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ニトリのお茶碗が割れた
引越した部屋で食器棚もどきとしてとりあえず皿たちを並べていたシンク上の戸棚から、とある春の日のお昼前に、するんっとお茶碗が転げ落ちた。背伸びをしたわたしの左足側の床にパリーーンと真っ二つになったそれがため息をつくみたいに明後日の方を向いてわたしとは目を合わせてくれなかった。
「わ、割れるんだこれ〜…?!」というのが先ず感想で、その次に「あぁ、今おおちゃくをしたなぁ」と反省した。
だってニトリで
いつもと違う日のお茶碗
人生で一度くらいは東京の街に身を置くべきと考えてギリギリでやり直した就活、やるぞ!と気合いじゅうぶんにはじめた4月。
引越した部屋はリノベ物件で、西側の壁一面を好きに塗ってよかったから「城」みたいな意味の名前がついた色を選んだ。
私はここで私の城を築いていくぞ!
憧れをカタチにしようとその先の生活を期待でいっぱいにした私は、全身で社会に飛び込んだ。
今日はこれを任せてもらえた
昨日知ったそれ
「岡崎行きたいです!」
名古屋駅から名鉄線でおよそ30分、東岡崎の駅に到着すると家康姿の松潤パネルが出迎えてくれた。“岡ビル百貨店”というレトロな文字の看板に背を向けて、乙川と呼ばれる大きな川を目指す。
ランニングをする人
仕事の休憩にお弁当を食べる人
ベンチに寝転ぶ人
犬の散歩の途中におしゃべりをする人たち
この街での暮らしがあつまる河川敷に腰をかけたら時間の流れがずいぶんとゆったりになった。
優しい水色の空にレース