千田いちろう

千田いちろう

記事一覧

三多摩を狙え

北多摩、南多摩、西多摩で三多摩。また、多摩川以北〜荒川以南までを武蔵野とも呼ぶ。三多摩の住民、SNSなどで、多摩県民と称されることもある。 武蔵野とタマを合体して…

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野球協約第7章

1951年に発効され、その後の改定を経て今日に至る野球協約。その第7章「地域権」の章は、いわゆるフランチャイズに関する協定が記載 されている。 この地域権含めて協約は…

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Baystars, Be Ambitious.

晴れたので、羊ケ丘展望台に寄って、エスコンフィールドに行ってきた。 僕にとって、北海道といえば、盛田幸妃。次に出てくるのは、札幌市出身の砂田毅樹(ドラゴンズ)。…

千田いちろう
3週間前
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Hey, Chicago, the Cubs are Gonna Win Today.

カブス今永のMLBデビュー戦。賭けてもいいが、世界は大谷翔平を中心に回っている。ライブ登板を無料で見る機会はそう多くはないだろう。デビュー戦はもちろん、最初で最後…

千田いちろう
1か月前
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「夏をあきらめて」と決別した夏の夜

8月は覚悟の月、何かしら大事なことをあきらめてきた。 サザンオールスターズの「夏をあきらめて」の歌詞に出てくる"恋人"や"彼女"をタイガース的にアレと読み替えるとし…

千田いちろう
3か月前
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木内マジックを受け継ぐ者

’90年代のベイスターズの中継ぎ陣を支えたひとりが、島田直也だ。'94年9勝、'95年10勝とリリーバーながらも、2年連続でチーム最多勝を挙げた。盛田や島田、ヒゲ魔神の五…

千田いちろう
3か月前
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Yoshi 22Go!

筒香は渡米して5年目のシーズンを迎える。サンフランシスコ・ジャイアンツのキャンプに招待されて、メジャー昇格へ向けて奮闘中だ。ジャイアンツは、ドジャースはもちろん…

千田いちろう
4か月前
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ベイの新スローガンを予想してみる

人生の航海も半世紀をとうに過ぎると、たどって来た航路があやふやになる。書類がいろいろ残っている会社はともかく、悲しいかな、サラリーマンは社外での自分のことを忘れ…

千田いちろう
5か月前
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櫻井周斗、鳥になれ

またひとり、左腕がチームを去る。2018年入団のサウスポー櫻井周斗、現役ドラフトで指名されたイーグルスへ移籍する。 タナケン、笠原、エスコバーと続いて、このシーズン…

千田いちろう
6か月前
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Welcome to the Dodger Stadium!

カリフォルニアの球場に屋根は不要だ。そこは天使の街か、荒野の入口か。エンゼルスタジアムが夢と魔法の国にあるならば、ドジャースタジアムは、天国と砂漠の間にあるとい…

千田いちろう
6か月前
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君は太陽

今年もドラフト会議が開催されました。 私たちにとっては一年の仕事の総決算日。追いかけてきた一推し二推しの選手を指名できれば大団円。とはいえ、監督が変わったり、FA…

千田いちろう
7か月前
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斎藤隆、オールドルーキーの冒険と貢献

2006年に米国へ渡り、ドジャースに昇格したとき、斎藤隆は36歳。オールドルーキーへの期待は内外でそれほど高くはなかった。 ベイスターズでは1998年初の日本シリーズで完…

千田いちろう
8か月前
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牛若丸の本懐

突然カウントダウンが始まった。かつてのハマの牛若丸、藤田一也が選手として現役を退く。 秋晴れのハマスタへ。残り試合は数試合、CSに向けてチケットの残りも少ない。彼…

千田いちろう
9か月前

キャプテンとは、不動であるべきか、それとも不在であるべきか

ジャイアンツの新キャプテン、岡本選手が8月は12試合で10HR、OPS1.345と打ちまくっている。 素か芸か、僕にはわからないけど「最高で〜す」な不動のジャイアンツの4番は、…

千田いちろう
10か月前

アナハイムの夏はまだ熱い

2023.7.21 アナハイムのエンゼルスタジアムに4万人の観客が集まった。 大谷翔平がエンゼルスのユニフォームを着たホーム最後の登板となるかもしれないゲーム。 観客数は…

千田いちろう
10か月前

甲子園がすべてじゃない

僕の甥っ子はバファローズの山下舜平大やドラゴンズの高橋宏斗と同学年。ベイスターズには牧の次に3位指名された地元出身の松本隆之介がいる。 そして高校時代は彼らと同じ…

