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KANSO建築

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スイスの建築士・大工のサシャ・シェア、日本の建築設計士の佐藤欣裕、ドイツの森林・環境コンサルタントの池田憲昭が立ち上げた人と自然と共鳴する建築のプラットフォームの考え方や事業を紹… もっと読む
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記事一覧

C/D材も廃材も、燃やすのは勿体無い!

C/D材も廃材も、燃やすのは勿体無い!

KANSO(kanso-bau.com)では、蓄熱と断熱の相乗効果を必要十分に発揮させるために、木材や土といった自然素材を、意図的に、従来の建物より多く使います。だからこそ、通常の建築で主に使用されるB材ばかりでなく、通常はあまり使われないC/D材や建築廃材(古材)を有効活用するシステムを開発しました。

2021年に秋田県仙北郡に建設したモデルハウス(KANSO美郷オフィス)では、地元の製材工場

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温故知新を探求する —蓄熱(調熱)の子音を科学する

温故知新を探求する —蓄熱(調熱)の子音を科学する

11月8日のKANSOセミナーでは、KANSOの建築が主軸にしているマテリアルの「蓄熱(調熱)」と「調湿」について、科学的な実測データを用いて、より理解を深めたいと思っています。

https://kanso-in-misato.peatix.com/view

ここでは、セミナーのイントロダクションとして、蓄熱(調熱)について、理論的な解説をしたいと思います。簡潔に書いたつもりですが、SNSにと

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KANSOセミナー: 温故知新を探求する

KANSOセミナー: 温故知新を探求する

2023年11月8日(水)
14:00-14:45 ▶︎ KANSO美郷オフィスと工房の見学(リアル参加者のみ)
15:00-17:00 ▶︎ レクチャーとディスカッション(リアル&オンライン)

|参加費|
リアル参加者(最大30名まで): 5000円
オンライン参加者(最大500名まで): 3000円

|チケット購入|
https://kanso-in-misato.peatix.com/v

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function follows beauty 機能は美に従う

function follows beauty 機能は美に従う

「form follows function (形態は機能に従う)」という有名な文句がある。20世紀以降の現代建築の主要な潮流を凝縮している文句である。 ここで使われている「function(機能)」という言葉は一般的に、コストパフォーマンスや温熱性能、光環境、構造強度、使い勝手など、客観的・科学的に数字で表現できるものを指している。

19世紀末に、この言葉を建築の世界で最初に提唱したシカゴ派の

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解体後の廃材を積層パネルへアップサイクリング

解体後の廃材を積層パネルへアップサイクリング

2020年より、日本の佐藤欣裕と、スイスのサシャ・シェア、ドイツの池田憲昭のインターナショナルチームで、KANSOという名前のもと、自然と調和した「ローテク」の「シンプル」な建築のソリューションを提案、実践しています。

www.kanso-bau.com

現在、KANSOチームのモルクス建築社(秋田県仙北郡)の佐藤欣裕が、自社工房で、解体された建物の廃材(古材)を使って、積層木材パネルの製作実

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KANSO建築 オンラインセミナー 3月25日16時から

KANSO建築 オンラインセミナー 3月25日16時から

セミナーの案内です。

2022/03/25 (金)  16:00 - 18:00  オンライン
KANSO建築 採光と蓄熱で冬を過ごす —理論と実測データ、感覚と行動
https://kanso-winter1.peatix.com/view

採光と蓄熱で、どれだけ快適に冬を過ごせたか。

KANSO建築の日本第1号「美郷アトリエ」の初冬の興味深い温熱データも紹介します。

また、太陽光を取り

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3月25日ウェビナー: 採光と蓄熱で冬を過ごす —理論と実測データ、感覚と行動

3月25日ウェビナー: 採光と蓄熱で冬を過ごす —理論と実測データ、感覚と行動

KANSOのウェビナーを開催します。
【採光と蓄熱で冬を過ごす —理論と実測データ、感覚と行動】
https://kanso-winter1.peatix.com/view
2022/03/25 (金)  16:00 - 18:00  オンライン
参加費 一般:1700円  学生:800円

(チケット購入者で当日参加できなかった方、希望者には、レクチャーの部分のみ、ウェビナー後、5日間の期間限定

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美はサステイナブル

美はサステイナブル

ドイツの神学・哲学者J.Hartlの本に触発されて、建物の「美しさ」について、考えを巡らせています。

多くの古建築物は、市民も来訪客も、多くの人々を魅了し続けています。現代建築でも、人々の目を引き、感嘆させるものもありますが、人の目に留まらない、立ち止まって写真を撮ろうとは思わない建物が大半なのではないでしょうか?

