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Yoshi 22Go!

筒香は渡米して5年目のシーズンを迎える。サンフランシスコ・ジャイアンツのキャンプに招待されて、メジャー昇格へ向けて奮闘中だ。ジャイアンツは、ドジャースはもちろんだが、6月後半には、今永のいるカブスとの対戦スケジュールも組まれている。なんとかメジャー契約を勝ち取って、メジャーでの山本由伸や今永昇太との対決が見てみたい。
今回は昨年、彼がテキサス・レンジャーズ傘下でプレーしていた時に書いたノートを投稿させていただく。



Lone Star State=一つ星の州、テキサス州の別名だ。その州都オースチン近郊ラウンドロックで、Yoshi Tsutsugoはレンジャーズ傘下3Aエクスプレスの内野手として、2023年シーズンの開幕を迎えた。

4年目のアメリカ、エクスプレスは確か6チーム目となろうか。
フロリダ州タンパからスタートしたベイスターズの前キャプテンは東西北南と、北アメリカ大陸をさながらダイヤモンドのように1周してローン・スターにたどり着いた。この長距離のロードの間、LF、1B、3B、DHと守備位置もチー厶事情次第だ。

2017WBCの日本代表で4番を務めた筒香嘉智。
過去3年間は自他ともに期待する成績に及ばなかった。メジャー昇格が見えない昨オフに複数のNPB球団からのオファーがあったらしい。
それでも待遇的に厳しい条件を承知でアメリカに残った。
傍目には復帰の条件は年々悪くなるかもしれない。賭けではなく、今はNPBに戻る選択肢は、サムライの意志にはないようだ。

その原動力は、自分の納得いかないパフォーマンスに対する挑戦なのか、ポスティングで移籍したメンツなのか、2017WBC準決勝米国戦の悔しさなのか.…..。

内に秘めたものは今は想像するしかないが、今年のWBCは自分の選択が正しいと勇気づけられたはずだ。

なんとなくスリムになったようにも見える開幕前のインタビューは、2020年と同じく表情は晴れやかだ。WBCや日本シリーズの2017年で彼の時間は止まっていないし、僕らも悲観的になる必要など、まるでない。



筒香の帰還を待つ人もいるだろう。
頂点から急降下した2015年との比較はタブーかもしれないが、高校の先輩の石川や荒波、ともにクリーンアップを張った梶谷やロペスが去った今、その年のベイスターズの喜怒哀楽をベンチでともに体感した選手は少ない。それが故に、連敗中の甲子園では、当時のチームメイトだった三浦大輔や山﨑康晃は、内心、ゴーがいたら、とまた思ったことだろう。
ベイファンとしても思いは同じ。今は左のスラッガーが不在だし、チームに戻れば、3年間のおいとまなどなかったかのように、スタジアムにツ・ツ・ゴー!コールが戻ってくるシーンが容易に想像できる。そう、背番号♯25は空いている。

でも、テキサスでもコワモテだけど彼らしく、はにかんだように小さくジャンプをするYoshiとチームメイトの姿を見て思う。
勝つことだけでなく、少年のように野球を楽しむことも、アメリカ残留のひとつの理由かもしれない。


いろいろなものをファンや球団は彼に背負わせた。彼はそれに応えて日本一に手が届きそうなところまで引っ張って行った。そして後輩たちにベイスターズの未来を託して海を渡った。
チームはジクソーパズルじゃない。欠けたピースが戻ってきた、ちょっと端っこに泥がついているけど、元に戻ってひと安心、では寂しい。もちろん、ただの一片ではないけれど、いや、むしろだからこそ。

日本で後輩たちが、筒香があと一歩で手に届かなかったことを達成し、アメリカでは、MLB中継でアナウンサーが、ポストシーズンのゲームで、ヨシ・ツツギョー、アンビリーバボー‼と絶叫する…

こういうドラマのような展開は欲張りすぎかもしれないが、大谷翔平や入団時からのライバルだった同級生の菊池雄星との対決は、まだ消化不良だ。

レンジャーズとエンゼルスは今年はア・リーグ西地区の好敵手になりそうだ。レンジャーズが常勝アストロズを倒してPSに進むために、期待されたストロングポイントを発揮することが、今年の彼のミッションだ。ベイスターズファンが筒香を応援したように、ローンスターのファンはYoshiを応援している。
星をつかめ!

Yoshi Tsutsugo ♯39
27試合92打数20安打13打点
本塁打1 打率.217 OPS.688(2023/5/14現在)
https://www.milb.com/round-rock
エクスプレスのユニフォームは侍ジャパンのセカンドユニをなんとなく彷彿とさせる。が、このユニでは飯は食えない。3Aの最低週給700ドル(シーズン期間21週の合計収入は14,700ドル)。レンジャーズに昇格した場合の最低年俸720,000ドル。
なお、同じく2017WBC代表のカブス鈴木誠也の単年換算年俸1700万ドル。

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