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短編小説 「アナーキー・イン・ザ・ CC(コールセンター)」
手段を考える必要がある。
目的を明確にして、それを妨害してくる奴らを特定する。
俺は中指を立てて主張する。
「お前の指図を受けるつもりはない。俺の人生は俺が決める」
毒された全ての大人達へ。
「奴らにコントロールされ尽くした気分はどうだい?AIも真っ青だろうな」
俺たちをロボットにしようとする、国家、大企業、ブルジョアジー。
金も名誉もくれてやる。
どうせ俺には無縁だからな。
でも、残念でした、俺
短編小説 「お薬飲めたね」
今日もたくさん悪いことをした。
みんなが嫌がる大変なことをした。
だから今日はいっぱい飲み込まなきゃいけない。
良い子、って褒めてもらわなきゃいけない。
誰も迎えてくれない。
毎日ちゃんと18時50分に帰ってくるのに。
家に着いたら自分の身包みを剥がして真っ裸になる。
まだ24歳の女の子なのに何故かおっぱいが垂れてきたように思う。
これが平均的なものなのか?
誰でも良いから教えて欲しい。
洗面
短編小説 「男の娘」
目呆け眼で股間を触る。
足で布団を払い除けて、スマホのブックマークを開けば選りすぐりの無料アダルトサイトが並んでいる。
あまり時間をかけてられない為、一番信頼の厚いサイトにアクセスしてトップページの新着10件の中からサムネが可愛い10分以内の動画をクリック。
いわゆる地雷系女子がうねる玩具に悶える姿に合わせて僕のあそこはうずき始めた。
Tシャツを脱ぎ捨てて“脈打つ軟骨”を右手で擦りながら左手に収ま
短編小説 「名付ける」
朝食は無難に済ませたい。
1日の始まりに挑戦をしてしまうと労力を使う上に失敗すると後に引き摺る。
今日は昨日スーパーで買っておいたマーガリン入りのレーズンパンと簡単なサラダにオレンジジュース。
レーズンパンはそのままでも美味しいが、温めると尚良し。
しかし、トースターで焼くとすぐに焦げてしまうので電子レンジで15秒程温めるのが良い。
表面がシナっとしてしまうが、焦げるよりはマシだ。
朝食は無難に済
短編小説 「たよりない息子」
18時40分。
駅前の時計台。
この時計台は3メートルに満たない物で柱は黒く、文字盤は赤く光っている。
昼間にはそこに座り込むホームレスが常駐しているがこの時間になれば大体何処かに消えている。
ぼおっと光る赤が不気味でならない。
今日はマッチングアプリで知り合った女性と初めて会うのだ。
待ち合わせ場所を考えた時に、一番に思い付くのはいつも自分が嫌いな所。
良いものよりも悪いものの印象の方が僕には強