千田いちろう
10か月前
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三多摩を狙え

三多摩を狙え

北多摩、南多摩、西多摩で三多摩。また、多摩川以北〜荒川以南までを武蔵野とも呼ぶ。三多摩の住民、SNSなどで、多摩県民と称されることもある。

武蔵野とタマを合体して半分にすれば、文字通り野球なのに、地域として野球の存在感はいまひとつ。自宅の周囲では、いつもJ。FC東京の赤と紺のフラッグがはためいている。

府中は市ぐるみでラグビー推しの競馬の町。調布は味スタ、サッカーと映画の町。
八王子は何だろう

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野球協約第7章

野球協約第7章

1951年に発効され、その後の改定を経て今日に至る野球協約。その第7章「地域権」の章は、いわゆるフランチャイズに関する協定が記載 されている。

この地域権含めて協約は戦後、アメリカからの輸入物。現在となっては、球界全体でファンを開拓しようという取組のハードルやファン不在の規定になっちゃいないか、と少し違和感もある。

まず、章の最初(第37条)の条文で地域権とは何ぞやの定義が定められている。

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Baystars, Be Ambitious.

Baystars, Be Ambitious.

晴れたので、羊ケ丘展望台に寄って、エスコンフィールドに行ってきた。

僕にとって、北海道といえば、盛田幸妃。次に出てくるのは、札幌市出身の砂田毅樹(ドラゴンズ)。彼は9年前の札幌ドームで先発デビューし、そのあと7月に19歳11か月でプロ初勝利を挙げた。

今のチームに北海道出身者の不在は残念。ファイターズつながりの大田泰示も今回の遠征には不在で、前回遠征時に札幌ドームでノーヒッターを達成した今永も

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Hey, Chicago, the Cubs are Gonna Win Today.

Hey, Chicago, the Cubs are Gonna Win Today.

カブス今永のMLBデビュー戦。賭けてもいいが、世界は大谷翔平を中心に回っている。ライブ登板を無料で見る機会はそう多くはないだろう。デビュー戦はもちろん、最初で最後のチャンスだ。AM3時からの中継の視聴予約を目覚ましのアラームにした。

夜中にテレビに映し出されたシカゴの気温は6度、観客はみな真冬の装いだ。実際、真冬のシカゴは、風が吹くと5分も屋外にいられない。

4月1日とはいえ冬の名残の本拠地開

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「夏をあきらめて」と決別した夏の夜

「夏をあきらめて」と決別した夏の夜

8月は覚悟の月、何かしら大事なことをあきらめてきた。

サザンオールスターズの「夏をあきらめて」の歌詞に出てくる"恋人"や"彼女"をタイガース的にアレと読み替えるとしっくりくる。なんと、もう42年も前の歌ですか?

40年もの間、8月はだいたいは、そうだった。
別れたばかりの恋人のように未練は残り、CSや個人タイトルの応援に無理やり意識を方向転換するけれど、どこか虚ろだ。
I'll try to

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木内マジックを受け継ぐ者

木内マジックを受け継ぐ者

’90年代のベイスターズの中継ぎ陣を支えたひとりが、島田直也だ。'94年9勝、'95年10勝とリリーバーながらも、2年連続でチーム最多勝を挙げた。盛田や島田、ヒゲ魔神の五十嵐など、中継ぎというよりも「投手リレーの中軸」と呼ぶにふさわしいリリーフの陣容や活躍が、当時試合を支えていた。
“ホールド”という公式記録がなかったことや、テレビのライブ放送が少なかったことから、彼らが派手に脚光を浴びるこ

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Yoshi 22Go!

Yoshi 22Go!

筒香は渡米して5年目のシーズンを迎える。サンフランシスコ・ジャイアンツのキャンプに招待されて、メジャー昇格へ向けて奮闘中だ。ジャイアンツは、ドジャースはもちろんだが、6月後半には、今永のいるカブスとの対戦スケジュールも組まれている。なんとかメジャー契約を勝ち取って、メジャーでの山本由伸や今永昇太との対決が見てみたい。
今回は昨年、彼がテキサス・レンジャーズ傘下でプレーしていた時に書いたノートを投稿

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ベイの新スローガンを予想してみる

ベイの新スローガンを予想してみる

人生の航海も半世紀をとうに過ぎると、たどって来た航路があやふやになる。書類がいろいろ残っている会社はともかく、悲しいかな、サラリーマンは社外での自分のことを忘れる。

たとえば、
前に住んでいた家の住所の番地や電話番号は何だっけ?
シアトルでイチローを見たのは、何年だったっけ?
腎結石で入院したのは何才のときだっけ?

