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第五回 I was bored
ある晴れた空に向かい
北風浴びて祝福たまうなり
齢は弱ひ 熟れひは憂ひとほざけども
別段と屑でもあるまいし
別段とめぐまれもしないけれど
だからって無為というのは
救いのように見えても
人に生まれてしまえば
それは狂気じゃあるまいか
それで
ただ 猫が猫であるように
歩くときも 眠るときも
触れ合う地面からの返事だけが
僕のすべてであればいいのにと
第二回 ハローキティをあなたへ
またお会いしましたね。あべおんじです。
僕には「足利のおばあちゃん」がいます。もちろん苗字が足利氏で、僕が室町幕府将軍家の末裔なんてわけではありません。僕の地元の街の名前が佐野で、母方の祖母が住む隣町の名が足利というので、彼女のことは「足利のおばあちゃん」と呼ぶのです。
都会とも田舎とも呼べない、だだっぴろい関東平野の隅っこの話です。
僕は幼少期を足利で過ごし、小学校にあがるタイミングで