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2023年12月の記事一覧

【詞】Dear

【詞】Dear

暗いです

その内さ、ずっと俯いて見れなくなるんだろうね
遠い夜の水面の星に蹲って
風のようにふわっと浮かぶ あの人のおもかげも
消えてしまいそうな あの人との日々も

僕にとっての終着点が分からないんだよ
轟く悪夢でさえ希望の形
眠れない夜だって紆余曲折の冒険譚
そう思えば怖くないはずなのに

青信号、点滅と呼吸する街の兆し
あの人を夢の灯台から見渡せたら
言ってみたいことだってあるだろう
馬鹿

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【詞】時と蝶

【詞】時と蝶

年を越える
寒いな 夜を通り抜けて
笑い声が愛おしい 懐かしい
残そう すべて
新しい年が来る 朝に向かい人の歓声
面白い話をしよう 雑談の中

月は静かに
雪降る様を映す
夜の光の混ざる蝶
時間をリセットする
この夜の音

そんな風に話そう
妄想だらけでもいいさ
月は静かに夜を魅せる
白い地面 人の姿

夜の光を纏う蝶
うねる線を空に描き
生まれる新しい時をきらめく

そんな風に話そう
妄想だら

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【詞】Nostalgie

【詞】Nostalgie

夜の頭上に花が咲いたら
僕の期待も実がなって
いつしか忘れるような最終地点で話すだろう
この夜に野を越え
もうすぐ言葉は密かな砂あらし
いつしか辿るはずの宿命の森を伝って君へ

誰もいない街を抜け出そう
そうきっと、そうきっと
朝には粒子の部屋から
そうきっと、そうきっと
読み込み中の画面に張り付く
無音の凪に応える
道すがらの情熱は
ぼんやりの日々に火をともす

そう思えば今日が来る
青く色付く

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【詞】12月の独り言

【詞】12月の独り言

歩く先の石に名前を付けた
雨露に濡れ、そこで雨宿りした
そんな少しの話を持ち寄って
君の元へ帰れればいいのにね

吐く息は彼方に
ぼんやりとくっきりと
青い周りに浮かんでゆく
そんな僅かな話を頭に入れて
君の元へ帰れればいいのにね、過去へ

12月の独り言
形を変えて雨でさえ
通り過ぎたら
遠い記憶の肩ゆらす
街灯だけ
君の輪郭を照らして
笑い合ったね

そうだったね

ゆっくりと水の中のように

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(詞)雑感Ⅲ

(詞)雑感Ⅲ



カーテンから見えるのは多分、
この夜のトンネルを
越えた長い旅
いつも街の新雪淡く
思い出して駅に行ってみた
浮かんでくるけど言葉に
書けないことは積もる

。。

鍵盤を「無題」というタイトルで
弾こうとした
あの靄が色とりどりに見える
気がする魔法
昨夜のホットケーキ、
マーガリンが固まっていく
新しく浮かんでくるもの、
文字に打つもの

。。。

期待と裏腹の
期待を
期待と裏腹の

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【詞】暁闇

【詞】暁闇

扉を閉めたら街は静謐
書く手から踊るよ
文字がとけるよ
何ごとも長く続いた方がいい
望郷。
星は空の水滴のよう

暁闇の通りを
今日も歩くけれど
まだ、あの日の答えを
分からないまま、立ち竦む
比喩の漣が
そのうちきっと聞こえてくる
その手から込めるよ
夜の轍を

車の抜けるトンネルで
空気はゆれるけれど
まだ、この夜の空白を
どこか置いたまま眺めている
比喩の漣が
そのうちきっと聞こえてくると

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【詞】ライター

【詞】ライター

すこし暗いです

おはよう、一年前を思い出す
まだ拙さに隠れた日々は
何かがあって何かがなかった

おはよう、百年前を思い出す
思い出す、思い出せる?
何かがあって何かがなかった
昔もそれは同じだった?

あなたの後ろの冬の気配だけ
ずっとずっと感じるよ
空想だけひとり歩きの
ひとりぼっちの世界はきっと
一年、二年、百年と
寂しいことに変わりはない

ここですべてに別れを告げても
ひとりでいること

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【詞】期待は気体

【詞】期待は気体

期待は気体になるよ、今
獣の光る眼のような夜に
期待は気体になるよ、今
そして遠くに瞬く光を追っていくんだ

数えたのは、急勾配な過去の憂鬱の事
心の湖畔に浸透する煌びやかな水を求めている
数えたのは、雲間に見える灯火に似た夕暮れの事
心の湖畔、波打つ予感、波打つ予感

期待は気体になるよ、今
地面の影と影とだけ重なる遊びに耽る
期待は気体になるよ、今
どこか垢抜けない自分は

ネオンの表面を噛む

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【詞】Moonlight

【詞】Moonlight

目を瞑ったら月の世界
銀色の球体が熱を帯びたその世界
今日はいつもより会話の中で嘘を付いたから
本に挟んだ栞の先、あんまり読む気が起きなくて

そんな夜の僕にだって月は今宵も歌を込めて
木々の隙間から滲む灯りを
僕に届けてくれるのです

夜はひっそり歩き出す
すべて持って行ってしまうくらい
外は寒いから重ね着をして
一応傘も持参して

僕は部屋から抜け出して
少し曇天のAM2:00
更新の止んだタ

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【詞】intro / 鍵盤と春の気配

【詞】intro / 鍵盤と春の気配

intro

やっと朝が来たから言えることがある
曖昧な言葉の枠じゃ伝えられなかった事
冬の静けさに見える誰かの事
爪先立ちで俯瞰しなくていいすべての事と

翌る日もここはユニバース
いつもと変わらないユニバース
朝日をめがけて伸びる猫
めくる雑誌の1ページ

微笑ましい話が続き、
コーヒーを混ぜて飲んだ日溜まり
いつもと変わらないユニバース
あなたとはまた夢の中で会えるはず

春の気配に耳を澄ま

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【詞】AM

【詞】AM

AM 僕は眠れずに
昨日の終りのことを思い出す
縒れた服の糸をそっとちぎって
ポケットに入れたんだ

ぼんやりと分かっている
でもはっきりとはまだ言えない
朝陽が水平に包まれ
知らない話題も差し込む頃

模型の飛行機に日々を乗せて
想像の中で目を瞑って
限りなく透明な夜の雲を描き起こした
僕の嘘はどこまでが嘘なのか忘れてしまった
宵の川の上を飛んでは
市街を回る、その飛行機

AM 僕は眠れずに

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【詞】冬に待ち合わせ(仮)

【詞】冬に待ち合わせ(仮)

すこし暗いです

君のことを知るためには
まずは自分に向き合わなくては
そう思って、一日、二日、考え込んでは
文字に書き起こして、基準を作ってみては
しばらくすると何も分からなくなるの

冬の海から木霊するように
枯れ葉を連れる風がやってきて
そういえば君がいたあの日も
待ち合わせは寒い場所で
どこに行こうと決めていなくて
あちらこちらを歩いていたね

それは青空を馴染ませていた
ビルとビルを見渡

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