- 2008(平成20)年(144試合)-4- (大松(223)、西岡(219)、今江(206))
★4位…2014塁打-3- 1985(昭和60)年(130試合)-2- (落合(351)、リー(255)、西村(212))
★5位…2006塁打-3- 2010(平成22)年(144試合)-3- (西岡(287)、井口(253)、今江(245))
★6位…1987塁打-4- 1980(昭和55)年(130試合)-4- (レオン(310)、リー(291)、有藤(213))
★7位…1983塁打-1- 2004(平成16)年(133試合)-4- (ベニー(282)、福浦(236)、フランコ(209))
★8位…1976塁打-1- 1971(昭和46)年(130試合)-2- (アルトマン(260)、ロペス(254)、有藤(236))
★9位…1953塁打-1- 1968(昭和43)年(130試合)-3- (アルトマン(307)、ロペス(264)、榎本(243))
★10位…1951塁打-2- 2008(平成20)年(144試合)-4- (大松(223)、西岡(219)、今江(206))
※シーズン最少…1347塁打 1951(昭和26)年(110試合)
※NPB最多…2340塁打 (巨人) 2004(平成16)年

 打線の活発化の指標となる塁打数だが、実はリーグ全体の流れに左右されることも多い。例えば、2位の2003年は歴代2位にランクされるが、このシーズンは全体的に長打が多く、各種打撃記録が誕生したシーズンだった。マリーンズも歴代2位ながらリーグ順は5位、最終成績は4位だった。

 では、個人記録を考察していく。

【歴代シーズン塁打数 ベスト10】

◆1位…落合 博満 351塁打【パ1位】1985(昭和60)年(130試合) ※三冠王 ※NPB100傑8位
◆2位…別当  薫 320塁打【パ1位】1950(昭和25)年(120試合) ※二冠王 ※NPB100傑47位-T
◆3位…落合 博満 311塁打(パ2位)1986(昭和61)年(123試合) ※三冠王 ※NPB100傑72位
◆4位…レオン・L 320塁打【パ1位】1980(昭和55)年(128試合) ※NPB100傑76位-T
◆5位…アルトマン 307塁打【パ1位】1968(昭和43)年(139試合) ※打点王 ※NPB100傑90位-T
◆6位…レロンリー 291塁打(パ2位)1980(昭和55)年(127試合) ※首位打者
◆7位…福浦 和也 287塁打(パ8位)2003(平成15)年(140試合)
◆〃 …Мディアズ 287塁打(パ3位)1989(平成元)年(130試合)
◆9位…レロンリー 286塁打【パ1位】1977(昭和52)年(124試合) ※本塁打、打点王
◆10位…山内 和弘 282塁打【パ1位】1956(昭和31)年(147試合)
◆〃 …ベニー・A 282塁打【パ1位】2004(平成16)年(130試合)
※NPB最多…376塁打 小鶴誠 (松竹) 1950(昭和25)年
※現役最多…角中勝也 242塁打 2016(令和3平成28)年、荻野貴司 242塁打 2021(令和3)年

 シーズンの塁打数球団記録は自身2度目の三冠王となった1985(昭和60)年落合の351塁打が歴代トップ。NPB100傑でも8位に入る塁打数だ。
 2位には球団創設年の別当の320塁打、3位には自身3度目となる三冠王を獲得した1986(昭和61)年の311塁打が入る。
 4位以下には助っ人が並ぶ。歴代助っ人で最も塁打数が多かったのが1980(昭和55)年に320塁打を記録したレオン。タイトルには届かなかったが兄のリーよりも長打力が高かったことを裏づける数字になる。続く5位には307塁打でアルトマン、6位には291塁打でリーが続く。
 7位にはマリーンズ戦士として2003(平成15)年に287塁打を記録した福浦が入る。このシーズン本塁打は21本だったが、NPB歴代2位となる50本を放った二塁打が塁打数を上げた。その福浦にディアズが並んで7位にランクインした。
 9位には二冠王を獲得した入団1年目1977(昭和52)年に286塁打を記録したリー、10位には山内とベニーが282塁打でランクインする。以下、入団1年目で二冠王を獲得した1977(昭和52)年のリー、山内、ベニーと続く。

 では、塁打数を打席数で割った長打率を考察すると

【シーズン長打率 ベスト10】

◆1位…落合 博満 .76304 1985(昭和60)年 ※NPB100傑3位
◆2位…落合 博満 .74580 1986(昭和61)年 ※NPB100傑7位
◆3位…別当  薫 .67086 1950(昭和25)年 ※NPB100傑37位
◆4位…アルトマン .67010 1971(昭和46)年 ※NPB100傑39位-T
◆5位…レオン・L .63786 1980(昭和55)年 ※NPB100傑39位-T

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