実は自分が何才で結婚したのかさえ、すぐにわからない。
20XX年に結婚したから

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櫻井周斗、鳥になれ

櫻井周斗、鳥になれ

またひとり、左腕がチームを去る。2018年入団のサウスポー櫻井周斗、現役ドラフトで指名されたイーグルスへ移籍する。

タナケン、笠原、エスコバーと続いて、このシーズンオフに4人目だ。今永ももうすぐメジャー移籍が決まるだろう。実績ある左腕が計▼5人。ちょっと珍しい。

山崎福也と石田健大、ベイ的にFAで大騒ぎしたが、大山鳴動してなんとやら。

ドラフト3位で武田投手が入団したとはいえ、彼は今は高校三

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Welcome to the Dodger Stadium!

Welcome to the Dodger Stadium!

カリフォルニアの球場に屋根は不要だ。そこは天使の街か、荒野の入口か。エンゼルスタジアムが夢と魔法の国にあるならば、ドジャースタジアムは、天国と砂漠の間にあるといってかまわない。椰子の木と青い空がよく似合う。

日本から向かえば、ロサンゼルス国際空港から車で60分足らず。ビバリーヒルズとチャイナタウンの間、映画に出てくるL.A.のど真ん中。天国と砂漠の狭間てもあり、セレブとマイノリティの混沌の地ても

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君は太陽

君は太陽

今年もドラフト会議が開催されました。
私たちにとっては一年の仕事の総決算日。追いかけてきた一推し二推しの選手を指名できれば大団円。とはいえ、監督が変わったり、FA行使のゆくえも不透明だったり、会議が終わるまで補強ポイントは流動的です。

次に指名する予定の選手が、ウェーバー順で他球団に指名されないようにと祈りながら待つ時間はまさに永遠。直前に指名されたら瞬時に別の決断をしなくてはいけない。
有望と

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斎藤隆、オールドルーキーの冒険と貢献

斎藤隆、オールドルーキーの冒険と貢献

2006年に米国へ渡り、ドジャースに昇格したとき、斎藤隆は36歳。オールドルーキーへの期待は内外でそれほど高くはなかった。

ベイスターズでは1998年初の日本シリーズで完璧な完封勝利を挙げ、日本一に貢献後、大魔神が去ったあとの投手陣の頼れる存在として先発や抑えにフル回転した。

そして優勝から7年後の2005年のオフに球団に志願してメジャーに挑戦。30代半ばのタイミングでの挑戦は、無謀では、とい

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牛若丸の本懐

牛若丸の本懐

突然カウントダウンが始まった。かつてのハマの牛若丸、藤田一也が選手として現役を退く。

秋晴れのハマスタへ。残り試合は数試合、CSに向けてチケットの残りも少ない。彼のプレーを見る最後のチャンスとなるかもしれない。

8回裏二死一塁、大歓声と満場の藤田コールに迎えられた彼は、軽やかなバット捌きで戸郷の2球目をセンター前に落とす。キャリア1034本目のヒットだ。わずか17打数とはいえシーズン打率.35

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キャプテンとは、不動であるべきか、それとも不在であるべきか

キャプテンとは、不動であるべきか、それとも不在であるべきか

ジャイアンツの新キャプテン、岡本選手が8月は12試合で10HR、OPS1.345と打ちまくっている。

素か芸か、僕にはわからないけど「最高で〜す」な不動のジャイアンツの4番は、「新キャプテンで〜す」なんて名刺に肩書きを入れたから、気兼ねなく打っちゃっていいかな、みたいな感じ?それともキャプテンとしての何かが打たせている?WBC反動のせいか開幕当初は球が飛ばず、その後もチームの調子とリンクしている

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アナハイムの夏はまだ熱い

アナハイムの夏はまだ熱い

2023.7.21
アナハイムのエンゼルスタジアムに4万人の観客が集まった。

大谷翔平がエンゼルスのユニフォームを着たホーム最後の登板となるかもしれないゲーム。

観客数は通常の3割増。交流戦となる相手はナ・リーグのピッツバーグ・パイレーツ、地区最下位のチーム。大観衆はゲームよりも大谷目当てだ。

しかし、大谷の変化球が甘い。

WBC決勝戦でトラウトを空振りにしとめたえげつないスイーパーは鳴り

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甲子園がすべてじゃない

甲子園がすべてじゃない

僕の甥っ子はバファローズの山下舜平大やドラゴンズの高橋宏斗と同学年。ベイスターズには牧の次に3位指名された地元出身の松本隆之介がいる。
そして高校時代は彼らと同じ属性、つまり、野球部の背番号1だった。

とはいえ、夢は甲子園、なんて言ったら爺ちゃんに大笑いされる無茶な話。神奈川県の無名の公立高校の野球部だから。
横浜高校だった松本投手とも、もちろん面識はないらしい。

2020年、夏の甲子園が中止

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