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ハイモジモジのこと

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フリーライターが立ち上げた、メーカー兼デザイン事務所のことをすこし。
運営しているクリエイター

#文房具

今日からきみも「貼り鉄」に

今日からきみも「貼り鉄」に

何かに夢中になれるひとはすごい。

マニアやヲタクと呼ばれる熱狂的な方々がある分野を掘り下げ、脇目も振らず夢中になってる姿はどこかうらやましい。特定の何かにハマれないタイプの人間にとって、熱意をそそぎこめる対象がある時点で尊敬の念を覚える。

たとえば身近にいるのは、鉄道に心酔してるひと。

「乗り鉄」「撮り鉄」といった「○○鉄」の名で細分化されたジャンルが多数ある中で、その方は「模型鉄」なのだけ

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クリアホルダーの正解が見つかった

クリアホルダーの正解が見つかった

クリアホルダーと言えば、透明のプラスチック製が一般的ですよね。中に挟んだ書類が見えるので、昔からとっても便利。

書類を案件ごとに整理できる WORKERS'BOX もA4サイズのクリアホルダーが収まるサイズでデザインされていて、個人的にも「ボックス内での書類の仕分け」に活用してきました。

ただ、せっかくプラスチックではなく紙の質感にこだわった WORKERS'BOX なのに、中のクリアホルダー

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書類の「住所」が決まるラベルで、職場や自宅を美しく

書類の「住所」が決まるラベルで、職場や自宅を美しく

あの書類どこいったっけ? たしかあの棚にあったはず。いやいや、こっちのファイルに挟んだのでは。おかしいな、こっちの棚だっけ。

そうこうしているうちに、あっという間に時間は過ぎていきます。

仕事にかけられる時間、いや人生において与えられた時間はそれほど多くありません。ほんとうにやりたいことに時間と情熱を注ぐためにも、不必要な時間のロスは避けたいものです。

そこで役に立つのが「WORKERS'B

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同業他社は敵か味方か

同業他社は敵か味方か

これまで文具をたくさん作ってきて、文具関係の方々と接点を持つことが多いのだけど、痛感するのはメーカー同士の仲がいいということ。

文具以外の業界から転身されてきた方も、以前こんなことをおっしゃっていた。

「私が前にいた業界では、こんなに仲がいいのは絶対あり得ない」

同業他社とは会話もなければ、意見交換もない。ただの「敵同士」であり、会社間で仲良くするなんて考えられないという。

もちろん「敵」

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ハイモジモジが創業12周年を迎えました

ハイモジモジが創業12周年を迎えました

ふとカレンダーに目をやると、今日は4月28日。

オリジナル文具を企画・開発したり、デザインのお仕事をさせていただいているハイモジモジが、おかげさまで創立12周年を迎えました。これまでの応援、誠にありがとうございます。

それにしても、当日まで創立記念日を忘れていた年が今まであったでしょうか。創立10周年をひとつの目標にしていましたので、それを過ぎてしまった今、自分たちの「誕生日」を祝う気持ちはほ

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「実物に触れてもらう」が一番売れるの法則

「実物に触れてもらう」が一番売れるの法則

私は普段、主に文房具を企画・開発・販売まで行うメーカー業を営んでいるのですが、モノが売れる秘訣をひとつだけ知っています。

「これをすれば確実に売り上げが伸びる」という魔法のようなテクニックがあるんです。

それは「商品の実物に触れてもらうこと」です。

すみません、当たり前すぎて魔法でも何でもないですね。

ただ、オンラインで簡単にモノが販売できるようになった昨今、商品の実物に触れてもらう機会が

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約2年ぶり!あの紙博が帰ってきます

約2年ぶり!あの紙博が帰ってきます

何度、中止になったことでしょう。

新型コロナウイルスの蔓延により、さまざまな経済活動が足踏みを余儀なくされたこの2年間。物販イベントも例外ではなく、あらゆる分野で開催の延期が検討なされ、中止に追い込まれたものも少なくありませんでした。

手紙社さんが主催する「紙博」もそのひとつ。

私たちハイモジモジもすべての開催に連続参加してきましたが、2019年の福岡開催を最後にイベント自体がストップ。

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「受賞しました」は誰のため?