J.Hartlは「 美は通常、よりサスティナブルだ」と主張しています。

大事

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伝統とモダンの融合

伝統とモダンの融合

2つのオンラインセミナー を開催します。
自然のマテリアルの多面的機能と人間の知恵を合わせた建築の試みについてです。

2021年9月28日(木)16:30-18:30
KANSOウェビナー 「調熱」と「調湿」で、蒸し暑い夏を乗り切る
https://kanso2.peatix.com/view
講師:佐藤 欣裕(一級建築士)、池田 憲昭(森林コンサルタント)

2021年 10月7日(木) 18

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日本の家は木と土と草で造る
〜伝統構法「石場建て」の家造り

日本の家は木と土と草で造る 〜伝統構法「石場建て」の家造り

2021年 10月7日(木) 18:30-20:30
https://miyauchi-kenchiku.peatix.com/view

レクチャー 80分  質疑応答 30分  参加費:1700円/人

NHKの「情熱大陸」にも出演された業界屈指の大工棟梁・宮内寿和さんをゲストスピーカーとして招き、現代における日本の伝統木造建築のついて語ってもらいます。

・伝統構法・石場建ての家
・巨大地震

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KANSOウェビナー 「調熱」と「調湿」で、蒸し暑い夏を乗り切る

KANSOウェビナー 「調熱」と「調湿」で、蒸し暑い夏を乗り切る

2021年9月28日(木)16:30-18:30
https://kanso2.peatix.com/view

レクチャー 80分(40分 x 2人)  質疑応答 30分  
参加費: 1700円/人

講師:
佐藤 欣裕(一級建築士)
池田 憲昭(ドイツ在住の森林コンサルタント)

KANSOは、スイスの建築家/大工のサシャ・シェアと、ドイツ在住の森林コンサルタントの池田憲昭、そして日本の

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夏の暑さとどう付き合うか

夏の暑さとどう付き合うか

KANSOの日本モデルハウス1号「美郷アトリエ」で初めての夏を過ごす、もるくす建築社の佐藤氏からの興味深いレポートです:

秋田というと寒冷地で夏も涼しそうなイメージがあるかもしれませんが残念ながらここは夏も過酷な場所です。夜間こそ温度は幾分下がりますが、日中は真夏日を超える日も多く盆地気候のため風が吹きません。この文章を書いてる8月4日も、外は35℃を超えました。
しかし室内美郷アトリエの室内は

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漆喰リフォームで調湿と防菌

漆喰リフォームで調湿と防菌

我が家の半地下にある2人用休暇アパートメントのキッチンを改修。

前の持ち主が施していた壁紙(ドイツによくあるオガクズが詰めてある紙)に、おそらく、過去20年くらいの間で2、3度、いろんな塗料が重ね塗りされている。

壁紙は、上に塗る塗料がシリカ塗料などであれば、ある程度の湿気調整はできるが、糊の層で遮断してしまうので、調湿能力は高くない。しかもウチの壁紙の塗料には何が使ってあるかわからない(たぶ

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KANSOモデルハウス「美郷アトリエ」が初めての夏を迎える

KANSOモデルハウス「美郷アトリエ」が初めての夏を迎える

www.kanso-bau.com

自然のマテリアルの多面的な機能を最大限に活かす、その中で蓄熱(吸熱と放熱)と調湿を主軸に置いた、暖房も冷房も機械換気も必要のない建物が、秋田県仙北郡美郷町の「もるくす建築社」の新オフィス「美郷アトリエ」として、今年春に完成しました。

元祖KANSOの建物を2014年に伴侶と一緒にスイス中央アルプスの麓に建設し住んでいるサシャ・シェアと、それに感銘を受けた「も

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