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【詞】ライター

すこし暗いです


おはよう、一年前を思い出す
まだ拙さに隠れた日々は
何かがあって何かがなかった

おはよう、百年前を思い出す
思い出す、思い出せる?
何かがあって何かがなかった
昔もそれは同じだった?

あなたの後ろの冬の気配だけ
ずっとずっと感じるよ
空想だけひとり歩きの
ひとりぼっちの世界はきっと
一年、二年、百年と
寂しいことに変わりはない

ここですべてに別れを告げても
ひとりでいることに違いはない
慣れないことは増すばかり、
ただ笑いたい、笑いたい


正真正銘 あなたの世界は
風車の羽根にちらつく晴れ間の透明な光のように
蕾から花開いた世界だ

僕はそこに立ち、残した言葉の鉱脈を辿り
より知りたくなる、本当も嘘も
すべて含んだ、瞬く間の未来


おはよう、一年前を思い出す
あの静けさに急いだ日々に
雲間の欠片が抜け落ちていった

おはよう、百年前を思い出す
思い出す、思い出せる
会話の紐を解くように
日々のパズルはめるように


あなたの後ろの冬の気配だけ
ずっとずっと感じるよ
空想だけひとり歩きの
ひとりぼっちの世界はきっと
一年、二年、百年と
寂しいことに変わりはないけど

影だけのあなた、影だけの僕、
すれ違う時は二人の気配
泡沫うたかたの砂の上に立ち、
ただ話したい、話したい


ここですべてに別れを告げても
あなたが居たことに変わりはない
また笑いたい、笑いたい
ここにライター一つだけ


詩集"わたくし"から
ラストを飾る詞です。

"百年前"というワードが出てきたり、
壮大な別れのような詞になりました。

途中に"風車"というワードも出てきますが
これは、当時聴いていた
ずっと真夜中でいいのに。の "Dear Mr.「F」"という曲の歌詞に出てきて
そこからイメージした所があります。

アーティスト名通り、真夜中に聴きたくなる曲です。


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