「受賞しました」は誰のため?

世の中にはいろんな賞があります。

ノーベル賞や芥川賞など多くの人に知られる賞がある一方で、その業界でしか知られていない「知る人ぞ知る賞」もたくさんあります。

そして個人も法人も、何かの賞を受賞したときはSNSやウェブサイトで「○○賞を受賞しました」とアナウンスするのが一般的だと思います。

しかし冷静に考えてみれば、いったい何のための報告なのでしょう。誰に、何を伝えようとしているのでしょう。

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カミテリアさんのブランド継続に寄せて

カミテリアさんのブランド継続に寄せて

先日、文具ブランド「kamiterior(カミテリア)」を運営されていたぺーパリー株式会社の吉澤光彦代表が急逝されました。

それを受け、同社が破産手続きに入ったという帝国データバンクの報道がありました。11月10日のことでした。

kamiterior はその名のごとく「紙を使ったインテリアのような文具」を標ぼうしたブランドです。

トレーシングペーパーでできた「tef-tef」や、クルっとまる

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新しいジャンルを作ってきた会社

新しいジャンルを作ってきた会社

ダイソンは掃除機の会社じゃなくて「風」の会社。バルミューダも家電の会社じゃなくて「体験」の会社ですよね。

みたいなことを考えるのが好きなのですが、じゃあ自分が経営している会社(ハイモジモジ)は何の会社かと言われると、なかなか答えに困ってしまいます。

自分のことは、自分が一番よく分からないものです。

なんてことをツイートしたら、お友達メーカーの SUGAI WORLD さんからこんなリプライを

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今日から選びたい、ハコでエコの選択肢

今日から選びたい、ハコでエコの選択肢

先日、あるニュース番組を見ていたら、企業のエコな取り組みを紹介するコーナーがありました。

その中で「最近しているエコなことは?」と話を振られたひとりのアナウンサーが「なるべくじっとしてる」と答えて、笑いを誘った場面がありました。

今、企業のトレンドは何かを減らしたり、なくしたり、素材を変えたりして環境に負荷をかけないエコな取り組みです。最近は SDGs という言葉も浸透し、それぞれが持続可能な

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見知らぬ誰かに届く「お手紙リレー」が面白い

見知らぬ誰かに届く「お手紙リレー」が面白い

さまざまなデジタルツールが日常に入り込んでいる現代。

プライベートではSNSや親しい人と連絡を取り合うLINEなどは、もはや当たり前の存在になりました。

職場においてもZoomのようなオンライン会議システム、Slackのようなチャットツール、決算書を自動生成してくれるfreeeなど「それなしではもう仕事にならないツール」がどんどん定着しています。

今やオンでもオフでも、デジタルツールが存在し

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親がデザインした「井の頭線」を子供はいくつになったら理解するか

親がデザインした「井の頭線」を子供はいくつになったら理解するか

親の仕事を、子供は何歳くらいから理解するのでしょう。

自分の経験でいえば、就職活動をするときに初めてサラリーマンの父に「普段どんな仕事してるの?」と訊いてから。それまではあまりピンとはきていませんでした。

その点、わが子はまだ小学生ながら「自営業の子」なので、ある程度イメージができているはずです。

デザイナーである「ママ」がデザインした自社商品が家にたくさんありますし、「パパとママ」が店に立

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オンラインで箱を売った5つのアイデア

オンラインで箱を売った5つのアイデア

テレワークが増えてからというもの、ますますオンラインストア経由で買っていただくようになった「WORKERS'BOX」という箱があります。

といった触れ込みで販売している薄型ドキュメントボックスなのですが、言ってしまえば「ただの箱」。

インテリアに映えるデザインを追求したり、名刺をはさんでおけるポケットなど機能面もしっかり作りこんではいますが、そうは言っても「ただの箱」です。

作り手が増え、発

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