【詞】intro / 鍵盤と春の気配
intro
やっと朝が来たから言えることがある
曖昧な言葉の枠じゃ伝えられなかった事
冬の静けさに見える誰かの事
爪先立ちで俯瞰しなくていいすべての事と
翌る日もここはユニバース
いつもと変わらないユニバース
朝日をめがけて伸びる猫
めくる雑誌の1ページ
微笑ましい話が続き、
コーヒーを混ぜて飲んだ日溜まり
いつもと変わらないユニバース
あなたとはまた夢の中で会えるはず
春の気配に耳を澄ます、きっとまた会えるはず
鍵盤と春の気配
“二人”をイメージしたら何も浮かばない
“一人”をイメージしたら浮かびはじめた
鍵盤に向かうと心の湖畔 波打つ予感
東雲とした春の日に 安寧の川に咲く
表情は水流に乗り 雲間に笑う 海に立つ
鍵盤から春の気配 確かに呼ぶ 背に伝う
真っ白な鍵盤一つ 音は流れて 雪に触れ
膨大な雪原の中で 新しい芽が 顔を出す
さぁ、まっさらからはじめようと
机に向かうはいいものの、どこか
らはじめよう、本に挟まる白い栞
まっさらからはじめようと机に向
かうはいいものの、どこからはじ
めよう、本をめくる汗と白い栞。
詩集 "わたくし" から
冒頭の2作になります。
"鍵盤と春の気配"の文章の特徴なのですが、
文の後ろが基本的に揃っている
言葉遊び的な試みをしています。
文の最後が揃うようするのは難しいですが
考えている時、楽しかったです。
この試みをしたもので
他に"猫と無題"という詞もあります
こちらから見れます↓
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