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よるのひとりごと

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徒然なるままに、日常や思ったこと、考えたことをゆる〜く書いていく日記のようなエッセイのような雑文のような。冷やかしでもいいんで読んでやってください。これでも文章を書く練習。気が向…
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#東京

日曜日の夜に考える。30歳になったいま、なにを思うか。

日曜日の夜に考える。30歳になったいま、なにを思うか。

そこにいたのはたった2ヶ月なのに、まるでフィルムが掠れたホームビデオでも見ているかのようであった。古びた幸せがまとわりついたそれは、思い出をなぞった映像のように思えた。

2ヶ月にわたる出張が終わり、ようやく東京へ帰ろうとする駅の券売機の前に立っていた。この地とようやくお別れか。と、感慨に浸る余裕もなく、また次の日はやってくる。

券売機で一番端にある切符を買った。僕の身体を運んでくれるこの長い箱

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29年間、東京でしか暮らしてこなかった人が急に群馬に住んだら【エッセイ】

29年間、東京でしか暮らしてこなかった人が急に群馬に住んだら【エッセイ】

春光あふれる中を吹く風が光る中、僕は普段着ることのないスーツを着て群馬県へ向かう列車の中にいた。都会から地方への移り変わりを車窓をみてわかる。29歳、はじめての地方の出張、もやもやと霧が立ち込めたうえに真っ暗だった海の真ん中にいるかのようである。

4月1日、晴れて社会人となった人、おめでとう。4月というのはさまざまな変化に見舞われる季節である。

僕も例外ではない。

この4月から2ヶ月、出張で

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東京での断想と群像

東京での断想と群像

やっと…スタート地点に立てた気がする。まるで生まれ変わったみたいに。熱い風と冷たい水が肌に突き刺さる。これからどうしよう。どうしていこう。そんなことばかり考えていた。

頑張ってもうまくいかない街。それが東京である。ときどき、息が苦しくなる。「大学卒業したら東京で一人暮らししたい」とか「東京」に憧れを持つ人が多い。だけど

そんなに東京っていい街かしら。

僕はときどき、東京に住んでいる自分が少し

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写真でみる、「エモい」とはなんなのか-描きたい毎日がある-

写真でみる、「エモい」とはなんなのか-描きたい毎日がある-

折にふれ、目に見、耳に聞くものに触発されて生じる、「エモい」という情緒。

普段、文章を書くことを悦として生きている。僕は日々エモいものを摂取して生きている者ゆえ、カメラを片手に「エモい」瞬間に立ち会った際、写真を撮って記録に収めている。日常のふとした瞬間、またとないその瞬間を自分なりに描きたいからである。

はたして。どんな写真が「エモい」のか。日々写真を撮りながら考えている。写真は時間と空間を

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“丁寧な暮らし”は自分の好きなものをどれだけ追究できるかだ。ついでにきのこ帝国「東京」も聴いてほしい。

“丁寧な暮らし”は自分の好きなものをどれだけ追究できるかだ。ついでにきのこ帝国「東京」も聴いてほしい。

数年前からコンテンツ化している「Vlog」というものがある。

「Video Blog」からきた造語で、ブログの動画版である。直感でいうと情報密度でいえば文字で綴るブログの方が良い気がする。

そんなVlogでは各々の「丁寧な暮らしぶり」が投稿されている。たとえばこれ。

“丁寧な暮らし”と言うけれど、そのような生活はどこにあるのだろう。俗世間から離れたゆったりしたような生活をしているようにも見え

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